レファレンス事例詳細(Detail of reference example)
提供館 (Library) | 埼玉県立久喜図書館 (2110009) | 管理番号 (Control number) | 埼熊-2013-065 | ||||
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事例作成日 (Creation date) | 2013年06月14日 | 登録日時 (Registration date) | 2013年11月20日 13時48分 | 更新日時 (Last update) | 2014年02月03日 16時51分 | ||
質問 (Question) | 東京23区の神社仏閣の数が多いのはなぜか知りたい。 | ||||||
回答 (Answer) | 以下の資料に、区部に宗教法人が多い理由として、「防衛的な考慮が払われ、多くの寺院は城下周辺に配置された。」との記述があった。 『東京百科事典』(東京学芸大学地理学会30周年記念出版専門委員会編集 国土地理協会 1982) p660-661「第3節 2 宗教法人の多い23区と八王子」に、「宗教法人には礼拝の施設を備える神社・寺院・教会・布教所などが含まれるので、神社・寺院の分布は宗教法人の分布と重なる。宗教法人の分布は東京全体からみると区部に多く、市町村部に少ない。(中略)寺院の分布は東京が城下町として発展したことと関係が深い。江戸の町割に防衛的な考慮が払われ、多くの寺院は城下周辺に配置された。(後略)」とあり。 | ||||||
回答プロセス (Answering process) | 1 神社仏閣(社寺・寺社)に関する資料を探す 『東京古社名刹の旅』(稲葉博著 読売新聞社 1987) p228-230「あとがき」に、東京における寺社の分布変化に関する記述あり。 「江戸築城に伴い、世界最大の百万都市の建設が始まり、その景観上、多くの社寺の存在が必要となったわけである。」「これに劣らず諸大名の造寺造宮も盛んであった。これは将軍にならっただけでなく、参勤交代の関係で大名は人生の半分を江戸で過ごすことになるので、国許との精神的つながりを保つ意味で、所領内の社寺を相ついで移建移坐したのである。」 『東京の寺社 その信仰と伝説を訪ねて』(内藤正敏、下川耿史著 稜北出版 1984) p[271]「あとがき」に、江戸期におけるご利益信仰の広がりに関する記述あり。 「特に、江戸時代になると、ご利益の全盛時代を迎え、毎年、おびただしい神仏が開帳され、その利益を求めて人々が集まった。ありとあらゆるご利益の神仏が百花繚乱と咲きそろい、そのすさまじいまでの庶民のエネルギーには圧倒されるばかりだ。」 『全国神社仏閣ご利益小事典』(現代神仏研究会編 燃焼社 1993) p45-48「江戸町人の民間信仰による願掛け」の項に、当時の信仰事情に関する記述あり。 2 江戸・東京の歴史に関する資料を探す 『東京百年史 1 江戸の生誕と発展』(ぎょうせい 1979) p1140-1148「7 江戸っ子の信仰」の項に以下の記述あり。 「平和の到来と仏教保護の結果、全国的に寺院建立熱が盛んとなり、江戸でも開府以来、(中略)その数は大変なものになった。」 『江戸と城下町 天正から明暦まで』(鈴木理生著 新人物往来社 1976) p215-216「人口の集中」の項に、江戸城外郭付近の寺院の増加と移転に関する記述あり。 「(江戸市街の整備に係る)厖大な労働力が江戸に集中したことはいうまでもない。(中略)機をみるに敏な寺社もまた江戸に移転して来たし、新たに寺社を創建するものも多かった。」 p216-217「労働力以外の人口」の項に、以下の記述あり。 「彼等(*諸大名のこと)は徳川家に服従する誓約として、それを行動で表わしたわけで、人質だけでは足らぬと見ると、江戸にそれぞれの菩提寺を持つようになる。これが前述の寺院の急増の原因の一つでもあった。」 | ||||||
事前調査事項 (Preliminary research) | |||||||
NDC |
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参考資料 (Reference materials) |
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キーワード (Keywords) |
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照会先 (Institution or person inquired for advice) | |||||||
寄与者 (Contributor) | |||||||
備考 (Notes) | |||||||
調査種別 (Type of search) | 事実調査 | 内容種別 (Type of subject) | 質問者区分 (Category of questioner) | 個人 | |||
登録番号 (Registration number) | 1000140787 | 解決/未解決 (Resolved / Unresolved) | 解決 |