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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000264853
提供館
(Library)
沖縄県立図書館 (2110045)管理番号
(Control number)
1002945
事例作成日
(Creation date)
20170704登録日時
(Registration date)
2019年11月08日 00時30分更新日時
(Last update)
2019年11月08日 00時30分
質問
(Question)
河童の沖縄の方言名を知りたい。
回答
(Answer)
河童に相当する妖怪は、「インカムロ」または「カーカムロ」、「カムロー」、「カーガリモー」、「カー・カンロー」、「ファチハンバー」、「マ」、「マー」。(資料①~⑤、⑧)
しかし、民族学者・折口信夫氏は、沖縄に来た際に「カムロ」という表現を確認出来なかった(資料④)。

民族学者・谷川健一氏は、沖縄で河童に相当するのは、「キジムン」または「キジムナー」と記述している(資料⑥)。
しかし、崎原恒新氏の論文では、「キジムナーは河童の流れをくむようにみえるけれども、同一だと判断するにはもう少し検証を要する。」と記述している(資料⑦)。

原田信之氏の説では、沖縄にはキジムナーに類する妖怪について様々な表現があったが、首里方言の「キジムナー」に画一化されたと考えている(資料⑧)。



『柳田国男全集 20』(柳田 国男∥著、筑摩書房、1999.5)
p249-394 「妖怪談義」で、p254 「沖縄の諸島に行くと、こちらの川童即ちカワラハとよく似た霊物を、インカムロとカーカムロとの二つに分けて居ります。」の記述がある。


『金城朝永全集 下巻』(金城 朝永∥著、沖縄タイムス社、1974.1)
p242-245 「琉球妖怪変化種目(一)」で、p245 「カムロー カー(井戸)に住んでいて、小児等が井戸をのぞくと引き入れてしまう。…地方では、「カー・カンロー」と云う所もある。」の記述がある。


『沖縄語辞典』(国立国語研究所∥編、大蔵省印刷局、1963.8)
p297 「kaagarimoo」の項目で、「かっぱ。水に住む想像上の動物。」の記述がある。
p305 「kamuroo」の項目で、「kaagarimoo(かっぱ)の那覇語」の記述がある。


『折口信夫全集 第16巻』(折口博士記念古代研究所∥編纂、中央公論社、1984.2)
p144-199 「沖縄採訪手帖 大正十年七・八月」で、p146 「伊波氏は、河童にあたるものは、此方ではかむろといふ、といはれた。併し、知つた人は殆んどない。川が少いからでもあらうが、全く誰も知らぬ。」の記述がある。


『具志川村の民話』(遠藤 庄治∥編集、具志川村教育委員会、1995.3)
p295-296 「キジムナーとカーカブロー」の聞き取りで、「キジムナーに類したものだと思うんだが、カーカブローというのがいるよ。阿嘉あたりで聞いてみると、あっちではキジムナーをカブローと呼んでいる。だからその地域によってキジムナーに類する話は名称が違っていると。…具志川の場合には、東ぬ井戸(かー)ということろがあったんだがね。こそを越えて左手の方にやはりこう、落ち窪んだ祠みたいなことろがあって、そこに古い椎の木があったんだ。「そこはカーカブローの家だよ。」というようなことを聞かされたことがあるよ。」の記述がある。


『妖怪 日本民俗文化資料集成 第8巻』(谷川 健一∥編、三一書房、1988.11)
p40-49 「九州河伯考」で、p40 「九州の河童伝承をまず南端から見ることにしたい。沖縄のキジムンまたはキジムナーと呼ばれるのがそれで、これと同系統が奄美大島のケンモンである。」の記述がある。


『沖縄民俗研究 創刊号』(沖縄民俗研究会、1978.12)
p44-51 「沖縄の妖怪変化 ―キジムナー考― 崎原恒新」の論文がある。
p46 「キジムナーは河童の流れをくむようにみえるけれども、同一だと判断するにはもう少し検証を要する。」の記述がある。


『奄美沖縄民間文芸研究 第13号』(奄美沖縄民間文芸研究会委員会∥編、奄美沖縄民間文芸研究会、1990.7)
p13-27 「南島の妖怪譚 キジムナー話をめぐって 原田信之」の論文がある。
p18 「本稿末に付した「分布図」に示したように、カッパ類の異称として、大宜味村の「ファチハンバー」、那覇市の「カムロー」「マ」、久米島の「マー」などがある。」の記述がある。
p20 「おそらく、各地のキジムナーの異称は、その土地土地で独自に生じた妖怪伝承なのだろう。先に、もと関東地方の方言であった「カッパ」が、全国を席巻し、人々の描く河童像も次第に画一化されつつあるという。石川純一郎氏の説を紹介したが、沖縄の場合も同様だと考えられる。琉球文化の中心首里の「首里方言」(崎原恒新氏「沖縄の妖怪変化 ―キジムナー考―」)とみられる「キジムナー」が、沖縄本島及び周辺離島全般を席巻し、人々の描くキジムナー像も次第に画一化された、とみるべきだろう。」の記述がある。
回答プロセス
(Answering process)
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
社会科学  (3)
参考資料
(Reference materials)
柳田国男全集 20 柳田 国男/著 筑摩書房 1999.5, ISBN 4-480-75080-0 (p249-394)
金城朝永全集 下巻 金城 朝永/著 沖縄タイムス社 1974.1 (p242-245)
沖縄語辞典 国立国語研究所/編 国立国語研究所資料集5 大蔵省印刷局 1963.8 (p297,305)
折口信夫全集 第16巻 折口 信夫/[著] 中央公論社 1984.2, ISBN 4-12-400726-4 (p144-199)
具志川村の民話 遠藤 庄治/編集 具志川村教育委員会 1995.3 (p295-296)
妖怪 谷川 健一/編 (日本民俗文化資料集成 第8巻) 三一書房 1988.11 (p40-49)
沖縄民俗研究 創刊号 沖縄民俗研究会/[編] 沖縄民俗研究会 1978.12 (p44-51)
奄美沖縄民間文芸研究 第13号 奄美沖縄民間文芸研究会委員会/編 奄美沖縄民間文芸研究会 1990.7 (p13-27)
キーワード
(Keywords)
河童
方言
インカムロ
カーカムロー
カムロ
キジムン
キジムナー
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
事実調査
内容種別
(Type of subject)
郷土
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000264853解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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