レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 県立長野図書館 (2110021) | 管理番号 (Control number) | 県立長野-20-037 | |||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2020年07月26日 | 登録日時 (Registration date) | 2020年07月26日 14時18分 | 更新日時 (Last update) | 2023年03月31日 20時59分 | |||||
質問 (Question) | 微妙の「微」と薔薇(バラ)の「薇」の「山」の下の部分について、「微」では「一」の下に「几」のような字を書くが、「薇」では「π」のような「一」の下に「ル」と書くようだが、この違いについて知りたい。 | |||||||||
回答 (Answer) | 両者の明確な違いを示す資料は確認できなかった。参照する辞典によって異なっていたため、それぞれ紹介した。 『新潮日本語漢字辞典』(下記参照) p.795「微」の項目に「参考」として「微」の表記について、昭和21年11月の当用漢字表では「一」の下に「几」に似た形の字を書く字が選ばれたが、昭和24年4月の当用漢字表で「一」の下に「ル」と書くように字体整理されたとの記述が確認できた。 <両者に違いの見られなかったもの> ・『新潮日本語漢字辞典』新潮社編 新潮社 2007【813.2/シン】 p.795「微」の項目では、「一」の下に「ル」の形で記載されている。 また、旧字として「一」の下に「几」に似た形の字を書く字と、別体として「一」の下に「口」と書く文字が紹介されていた。 p.1960「薇」の項目では、「一」の下に「ル」の形で記載されている。 また、正字として「一」の下に「几」に似た形の字を書く字が紹介されていた。 ・『大漢和辞典 修訂版』諸橋轍次著 大修館書店 1986【813.2/モテ】 4巻 p.911に「微」、9巻p.942に「薇」が掲載されているが、該当部分について「一」の下に「ル」の形で統一されている。 また、小篆の字体が示されているが、両者のこの部分に違いは確認できない。 <表記が異なっていたもの> ・『漢検漢字辞典』宇野精一監修 日本漢字能力検定協会 2001【813.2/ニホ】 p.1279「微」の項目では該当部分について「一」の下に「ル」の形で記載されている。 p.1281「薇」の項目では、「一」の下に「几」のような字で掲載されている。 ・『学研 新漢和大字典』藤堂明保編 学研 2005【813.2/トア】 p.600「微」の項目では「一」の下に「ル」の形で記載されている。また、異体字として「一」の下に「口」と書く文字が紹介されていた。 p.1525「薇」の項目では、「一」の下に「几」のような字で掲載されている。 | |||||||||
回答プロセス (Answering process) | 1.『常用漢字表の字体・字形に関する指針 文化審議会国語分科会報告』を見るも、「微」は常用漢字だが、「薇」については、常用外の漢字であるため、参考にできない。 2.漢字辞典を複数引き比べたがはっきりとした違いがわからない。 ものによっては同じように表記されているもの、複数示されているものもある。 3.大漢和辞典で成り立ちについて象形文字の該当部分を見比べたが正確なことがわからないため、本人にも資料を確認してもらうよう案内した。 | |||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||
調査種別 (Type of search) | 文献紹介 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | ||||||
登録番号 (Registration number) | 1000285002 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |