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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
所沢市立所沢図書館 (2310110)管理番号
(Control number)
所沢新所-2020-001
事例作成日
(Creation date)
2018/09/11登録日時
(Registration date)
2020年04月25日 00時30分更新日時
(Last update)
2020年05月02日 13時34分
質問
(Question)
人が雷に打たれたときに皮膚に現れる模様「電紋」について知りたい。
回答
(Answer)
「電紋」は、「落雷を受けた人体の皮膚面の所々に、樹枝状に分岐した赤色或いは赤紫色の模様が生ずる」熱傷のことです。(参考:『雷博士が教える雷から身を守る秘訣』)
  
以下の資料に記載があります。 
 〇『解明カミナリの科学』 岡野大祐/著 オーム社 2009年 
 〇『雷』 監修:上之園親佐 教育社 1988年 
 〇『世界大百科事典 6』 平凡社 2007年
 
《所沢図書館未所蔵資料》  
 〇『雷博士が教える雷から身を守る秘訣』 北川信一郎/著 本の泉社 2007年
 〇『雷と雷雲の科学』 北川信一郎/著 森北出版 2001年
 
また、以下のデータベース及びインターネット情報にも関連記載があります。
 【国立国会図書館デジタルコレクション】 
 〇『人体への落雷の研究1…致命的な傷害と電紋との関係」
    (『大気電気研究』№32 1988年3月/図書館送信限定) 
 〇「気象談話室 落雷と人体」北川信一郎 著 
    (『天気』42(2)1995年2月28日/インターネット公開)
 
 【雷(らい)ぶらり】(株式会社フランクリン・ジャパンのサイト)
 ○「落雷の人体への影響」の「熱傷(やけど)」
 
 【J-STAGE 】(総合学術電子ジャーナルサイト)  
 ○「側撃雷が生死を分けた雷撃傷の2例」 臼元洋介ほか /著
   (『日本救急医学会雑誌』2008年19巻3号)
回答プロセス
(Answering process)
1 所蔵資料の内容確認 
 〇『解明カミナリの科学』 岡野大祐/著 オーム社 2009年 
   p.124「体内への雷電流が危険」の「直撃雷の放電痕」の項に、「絶縁物の表面を放電電流が流れるとき、沿面放電といいます。沿面放電では図4.4のような電紋ができ、別名リヒテンベルグ図と呼ばれます。(中略) 人が直撃雷や側撃雷を受けたとき、人体表面は抵抗がありますので、被雷によって電紋が残るときがあります。(以後省略)」との記載あり。図4.4にリヒテンベルグ図の記載あり。
   p.75「水への落雷」の「トリー現象」の項に、沿面放電によるリヒテンベルグ図の説明あり。
   p.128「電撃傷と雷撃傷」の「雷撃傷」の項に「同じ感電でも、落雷電流による場合は、雷撃傷と呼ばれます。(中略) 1つは、人体の表面に沿って流れる電流です。このときは、皮膚表面を通過するため、浅いやけどや衣服の破れに焦げ跡が残ります。(以後省略)」との記載あり。
           
 〇『雷』 監修:上之園親佐 教育社 1988年 
   p.81~95「第5章 雷による人体への被害とその対策」の章あり。 
   p.85「落雷を受けた人体の皮膚面に、しばしばあらわれる電紋を、ウサギの体表につくる実験が可能となり、電紋は部分沿面放電による軽度の熱傷の痕跡であることが判明した。」と記載あり。  
   p.88「人体への落雷の特性」の項に「(3)沿面放電は、やけど、電紋を生ずるが、これらは皮膚の浅い熱傷で容易に治癒する。」と記載あり。 
   p.89 図5-6「人体への電撃の3つのステージを示すモデル図」の中に、b.体内電流に部分沿面放電の電流が加わる場合の図の記載あり。 
  
 〇『世界大百科事典 6』 平凡社 2007年
   p.62「かみなり 雷」に「人体への落雷」の項あり。
      「(前略) ②人体面に沿っては、空気の絶縁が非常に破壊されやすくなっていて、物体がなく空気だけのときにくらべ、約1/2の電位差で火花放電が進展する。その結果、体内を流れる電流(体内電流)だけでなく、体表に沿った空気中での放電、つまり沿面放電による電流が加わり、落雷にとって人体はきわめて通りやすい通路となっている(図4参照)。③沿面放電は、人体に火傷や電紋(赤灰色の細かい分枝をもつ樹枝状の模様)を生じさせるが、これは皮膚の軽度の熱傷で、容易に治癒する。(以後省略)』との記載あり。
   p.63「図4-人体への電撃の模型図」あり。
      「(前略) ② 雷撃電流が一定の強さになると人体面に沿って部分沿面放電が発生する。(中略) 実際の落雷では、①、②のケースで終わる場合が多く、部分沿面放電は一つに限らず身体の各部に複数発生する。」との記載あり。
 
 △『カミナリはここに落ちる』 岡野大祐/著 オーム社 1998年
   p.5 リヒテンベルグ図形として図1小さな雷さまの足跡の写真記載あり。 
   p.74「稲妻はトリー」の項に、リヒテンベルグ図形について記載と「沿面放電は、帯電粒子が絶縁物表面を走ることで起こります。そのため、帯電粒子は表面の状態によってどこを走るかわかりませんが、流れる電気の種類によってパターンが異なります。たとえば、正電荷が走るときの足跡は1本1本鮮明で、枝分かれしているものがわかりますが、負電荷の場合は全体的に雲状に広がっています。」との記載あり。 
   p.155「電撃傷と雷撃傷」に『解明カミナリの科学』と同じ内容の記載あり。
   電紋に関する記載はなし。 
 
2 所沢図書館未所蔵資料 
 〇『雷博士が教える雷から身を守る秘訣』 北川信一郎/著 本の泉社 2007年
   p.51「落雷を受けた人体の皮膚面の所々に、図21に示すような樹枝状に分岐した赤色或いは赤紫色の模様が生ずることがある。これは電紋と呼ばれる。(中略) 電紋は体表の沿面火花放電によっておこる一種の熱傷であることが判明した。ここに、熱傷とは、医学用語で、高熱を加えることによって体表付近におきる傷害のことで、通常は火傷と呼ばれる。」と記載あり。  
   p.52-54「(2)模擬人体の表面、実験動物の体表では、非常に火花放電がおこり易いことが判明した。一般に物体の表面では、単純な空気中より火花放電がおこり易く、この放電を沿面火花放電と呼ぶ。」
        「(5)落雷を受けた人体の皮膚面の所々に、電紋と呼ばれる樹枝状に分岐した赤色或いは赤紫色の発色が生ずる。これは体表の沿面火花放電によっておこる一種の熱傷である。」と記載あり。
   p.55-57「人体への落雷の特性」の項に人体への落雷の特徴として9項目記載あり。
   p.56「(4)沿面火花放電は火傷、電紋、ビランを生ずるが、これらは体表の浅い(2度あるいはそれ以下の)熱傷で容易に治癒する。
       (5)身体に着け、あるいは携帯する金属製品があると、その周辺に沿面火花放電が発生し、火傷、電紋、ビランを生ずるが、致命的な体内電流は減少する傾向となる。」と記載あり。 (埼玉県狭山市立中央図書館に所蔵あり。R 2/02/20現在)
  
 〇『雷と雷雲の科学』 北川信一郎/著 森北出版 2001年
   p.107に「落雷を受けた人体の皮膚面の所々に、電紋と呼ばれる羊歯の葉状に分岐した赤色斑点が生ずることがある。従来は成因が不明であったが、これは体表の所々に発生する部分的な沿面火花放電による熱傷の痕跡であることが、動物実験で確認された。」と記載あり。 (埼玉県立熊谷図書館に所蔵あり。R 2/02/20現在)
 
3 記載のなかった資料 
 ×『リヒテンベルクの雑記帳』 ゲオルク・クリストフ・リヒテンベルク/著 宮田眞治/編訳 作品社 2018年 
   p.543「放電現象に伴う<リヒテンベルク図形>を発見した1777年、彼は実験自然学を初めて講義した。ここから〈実験〉という実践が前面に出ることになる。」
   p.651 「1777年(35歳)に、「4月、偶然によりリヒテンベルク図形を発見。直径2メートルの電気盆で放電実験を行った後、その上に積もった埃が不思議な図形を描いたことによる。」との記載はあるが、リヒテンベルク図形そのものの詳細説明、「電紋」に関する記載はない。 
 
 ×『世界大百科事典』 29 平凡社 2007年 
   p.590「リヒテンベルクずけい リヒテンベルク図形」の項あり。
      「放電がはったあとの絶縁物表面に粉をかけるが、写真感材表面に直接放電した後現像するかによって得られる図形をリヒテンベルク図形と呼ぶ。(以後省略)」との記載はあるが、人体の体表への影響の記載はない。 
 ×『キーワード気象の事典』 新田尚/[ほか]編集 朝倉書店 2002年 
 ×『電気化学便覧』 電気化学会/編 丸善 2000年 
 ×『標準・傷病名事典』 寺島裕夫/編著 医学通信社 2009年 
 ×『南山堂医学大辞典』 南山堂 2006年 
 ×『雷をひもとけば』 新藤孝敏/[著] 電気学会 2018年 
 
