レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年02月17日
- 登録日時
- 2012/02/17 14:44
- 更新日時
- 2012/08/30 13:21
- 管理番号
- 97-B-21
- 質問
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解決
とうどうさんについて知りたい。
- 回答
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【資料1】~【資料3】を調べた結果、東予市ではどのようなものかと【資料4】を調べてみると記載があった。
各家庭の注連飾りを頭元の家や広場に集め、不足分は綯い足して”とうどうさん”を巻き上げる。巻き方は地域により特徴があるが、形は円錐形の小屋で上に竹をたてたものである。正月15日にはとうどうさんをはやす(燃やす)。とうどうと一緒に古い御札や吹き抜きもはやす。この時「煙が高く舞い上がる程」あるいは、「一緒に燃やした吹き抜きや紙片が高く上がるほど」幸福になるとか豊作であると信じられていた。また、とうどの火は非常に神聖視され、この火や灰で焼いた餅を食べると無病息災でその年が過ごせるといわれている。
そのほか、消炭や注連飾りの灰を屋根に上げて、火事除けのまじないとする風習も残っていた。との事である。
- 回答プロセス
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・【資料1】で、”とうどう”を調べると、正式な名称ではなさそうで見当たらないが、”とんど”という名称が見つかって、そこをみていくと、主として正月に行われる火祭りの行事。爆竹の音や火勢を形容するどんど・どんどんなどいうことばの連想により、、「とうどうやとうど」というはやしことばをなまって、とんど、どんど、どんど焼きなどと行事の名称とするようになったものであろう。とあり、地方によりいろいろ呼び名は変わるらしい。左義長の行事をトンドまたはドンドと呼ぶのは畿内から中国・四国地方が多く、静岡・長野では、ドンド焼きまたはドンドヤ。茨城県には火祭りの小屋を鳥追小屋又はドンドン小屋と呼ぶ例がある。小倉市ではドンダラ焼き、中津市ではドンドロ祭、島根県ではドンドロ焼き、ドンドウロなどという。愛媛県周桑郡では円錘形に作るが、これをトウドウハンというのは「尊とさん」すなわちもとのはやしことばが保存されたものとみてよいであろう。と記されている。また、”どんどん焼”の項をみると地方により形式は多様であるらしい。
・【資料2】では、”どんど焼”の項に”左義長”をみよとあって、”左義長”の項には、小正月を中心に行われる火祭り。正月の松飾りを各戸から集めて14日の晩ないしは15日の朝にそれを焼くのが一般的な方式である。社寺の境内、道祖神のそばや河原などで行われる。と記載されている。
・【資料3】にも同様のことが記載されており、火祭りの一種で悪魔払の意味があるらしい。
- 事前調査事項
- NDC
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- 年中行事.祭礼 (386 9版)
- 参考資料
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- 【資料1】 『年中行事辞典』 西角井正慶/編 東京堂 1958年 <請求記号:384 /14>
- 【資料2】 『日本大百科全書』 小学館 1988年 <請求記号:031 /47 /17>
- 【資料3】 『365 日縁起・風習読本』 重金碩之/著 啓明書房 1988年 (愛媛県立図書館所蔵なし)
- 【資料4】 『東予市誌』 東予市誌編さん委員会/編集 東予市 1987年 <請求記号:K291.6 /4>
- キーワード
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- 左義長 さぎちょう
- とうどうさん とうどうさん
- 年中行事(東予市) ねんじゅうぎょうじ(とうよし)
- 照会先
- 寄与者
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- 東予市立図書館
- 備考
- 事例出典『郷土資料に関する調査・相談事例集』 愛媛県図書館協会・愛媛県立図書館/編集 愛媛県立図書館 1997年
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000101910