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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

[転記用URL] https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000261129
提供館
(Library)
大阪市立中央図書館 (2210006)管理番号
(Control number)
1E19005860
事例作成日
(Creation date)
2019年08月11日登録日時
(Registration date)
2019年09月08日 00時30分更新日時
(Last update)
2019年11月09日 00時30分
質問
(Question)
日本と韓国(朝鮮半島)、中国に伝わる、よく似た昔話の絵本を探している。昔話のタイプの紹介ではなく、具体的な絵本を紹介してほしい。
回答
(Answer)
以下の絵本と、参考資料を1点紹介しました。

(1)日本の「さるかに合戦」に似た昔話
日本『かにむかし -日本むかしばなし-』 (木下 順二/作 清水 崑/絵 岩波書店 1980)
 母ガニを殺したサルを、栗・蜂・牛の糞・棒・石臼の助けで子ガニたちが懲らしめる。

中国『こんや、妖怪がやってくる 中国のむかしばなし』(君島 久子/文 小野 かおる/絵 岩波書店 2014.4)
 中国の少数民族トゥ族の昔話。おばあさんを食べようとする妖怪を、卵・ぞうきん・カエル・こん棒・火ばさみ・牛の糞・石のローラー(挿絵で見ると畑を均す円筒型の石)が退治する。

韓国『あずきがゆばあさんとトラ』 (チョ ホサン/文 ユン ミスク/絵 おおたけ きよみ/訳 アートン 2004.11)
 おばあさんを食べようとするトラを卵・スッポン・うんち・錐・石臼・むしろ・しょいこが退治する。

(2)日本の「猿の生き肝」に似た昔話
日本-1『さるのいきぎも』 (宮沢 章二/文 馬場 のぼる/絵 フレーベル館, 1979)
日本-2『くらげのおつかい 日本昔話より』 (矢崎 節夫/文 島田 コージ/絵 フレーベル館 1995.7)
 カメはサルの生き肝を取るために、だまして竜宮城に連れてくる。門番のクラゲの陰口でサルは企みを知り、「生き肝を木の上に干してきた」と陸地に送り返させたうえ、カメに石を投げつけた。竜王は罰としてクラゲの体から骨をぬく。カメの甲羅はひびだらけで、クラゲの体には骨がないことの由来話。

韓国『ウサギとカメ』 (パック セホ/作 画  田島 伸二/文 監修 汐文社 1999.9)
 上記と同じような内容だが、生き肝を取られそうになったウサギがとっさに「山にかくしてきた」と言い、カメに送らせる。

(3)日本の「古屋のもり」に似た昔話
日本『ふるやのもり 日本の昔話』 (瀬田 貞二/再話 田島 征三/絵 福音館書店 2007.4)
馬どろぼうとオオカミが互いを恐ろしい「ふるやのもり」だと思い込む。

韓国-1『とらよりこわいほしがき』(小沢 清子/文 太田 大八/絵 太平出版社, 2003.4)
韓国-2『とらとほしがき : 韓国のむかしばなし』 (パク ジェヒョン/再話・絵 おおたけ きよみ/訳 光村教育図書 2006.11)
  「トラが来る」と脅されても泣き止まない赤ん坊が「干し柿」と聞いて泣き止んだ。それを聞いていたトラは「干し柿」は怖いものだと思う。そのとき牛泥棒が牛と間違えてトラの背中に飛び乗ったので、トラは「干し柿」に襲われたとあわてて逃げ出す。

(4)日本の「天道さん金の綱」に似た昔話
日本『天のかみさま金(かね)んつなください 日本の昔話』 (津谷 タズ子/再話 梶山 俊夫/画 福音館書店 2016.3) 
留守番している3兄弟を食べようと、山姥は母親のふりをする。気づいて逃げ出した兄弟は木の上に追い詰められ、神様に助けを求めると金の綱が降りてくる。

韓国『お日さま お月さま : 韓国のむかしばなし』 (チョン イン-ソプ/文 アン チョン-オン/絵 むらさき きょうこ/訳 ほるぷ出版, 1982.10)
 トラが母親を食い殺してその着物を身に着け、留守番の兄妹を食べに来る。兄妹は木の上に追い詰められるが天から縄が降りてきて、兄は月に、妹は太陽になる。トラも天から降りてきた縄を昇るがこちらは腐っており、キビ畑に落ちて死ぬ。キビの茎が赤いのは トラの血がついたためである。