4 データベース検索 
 【国立国会図書館デジタルコレクション】 
  〇「人体への落雷の研究1…致命的な傷害と電紋との関係」
    (『大気電気研究』№32 1988年3月/国立国会図書館内、図書館送信限定) 
    p.46「⒜人体が落雷の直撃を受けたとき、又樹木等からの側撃で落雷電流の主流が人体に移行したとき、人体内に800Aを超える伝導電流が流れ、死亡または意識喪失20分以上の被害となる。被雷者には羊歯の葉状の電紋又は不定形の熱傷、ビラン、皮膚剥離等の放電痕が生ずる。」と記載あり。  
  〇「気象談話室 落雷と人体」北川信一郎 著 
    (『天気』42(2)1995年2月28日/インターネット公開)   
    p.56「7 死因と金属の効果」の項に「(前略)人体皮膚面では、極めて沿面放電がおき易く(物体のない空間では、空気の絶縁破壊電界は5,000ボルト/センチメートルですが、人体皮膚面では約半分の2,700ボルト/センチメートルとなります)、落雷を受けた人の肩、背、胸、太股等に、しばしば赤紫の樹枝状の模様が生じます。これは沿面放電による火傷の一種(軽度の熱傷)で電紋と呼ばれます。金属をつけていると沿面放電が助長され、その近傍の皮膚に熱傷や電紋が生じます。(以後省略)」と記載あり。  
 
5 インターネット検索
 【雷(らい)ぶらり】(株式会社フランクリン・ジャパンのサイト)
  (雷の知識2>実を守る>落雷の人体への影響)
 〇「熱傷(やけど)」の項に以下の記載あり。
   「受傷者の多くは軽症で、早期に治癒します。それは、電流の大部分が、短時間に体の表面を流れ、体内を損傷するほどの深さに達しない為です。しかし、落雷の電流には、低い値の電流が長い時間流れる連続電流と呼ばれるものがあり、それを受けた場合、深い熱傷を起こします。また、可燃性の衣服を着用の場合、中等程度以上の深さとなる可能性があります。落雷による熱傷では、皮膚表面を電流が流れることによる電紋(でんもん)と呼ばれるシダの葉のような模様が現れます。」 
 
 【J-STAGE 】(総合学術電子ジャーナルサイト) 
 〇『日本救急医学会雑誌』2008年19巻3号 
   「側撃雷が生死を分けた雷撃傷の2例」 臼元洋介、 一二三亨、霧生信明、井上潤一、加藤宏、本間正人、乾 昭文 /著 
   p.174「[要旨]電撃傷は生体内に電気が通電することによって発生する損傷を総称しており、雷撃傷も同様に扱われることがある。しかしながら、雷撃傷は受傷時の状況,臨床症状,予後などにおいて,電撃傷とは異なる特徴をもっている。(中略)電紋は、体の表面に沿って火花放電(沿面放電)が起きたときに生じる熱傷であるが、電気学的な観点からこの放電は樹枝状に伸展することがわかっている。また電紋の枝の広がる方向を観察することにより、電流の流れた方向が推測できる。(以後省略)」と記載あり。 
   p.176「[考察] (前略)人が雷の直撃をうけると、体内では雷電流が流れ、その電流により心停止となることがあるが、体表面では様々な箇所で火花放電(沿面放電)が起きることがある。電気学的な観点からこの放電は樹枝状に進展することが解明されており、この放電による熱傷が雷撃傷に特徴的な電紋である。樹枝状に進展した放電の方向の観察から電流の流れた向きが推測できる。(以後省略)」と記載あり。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
気象学  (451 9版)
参考資料
(Reference materials)
解明カミナリの科学 岡野大祐/著 オーム社 2009.5 451.77 978-4-274-20716-7
雷 教育社 1988.11 451.77 4-315-50840-3
世界大百科事典 6 平凡社 2007.9 031
雷博士が教える雷から身を守る秘訣 北川信一郎/著 本の泉社 2007.8 451.77 978-4-7807-0330-6
雷と雷雲の科学 北川信一郎/著 森北出版 2001.1 451.77 4-627-29081-0
株式会社フランクリン・ジャパンホームページ https://www.franklinjapan.jp/raiburari/knowledge/safety/64/ 2020/2/19
J-STAGE  日本救急医学会雑誌 2008年19巻3号 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjaam/19/3/19_3_174/_pdf 2020/2/19
キーワード
(Keywords)
電紋
リヒテンベルク図形
放電
落雷
熱傷
火傷
電撃傷
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
その他
質問者区分
(Category of questioner)
一般
登録番号
(Registration number)
1000281026解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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