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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
福井県文書館 (9000002)管理番号
(Control number)
2019-015
事例作成日
(Creation date)
2020.1.22登録日時
(Registration date)
2020年01月22日 13時08分更新日時
(Last update)
2020年03月24日 14時33分
質問
(Question)
笠原白翁(良策)は、幕末に天然痘の予防接種である種痘を普及させたことで知られているが、この時使っていた種痘針を作っていたのは誰か?
回答
(Answer)
・笠原良策は、京都の外科道具師の「安則」種痘針を使っていた。「安則」は、華岡青洲(1760-1835)の外科器具の作製し、鍛冶職から専門化していった「真竜軒安則」か、あるいはその後継者と考えられる。

・1853年(嘉永6)には種痘針は福井城下でも製造されはじめていたが、品質は安定しなかったようだ。
回答プロセス
(Answering process)
(1)笠原白翁『白神記―白神用往来留』(笠原白翁が残した当時の往復書簡等の写し)から、次のことがわかる。
 1852年(嘉永5年)1月23日付の笠原良策から「外科道具師 安則」あての手紙から、笠原は京都の外科道具師「安則」の種痘針を使っていたことがわかる。この手紙では、以下のように述べられている。
「昨冬別段除痘館御開、御表向の御取扱ニ相成候。依之種痘針の義、以後ハ役所より逐々被仰付候筈ニ相成候間、其形ハ是迄ノ通りニて、打方・研方、尚又厚念入、相納可被申候」

【現代語訳】「昨冬、藩の除痘館が開館し(除痘館は)正式に藩の取り扱いとなりました。これによって以後種痘針は、藩の役所から追々仰せつけられるはずなので、形はこれまでの通り、打つのも研ぐのも、なおまた厚く念入りにして納入くださるよう」(『白神記―白神用往来留』p.178)。

「外科道具師 安則」は、華岡青洲(1760-1835)が外科器具の作製を依頼し鍛冶職から専門化していった「真竜軒安則」か、その後継者と考えられる。

(2)この「安則」については、笠原白翁『戦兢録』にも登場している。
京都まで届いたワクチンを用いて、日野鼎哉らとともに笠原も種痘を行っていた1849年(嘉永2)10月13日の条に「之安則」(安則へいく)とでてくる。

 笠原はここで外科用の器具を見たか、求めたかしたと思われる。

(3)1853年(嘉永6)には種痘針が福井城下でも、製造されはじめていた。
 嘉永6年1月27日付の大野藩医中村岱佐・林雲渓あての手紙には、「種痘針一柄」が同封され、「右当地にて先重打立ニ候間、御入用の節被仰越段、申遣候」とあり、福井でも種痘針が製造されていたことがわかる。ただ品質は安定しなかったようで、安政3年6月頃には「近来種痘針、不出来の沙汰有之」とある(『白神記―白神用往来留』p.200、236)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC 
参考資料
(Reference materials)
笠原白翁 著 , 福井県医師会 編 , 笠原, 白翁, 1809-1880 , 福井県医師会. 白神記 : 白神用往来留. 福井県医師会, 1997.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002635868-00
笠原白翁 筆 , 笠原, 白翁, 1809-1880. 戦兢録. 福井市立郷土歴史博物館, 1989. (福井市立郷土歴史博物館史料叢書 ; 6)
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000002029369-00
キーワード
(Keywords)
種痘
笠原白翁
笠原良策
種痘針
安則
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土 人物
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000272811解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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