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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
熊本県立図書館 (2110023)管理番号
(Control number)
0401001247
事例作成日
(Creation date)
20191010登録日時
(Registration date)
2019年12月26日 00時30分更新日時
(Last update)
2020年03月26日 10時43分
質問
(Question)
「秋」と「秌」はどちらも「あき」と読む。このように漢字の偏と旁(つくり)が入れ替わっても同じ読み方をする漢字を何と呼ぶのか?また、このように左右や上下が入れ替わった漢字がたくさん載っている資料はないか?
回答
(Answer)
偏と旁が左右入れ替わっても、発音や意味が同じ漢字を「動用字」という。以下の資料を元に回答した。

①『漢字』沖森卓也・笹原宏之/編著,朝倉書店,2017年
p.34の「2.2.6 動用字」によると、偏旁冠脚を互いに入れ替えても等価の異体字関係にあるものをいい、「同字異構」「異構字」などともいう。日本独自の述語で、田中道斎『道斎随筆』(宝暦七年(1757)刊)に出るとあり。「蘇」と「蘓」など6つの漢字の例が挙げられている。

②『現代日本の異体字 漢字環境学序説』笹原宏之/著,三省堂,2003年
p.33の(3)筆画の章の中に「漢字の構成要素の配置をバランス等のために取り替えてできた字体を動用字と呼ぶことがある」として表23に動用字の例が「峰」と「峯」など6つ挙げられている。
また説明文のなかにもいくつも例が挙げられていて、依頼者からの質問にあった「秋」についても
「「秋」は、篆書体では「火」偏に「禾」であり、これが楷書化された「秌」も伝わっている」
と書かれていた。

左右や上下など、偏と旁が入れ替わった漢字がたくさん載っている資料については以下の資料を紹介。

③『異体字研究資料集成 第4巻』杉本つとむ/編,雄山閣出版,1974年
この資料は①で紹介した田中道斎の『道斎随筆』がp.83~212に収録されている。
その中のp.145に「動用字」の項目があり、約31組の漢字が紹介されていた。
p.383に「動用字」の項目の解説がある。

インターネット上にも動用字について書かれいているサイトがあり、漢字の例も挙げられていたのでこちらも参考までに紹介した。
㋐部品の配置が違う漢字
http://hccweb6.bai.ne.jp/~hgd17901/hirorinhp/1%20kanji/2%20ohanashi/haiti.html (2019年9月現在)

㋑漢字文化資料館 漢字Q&A Q0246
http://kanjibunka.com/kanji-faq/old-faq/q0246/ (2019年9月現在)

㋒漢字文化資料館 漢字Q&A Q0082
http://kanjibunka.com/kanji-faq/old-faq/q0246/q0082/ (2019年9月現在)
 
また「動用字」という言葉がわかってから、改めて調べた国立国会図書館レファレンス協同データベースに似た事例を見つけたため、こちらも参考にした。

㋓レファレンス協同データベースより
事例タイトル:「あかぎれ」には「皸」という漢字と、「軍」と「皮」が左右入れ替わった漢字の2種類がある。なぜか知りたい。
http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&lsmp=1&kwup=%E5%8B%95%E7%94%A8%E5%AD%97&kwbt=%E5%8B%95%E7%94%A8%E5%AD%97&mcmd=25&mcup=25&mcbt=25&st=score&asc=desc&oldmc=25&oldst=score&oldasc=desc&id=1000234386 (2019年9月現在)
回答プロセス
(Answering process)
まずは、偏旁が入れ替わっている漢字の名称を調べることから始めた。
手掛かりを得るためにインターネットで「秋」と「秌」を入力して検索したところ、回答に挙げた「漢字文化資料館」のサイトの漢字Q&A0246がヒットした。
その説明から「異体字」であることがわかったため、異体字や漢字に関する資料をあたっていた。

その間に他の職員がインターネットで「偏」「旁」「入れ替え」をキーワードに検索したところ「動用字」という言葉が見つかったと知らせてくれた。

そこで改めて「動用字」という言葉で自館所蔵の異体字や漢字に関する資料を調べてみると索引や目次の中に「動用字」が出てきたため、そのページを確認し質問の回答に適した内容だった回答の①~③の図書を紹介した。

更に「動用字」という名称がわかったため、改めてレファレンス協同データベースやインターネットで調べなおして、回答の㋐~㋓にあげたサイトも参考までに紹介した。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
音声.音韻.文字  (811)
参考資料
(Reference materials)
漢字,沖森 卓也/編著,朝倉書店,2017.10 (p.34 動用字|0141644278|/811.2/オ/)
現代日本の異体字,笹原 宏之/著,三省堂,2003.11 (p.33:(3)筆画の中に動用字説明あり,p.45:「蘇」の動用字 この他にも動用字という言葉がちょこちょこ出てくる(索引より)|0118253491|/811.2/サ/)
異体字研究資料集成 第4巻 影印版,杉本 つとむ/編,雄山閣出版,1974年 (p.145:動用字の例,p.383:p145の動用字の説明|0110651726|/811/イ/)
キーワード
(Keywords)
異体字
部首
構成要素
同音同義
配置
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
言葉
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000271565解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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