レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2019年01月17日
- 登録日時
- 2020/09/01 16:48
- 更新日時
- 2021/10/22 15:51
- 管理番号
- 016-20200901-05
- 質問
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1)デュボイスの早稲田大学訪問(おそらく1936年12月15日午後)の際の講演内容、その他記録の詳細や、写真の所蔵について知りたい。
2)『黒人論』 W.E.バーガート・デュボア著, 井上英三 訳, 博文館(文化選書)(1944.9)が、第2次世界大戦終結の前年に、初版3000部を刊行できた詳細な理由が記された資料を探している。「人種問題」の要素があるのか、また、訳者の井上英三は、デュボイスが早稲田大学に来た時に接触があったかどうか知りたい。
- 回答
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1)既に確認されている『早稲田大学新聞』1936年12月9日付の記事よりも詳しく書かれている資料は見つからなかった。デュボイスの講演に関する記録や写真は、本学に残っていない可能性が高いと思われる。
2)『黒人論』出版の経緯や、井上英三氏が講演の際にデュボイスとの接触があったかどうか、手がかりとなる資料は本学所蔵資料の範囲では見つけられなかった。
- 回答プロセス
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①契約データベース[ジャパンナレッジLib]
「デュボイス」で検索→人物情報を確認。考え得る他の表記として、「デュボア、デュ・ボイス、デュ・ボア、デユボイス、デユボア、デユ・ボイス、デユ・ボア、W.E.B.DuBois」がある。
②『早稲田学報』1937年1月号11頁に以下の記載を確認したが、詳細情報なし。
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科外講義
十二月十五日(火)午後三時於大隈講堂
一、「黒人の将来」
米国アトランタ大学教授 デユ・ボイス博士
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③Wiki版『早稲田大学百年史』
・デュボイス(その他あらゆる表記)や「科外講義 AND 1936年」で検索→情報なし
・第三巻1109頁「第四十八表 課外講義(昭和6年4月-18年12月)」に日付・講演者・講演タイトルが記載あり(②と同じ)
https://chronicle100.waseda.jp/viewer.php?img_name=3_1170.jpg
④『早稲田大學新聞』
・第4巻(昭和10・11年)…昭和11年12月9日416頁に、質問者が確認済みの記事
・第5巻(昭和12・13年)…記載なし
⑤大学史資料センターHPのデータベースと所蔵資料で、「デュボイス」「井上英三」「1936年」などのキーワード検索
→ヒットなし。同センターレファレンスへ問い合わせたが、資料の所蔵なし。
⑥本学の統合検索システムWINE
キーワードや著者名、で検索し、ヒットした資料の目次や本文を確認→適した資料なし。
⑦『早稲田大学文学部百年史』、『早稲田文学人物誌』→井上英三氏について記載なし。
⑧新聞記事データベース[ヨミダス歴史館] [聞蔵Ⅱビジュアル]→来日情報のみ。
- 事前調査事項
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・『早稲田大学新聞』(1936年12月9日付)に「デュボイスの講演『黒人の将来』が予定」という記事あり。
・『黒人論』 W.E.バーガート・デュボア著, 井上英三 訳, 博文館(文化選書)(1944.9)が第2次世界大戦終結の前年に、初版3000部印刷されたことは分かっている。井上英三(1902-1947)は早稲田大学のフランス文学の教授、翻訳家として著名。
・古川哲史「W・E・B・デュボイスの生涯と時代-日本訪問(1936年)に関わる試論」
『大谷大学研究年報』69集,2017年4月,p.1-45
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000286432