(5)日本の「腰折れ雀」に似た昔話
日本『こしおれすずめ』 (瀬田 貞二/再話 瀬川 康男/画 福音館書店 1998.4)
 優しいおばあさんが腰骨の折れたスズメを介抱すると、スズメはヒョウタンの種を持ってきた。種をまくと大きなひょうたんがたくさん成り、中からは米が出てきた。うらやましがった隣の欲深ばあさんはスズメを捕まえて腰骨を折り、それを介抱する。スズメがヒョウタンの種を持ってきたので植えると、これも大きなヒョウタンが成った。喜んで割ると、中からはヘビや毒虫がぞろぞろ出てくる。

韓国『ノルブとフンブ』 (リュウ チェスウ/作 画 パック ウンドク/訳  田島 伸二/文 監修 汐文社 1999.9)
欲張りのノルブと優しいフンブは兄弟だが、兄のノルブが財産をひとりじめしてしまう。フンブが足を折ったツバメを介抱すると、ツバメはヒョウタンの種を持ってきた。種をまくと大きなヒョウタンが成り、中からは宝が、次には仙女が出てきて立派な家を建ててくれた。うらやましがったノルブはツバメをつかまえて足を折り、介抱する。成ったヒョウタンからは鬼や泥の洪水が出、ノルブは財産を失う。それを知ったフンブが援助をし、兄弟は仲直りをする。

(6)日本の「犬と猫と玉」に似た昔話
日本-1『いぬとねことふしぎな玉』 (鶴見 正夫/文 村上 豊/絵 佼成出版社 1993.3)
日本-2『うろこだま』 (長谷川 摂子/文 下田 昌克/絵 岩波書店 2004.7)
 ヘビがお礼にくれた「うろこ玉」でおじいさんは大金持ちになるが、悪い番頭にうろこ玉を盗まれてしまう。イヌとネコは協力し、番頭からうろこ玉を取り返す。

韓国『いぬとねこ : 韓国のむかしばなし』 (ソ ジョンオ/再話 シン ミンジェ/絵 おおたけ きよみ/訳 光村教育図書 2007.7)
 おばあさんが助けたスッポンは竜王の息子で、お礼に宝の玉をくれた。ところがそれを隣のよくばり婆さんにすりかえられてしまう。イヌとネコは玉を取り返すが、イヌのせいで玉を川の中に落としてしまう。失くした玉は、ネコが捕まえた魚の腹から見つかったので、おばあさんはネコを大事に思い家の中で飼うようになった。イヌは外で、ネコは家の中で飼われるようになった由来話。
 
(7)日本の「旅人馬」に似た昔話
日本『たびびとうま』(小沢 正/文 石倉 欣二/絵 教育画劇 2000.4)
泊まり先の老婆が深夜、人形に餅を作らせる。それを食べた旅人は馬になってしまう。逃れた男は不思議な老人のお告げで、実が七つなっているナスビを探し、友人に食べさせ 元の姿に戻す。

中国『ふしぎなやどや』(薛 漁思/原作 はせがわ せつこ/文 いのうえ ようすけ/絵 福音館書店 1990.6)
中国の伝奇小説「板橋三娘子」より。宿屋の女将(三娘子)が深夜、人形に餅を作らせる。それを食べた泊り客たちはロバになってしまう。難を逃れた男はそっくりな餅と宿屋のものをすり替え、女将をロバにしてこき使う。

(参考資料)
『日中韓の昔話 -共通話型三〇選-』 (鵜野 祐介/編著 みやび出版 2016.4)
日中韓の昔話で共通話型のもの30種類について、各国でのあらすじや国別の特徴などの解説を載せている。
回答プロセス
(Answering process)
(1)参考資料『日中韓の昔話 -共通話型三〇選-』(資料19)で共通する昔話にどのようなものがあるかを調べる。

