レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010年10月10日
- 登録日時
- 2010/12/25 16:30
- 更新日時
- 2010/12/25 16:30
- 管理番号
- 20101010/204
- 質問
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解決
新井白石が言ったとされる「加賀は天下の書府」の原文が載った資料はないか。
- 回答
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『新井白石全集第6巻』(明治40年4月 吉川半七刊 李花亭文庫012/1)p.661~673所収の「室新詩評」中p.673に「…貴国は天下の書府に候へは定而詩話詩評等の如きは計量車載と存候得は聖学の御余暇に御□覧候て…」という文あり。
- 回答プロセス
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①『郷土の人と書』(昭和55年7月、石川県立郷土資料館 K069/6/80)巻末「人物略伝」の「4 新井白石」の項に、以下の記載がある。「白石は加賀藩の室鳩巣とも漢詩を通じて親しく、鳩巣に与えた書に、「貴国(加賀)は天下の書府に候へば、定而詩話詩評如きは計量車載と存候」云々とあるのは有名。」
②人名ファイル「室鳩巣」の中に「加賀は天下の書府について H7,8,8(史料編さん室)」というコピー資料を見つけた。
この資料によると、「近藤磐雄『加賀松雲公 上巻』(中略)に「新井白石曰く、『加賀は天下の書府也』(与雨森芳洲書)」とあるのみで、実際に白石が芳洲に与えた書簡類では確認できず、以後の綱紀の伝記類では出典不明の語とされてきました。」とあり、『新井白石全集』の出典を明らかにしている。また、「天下の書府」の語を直接使用したものは、現在のところ次のものが唯一です。」とも記している。
③上記資料により、
『加賀松雲公 上』近藤磐雄著 羽野知顕 1908(K288.5/50/1)序説其二(p7)の「新井白石曰く、『加賀は天下の書府也』(与雨森芳洲書)」
および、『新井白石全集第6巻』の「室新詩評」を確認する。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本思想 (121 9版)
- 参考資料
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- 『新井白石全集第6巻』明治40年4月 吉川半七刊 (李花亭文庫012/1)
- 『郷土の人と書』昭和55年7月、石川県立郷土資料館 (K069/6/80)
- 人物ファイル「室鳩巣」 (事務用資料)
- キーワード
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- 新井白石
- 加賀藩
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000076041