レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年03月17日
- 登録日時
- 2020/03/26 16:56
- 更新日時
- 2022/03/03 09:25
- 管理番号
- 県立長野-19-109
- 質問
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解決
ほりごめ姓について知りたい。
- 回答
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・『全国名字大辞典』 森岡浩編 東京堂出版 2011 【288.1/モヒ】 p.636
堀米:関東地方から長野県にかけてと山形県に多い名字。とくに長野市から下高井郡山ノ内町にかけて多い。
堀込:関東甲信地区の名字。長野県東信地区に多い。
堀篭/堀籠:長野県と宮城県に集中している名字。中世、領主の屋敷のある丘陵などの麓にある集落のことを指す。下野の堀篭氏は阿蘇郡堀篭(栃木県佐野市)発祥で、児玉党という。
・『姓氏家系大辞典 第3巻』 太田亮編 角川書店 1976 【288.1/オア/3】 p.5504
堀籠:1 兒玉黨 下野國阿蘇郡堀籠より起る。武藏七黨系に見ゆ。系はなし。
2 清和源氏 爲義の裔、元隆の後と云ふ。前條氏と同異を詳にせず。佐野庄堀籠鄕應龍山天寳
禪寺元亨十二月鐘名に「大壇那中務尉藤原朝臣道義、堀籠宮内左衛門尉源有元」と見ゆ。
3 能登の堀籠氏 文和四年の天野安藝守遠政代・堀籠六郎左衛門尉宗重の軍忠状に「兇徒長伊
勢守胤連の一族家人等」云々と。長條を見よ。
4 紀伊の堀籠氏 日高郡の名族にして、續風土記、吉田村奮家條に「堀籠氏・永正十年御霊社
棟札に、兩公文芝藤六、堀籠源七といふあり。其の余、代々芝氏と相並びて南部の公文職た
り」と見ゆ。芝條参照。又日高郡芝村の地士に堀籠弁右衛門あり。
5 雑載 その他、武藏等に存す。
堀込:下野等に此の地名存し、飯田市譜に甲斐巨摩郡若巫堀込氏を載せ、又武藏等にも此の氏存す。
堀米:上野に此の地名あり、堀籠に同じ。
・『姓氏家系大事典』 丹羽基二著 新人物往来社 2002 【288.1/ニモ】 p.338
堀込:下野国阿蘇郡堀込発祥の族は藤原秀郷流佐野氏族。
堀籠:堀米・堀越・堀込などに通じる。おもな族①清和源氏流の氏、②児玉党。そのほか、能登、紀伊
などに、この姓がみられる。
・『日本名字家系大事典』 森岡浩編 東京堂出版 2002 【288.1/モヒ】 p.493
堀米:関東地方から長野県にかけてと山形県に多い姓。特に長野市から下高井郡山ノ内町にかけて多い。
・『信州の苗字』笹部武安著 郷土出版社 1988【N283/12】
電話帳をもとに長野県内の苗字をまとめ、世帯数ごとや市町村ごとに分類している。
信州の世帯数順、同世帯数は50音順で並べると、「堀米」p.24は766番目、世帯数は105、多く見ら
れる地域は北信、「堀篭」p.24は785番目100世帯、多い地域は東信となっている。また、p.28「堀
込」は世帯数の順位はないが、「約65世帯以上70世帯はあると思われる苗字」の中に分類されてお
り、多い地域は東信。
・『長野県の名字』森岡浩著 しなのき書房 2008【N288/233】
長野県に関係の深い苗字がわかりやすくまとめられている。「ほりごめ」と読む苗字の記載はない。
・『佐久の人物と姓氏』菊池 清人著 千曲川文庫 1996【N288/159】
佐久の歴史と佐久地域と関係の深い姓について書かれている。掲載数が少ない。「ほりごめ」姓の記載
はない。
・平林富三著「佐久郡下の苗字とその分布」『信濃 第一次』第5巻11号 p.21-27
南北佐久郡、佐久市とその分布状態の調査の結果をまとめたもの。「1.佐久郡下苗字一覧」で挙げられ
ている苗字の中に「堀込」「堀米」「堀籠」が見られ、「堀込」「堀籠」については南北佐久郡にわたっ
て分布、「堀米」については南佐久郡に分布していることが示されている。また、「2.希少なる苗字とそ
の分布地」において、「堀米(内山)」、「堀込(岸野・大里)」と記載がある。
参考文献
「Cinii Article」(論文検索データベース)【最終確認2022.2.17】で検索した結果、以下の文献が見つかりました。書評を見たところ、白水智氏と金田元彦氏の文献はレビューだと思われます。なお、『苗字と名前の歴史』と『姓氏の歴史と謎』は香川県立図書館に所蔵しております。
・大藤 修 「姓・名字・名前に探る日本の歴史--身近な事象から歴史を考える」 『米沢史学』 24巻 p.1-31 2008-2010年【最終確認2022.2.17】
・飯沼 賢司 「氏と名字と姓 (言葉から歴史を考える<特集>)」 『歴史評論』 457巻 p.16-21 1988-2005年【最終確認2022.2.17】
・白水 智 「坂田聡著 『苗字と名前の歴史』」 『中央史学』 30巻 p.198-203 2007年【最終確認2022.2.17】
・金田 元彦 『「姓氏の歴史と謎」丹羽基二,「日本姓氏大辞典」丹羽基二,日本ユニバック』『国学院雑誌』 88巻5号 p.72-76 1987年【最終確認2022.2.17】
- 回答プロセス
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1 姓氏・名字辞典を見ると、堀米、堀込、堀篭、堀籠姓について記載を確認。
2 『長野県史』や288.1(系譜.家史.皇室)の棚を見たが、ほりごめ姓の由来については記載されていなかった。
3 「Cinii Articles」(論文検索データベース)で姓氏、名字等のキーワード検索し、論文をいくつか紹介した。
調査済み資料
・『長野県史 民俗編 第1巻(1)~(3) 東信地方』 長野県編 長野県史刊行会 1986 【N209/11-3/1-1】
・『長野県史 民俗編 第4巻(1)~(3) 北信地方』 長野県編 長野県史刊行会 1984 【N209/11-3/4-1】
・『松代町史 上巻』 大平喜間多編 松代町 1929 【N216/3/1】
・『松代町史 下巻』 大平喜間多編 松代町 1929 【N216/3/2】
・『松代町史 続巻』 松代町史復刻続町史刊行会編・刊 1974 【N212/573/3】
・『信州の苗字 まるごと大百科』 笹部武安著 郷土出版社 1988 【N283/12】
・『よくわかる長野県の名字』 森岡浩著 しなのき書房 2008 【288.1/モヒ】
・『苗字の歴史』 豊田武著 吉川弘文館 2012 【288.1/トタ】
・『長野』 長野郷土史研究会 1964-
・『松代』 松代藩文化施設管理事務所 1988-
- 事前調査事項
- NDC
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- 系譜.家史.皇室 (288)
- 参考資料
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森岡浩 編 , 森岡, 浩, 1961-. 全国名字大辞典. 東京堂出版, 2011. 【288.1/モヒ】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000011267079-00 , ISBN 9784490108088 -
太田 亮/編 , 太田‖亮. 姓氏家系大辞典 第3巻. 角川書店, 1976. 【288.1/オア/3】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005730630-00 , ISBN 4040302303 -
丹羽基二著 , 丹羽, 基二. 姓氏家系大事典. 新人物往来社, 2002. 【288.1/ニモ】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I006467989-00 , ISBN 4404029721 -
森岡浩編 , 森岡, 浩. 日本名字家系大事典. 東京堂出版, 2002. 【288.1/モヒ】
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I000687995-00 , ISBN 4490106033
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森岡浩 編 , 森岡, 浩, 1961-. 全国名字大辞典. 東京堂出版, 2011. 【288.1/モヒ】
- キーワード
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- ほりごめ
- 姓氏
- 苗字/名字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 追加調査依頼の結果を追記した。
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000279595