(2)調べた昔話に出てくるキーワード(”トラ”×”干し柿”など)で検索し、資料1から13までを見つける。

(3)”中国(韓国、朝鮮)”×”むかしばなし”をキーワードに、請求記号”P(絵本)”のものに絞って当館書誌検索画面で検索する。該当のものに目を通し、日本昔話で類話がありかつ絵本になっているものを探す。

(4)他の職員に聞いてまわる。
→資料14から18を見つける。
事前調査事項
(Preliminary research)
「天人女房」の日中の絵本は知っているので、それ以外のものを探してほしい(質問者より)
NDC
伝説.民話[昔話]  (388 9版)
参考資料
(Reference materials)
当館書誌ID <0000230011>  かにむかし -日本むかしばなし-(大型絵本 27) 木下 順二/作 岩波書店 1980 9784001105773 (資料1)
当館書誌ID <0012967968>  こんや、妖怪がやってくる -中国のむかしばなし- 君島 久子/文 岩波書店 2014.4 978-4-00-111245-0 (資料2)
当館書誌ID <0010872559>  あずきがゆばあさんとトラ(韓国の絵本10選) チョ ホサン/文 アートン 2004.11 9784901006934 (資料3)
当館書誌ID <0070120608>  さるのいきぎも(フレーベルのえほん 130) 宮沢 章二/文 フレーベル館 1979  (資料4)
当館書誌ID <0000459705>  くらげのおつかい -日本昔話より-(日本むかしばなしライブラリー 4) 矢崎 節夫/文 フレーベル館 1995.7 9784577014158 (資料5)
当館書誌ID <0000757533>  ウサギとカメ(韓国民話絵本 3) パック セホ/作 画 汐文社 1999.9 9784811371429 (資料6)
当館書誌ID <0011402361>  ふるやのもり -日本の昔話-(こどものとも絵本) 瀬田 貞二/再話 福音館書店 2007.4 978-4-8340-0194-5 (資料7)
当館書誌ID <0010532200>  とらよりこわいほしがき(絵本=かんこく・ちょうせんのみんわ) 小沢 清子/文 太平出版社 2003.4 9784803135046 (資料8)
当館書誌ID <0011319688>  とらとほしがき -韓国のむかしばなし- パク ジェヒョン/再話・絵 光村教育図書 2006.11 9784895726580 (資料9)
当館書誌ID <0014048216>  天のかみさま金んつなください -日本の昔話-(こどものとも日本の昔話10のとびら) 津谷 タズ子/再話 福音館書店 2016.3 978-4-8340-8222-7 (資料10)
当館書誌ID <0070112802>  お日さま お月さま -韓国のむかしばなし- チョン イン-ソプ/ぶん ほるぷ出版 1982.10  (資料11)
当館書誌ID <0000694733>  こしおれすずめ 瀬田 貞二/再話 福音館書店 1998.4  (資料12)
当館書誌ID <0000757531>  ノルブとフンブ(韓国民話絵本 1) リュウ チェスウ/作 画 汐文社 1999.9 9784811371405 (資料13)
当館書誌ID <0000306314>  いぬとねことふしぎな玉(民話こころのふるさとシリーズ) 鶴見 正夫/ぶん 佼成出版社 1993.3 9784333016310 (資料14)
当館書誌ID <0010799976>  うろこだま(てのひらむかしばなし) 長谷川 摂子/文 岩波書店 2004.7 9784001163643 (資料15)
当館書誌ID <0011454917>  いぬとねこ -韓国のむかしばなし- ソ ジョンオ/再話 光村教育図書 2007.7 978-4-89572-666-5 (資料16)
当館書誌ID <0000796645>  たびびとうま(日本の民話えほん) 小沢 正/文 教育画劇 2000.4 9784774604671 (資料17)
当館書誌ID <0000208974>  ふしぎなやどや(日本傑作絵本シリーズ) [薛 漁思/原作] 福音館書店 1990.6 9784834010398 (資料18)
当館書誌ID <0014075278>  日中韓の昔話 -共通話型三〇選- 鵜野 祐介/編著 星雲社(発売) 2016.4 978-4-434-21797-5 (資料19)
キーワード
(Keywords)
日本
中国
韓国
朝鮮
昔話
絵本
類似
類話
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000261129解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決
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