レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 20140527
- 登録日時
- 2015/01/09 00:30
- 更新日時
- 2021/02/25 13:31
- 管理番号
- 中央-2014-07
- 質問
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解決
東京都立中央図書館特別文庫室の諸橋文庫に、諸橋轍次の『大漢和辞典』の編集作業に使われた校正刷りを所蔵しているか。
- 回答
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東京都立中央図書館特別文庫室の諸橋文庫には、『大漢和辞典』の校正刷りは所蔵していない。
戦中戦後を通して当館の職員であり、戦時中の図書の疎開に尽力した秋岡梧郎氏の著作である資料1のp.185には、「この時運んだのは細谷さんのお話では諸橋轍次さんの蔵書で、『大漢和辞典』の材料や校正刷りが一緒に積んでありました。私たちとしてはそんな大事なものを運んだということで大いに誇りに思っているのですが、戦後、大修館から「大漢和」が出版された際、そのいわれについてはひとつも触れられていません。そのことをいつも残念に思っています。」とある。
しかしながら、資料2のp.1-2に、諸橋轍次氏自身による「諸橋文庫」という記事があり、それによると「最初譲渡の時私は拙著大漢和辞典の旧版の校正刷及びその資料を同館に寄附した。然るに戦後辞典が愈々出版せられることになつた時、もとの校正刷を参考する必要が起つたが、その事情を知つてか知らずてか時の館長土岐君は御親切にもその全部を返された。お蔭によつて今度の出版も無事に進行した。附言して茲に同館並に同君の好意に深謝する。」(p.2)とある。
従って、『大漢和辞典』の校正刷りは諸橋轍次氏に返却されたと考えられる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】秋岡梧郎著作集 : 図書館理念と実践の軌跡 / 秋岡 梧郎/著 / 日本図書館協会 , 1988.11 <0104/ 3002/ 88>
- 【資料2】ひびや 2巻 7号 通巻[18]号 (1959年12月)
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000165823