レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020/01/06
- 登録日時
- 2020/02/04 00:30
- 更新日時
- 2020/02/20 17:14
- 管理番号
- 6911383
- 質問
-
解決
新聞『赤旗』に掲載された以下の映画の評論記事を探しております。
掲載の有無について調査をお願いいたします。
◆映画名:ゆきゆきて、神軍(原題:The Emperor's Naked Army Marches on)
◆製作:1987年
◆監督:原 一男(はら かずお)
・探している記事:当時の共産党によって当該の映画が批判されたもの。
・お調べいただきたい期間:1987以降可能な範囲
【典拠】
監督の原一男氏へのインタビュー記事("Japan's Outlaw Filmmaker: An Interview with Hara Kazuo")が、1993年の英文誌に掲載されています(A Journal of Theory on Image and Sound, no. 16 (Spring 1993), with Kenneth Ruoff, pp.103-113)。
その中で「各政党は、映画にどのような反応をしましたか?」の質問に、原氏は「共産党は、新聞『赤旗』でこの映画を批判した」(p.111)と応えています。
以下、該当箇所の引用です。
_Ruoff: How did the various political parties react to the film?
_Hara: The Communist Party, in its newspaper Akahata, criticized the film.
Newspapers connected to the Japan Socialist Party supported, recommended the film.
The Liberal Democratic Party had no comment, nor did the imperial household agency.
- 回答
-
まず、当館所蔵の『赤旗』縮刷版所収の記事見出し索引を利用し、「文化」または「学問・文化」の項目に挙げられている記事見出しから、「ゆきゆきて、神軍」の語を含むものがあるか調査しました。
縮刷版は1か月分を1冊にまとめて刊行されているため、ご照会の期間のうち、30冊分に相当する30か月分(1987年1月から1989年6月まで)の資料を調査したところ、「ゆきゆきて、神軍」を見出しに含む記事が2件見つかりました(②、④)。
また、そのうち2件目の記事(④)の中で、執筆者の山田和夫が、これ以前にも『赤旗』紙上で「ゆきゆきて、神軍」の「一連の批判」を行ったことについて、掲載日を明記して言及していたため、その掲載日の紙面を確認したところ、該当する別の2件の記事が見つかりました(①、③)。
以上の4件の記事について、以下に、書誌事項と掲載箇所を掲載日順にお知らせします。
当館請求記号:Z99-9
タイトル:赤旗 : 日本共産党中央機関紙
版表示:縮刷版
掲載日・掲載箇所・記事見出し:
①1987(昭和62)年5月30日・8面「映画展望 映画批評・ジャーナリズムの衰退」
②1987(昭和62)年6月19日・8面「「プラトーン」、「ゆきゆきて、神軍」と映画批評」
③1987(昭和62)年7月19日・日曜版・14面「「ゆきゆきて、神軍」のゆきつくところ」
④1988(昭和63)年4月20日・9面「社会・人間観と映画観の衰弱 「ゆきゆきて、神軍」現象を切る」
このうち、①、②、④の記事掲載紙面はマイクロフィルム(当館請求記号:YB-2044)にも収録があります。
なお、①、③、④の記事は山田和夫による映画評であり、②は①を受けて書かれた小中陽太郎による投稿記事です。
いずれも映画「ゆきゆきて、神軍」を批判する記事であり、ご照会の記事に該当するものと思われます。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 新聞(レファレンス)
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000273446