レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 蒲郡市立図書館 (2310237) | 管理番号 (Control number) | 蒲郡-2020-03211-般 | |||||||||
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事例作成日 (Creation date) | 2020年03月21日 | 登録日時 (Registration date) | 2020年03月21日 12時15分 | 更新日時 (Last update) | 2020年06月03日 18時48分 | |||||||
質問 (Question) | A「.香水」はいつごろの人か? 『大辞林』p.1901「諂媚(てんび)」の用例「予仮令(たとい)口頭に此等―の言辞をなすも/世路日記 香水」を見ての質問。 B.「諂媚」は「おべっか」とも読むのか? 『日本国語大辞典』第2巻p.1352「おべっか」の用例「当世書生気質(1885-86)<坪内逍遥>九「校長に諂媚(オベッカ)をしたり、学校中のアラをさがして」を見ての質問。 C.菊亭香水は坪内逍遥と同一人物か? | |||||||||||
回答 (Answer) | A.明治~昭和期の小説家、新聞記者。 B.辞書的な読み方ではないが、坪内逍遥がそのように振り仮名を打ったと思われる。 C.別人。 | |||||||||||
回答プロセス (Answering process) | A. ①用例から『世路日記』の著者「香水」と読み取れる。何者か見当を付けるため、「香水␣世路日記」でインターネット検索。 ヒットした国会図書館デジタルコレクションの『世路日記:惨風悲雨』菊亭香水/著 の書誌情報によると明治19年の著作。全文を当たって用例文を特定してはいないが、他にヒットする作品もなく、文体からも明治期のこの作品と判断できる。 ②「菊亭香水」について調べる。 『人物レファレンス事典 明治・大正・昭和(戦前)編あ~し』p.651、『日本著者名・人名典拠録 1』p.1555に記載あり。 安政2(1855)年7月10日~昭和17(1942)年2月12日 明治~昭和期の小説家、新聞記者。代表作「惨風悲雨世路日記」は明治時代屈指のベストセラー。本名=佐藤蔵太郎、別名=鶴谷。 B. ① 「諂媚」の読み方を調べる。 ・『大辞林 第4版』p.400「おべっか」に「諂媚」の記載なし。 ・『日本国語大辞典』第9巻 p.849「てんび」に「おべっか」という振り仮名や読みの記述なし。 ②「当世書生気質」を確認する。 ・OPAC「当世書生気質」でヒットした2冊、 『新選名著複刻全集 第2巻 当世書生気質』、『当世書生気質』を見ていただく。全文を当たって用例文を特定する前に、1ページ目を開いて独特な振り仮名の多い文章を利用者さんが一見して、「強引におべっかと読ませたんだろうねぇ」と納得されたため、調査終了。 C. 「坪内逍遥」について調べる。 『人物レファレンス事典 明治・大正・昭和(戦前)編す~わ」p.1321、『日本著者名・人名典拠録 2』p.1383に記述あり。 安政6年(1859)5月22日~昭和10(1935)2月28日 本名=坪内雄蔵 幼名=勇蔵 別名 柿叟(しそう)、春廻屋朧(はるのやおぼろ)、小羊(こよう)、坪内雄蔵(つぼうちゆうぞう) 明治・大正期の小説家、評論家、劇作家、翻訳家、早稲田大学講師。文学の地位を高めた。文芸協会を設立。著書に「坪内逍遥選集」。 生年月日、本名、活動内容等から上記の菊亭香水とは別人と判断できる。 | |||||||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | ||||||||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | ||||||||||||
寄与者 (Contributor) | ||||||||||||
備考 (Notes) | ||||||||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 人物 言葉 | 質問者区分 (Category of questioner) | 社会人 | |||||||
登録番号 (Registration number) | 1000276199 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |