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レファレンス事例詳細(Detail of reference example)

提供館
(Library)
豊中市立図書館 (2310050)管理番号
(Control number)
豊中‐岡町‐0010
事例作成日
(Creation date)
2010年05月20日登録日時
(Registration date)
2010年11月28日 10時35分更新日時
(Last update)
2021年07月14日 12時32分
質問
(Question)
古代豆(別名ツタンカーメンのエンドウ)を購入した際、生産者から「豆ごはんに入れると色が変わる」と聞いたが、なぜ色が変わるのか。
回答
(Answer)
豆ごはんの色が変わることについては、紫色の野菜をゆでると変色するのは、アントシアニン色素が高温で退色するためであるとまでは判明。
しかし、ツタンカーメンのエンドウの変色のしくみについて記載されている資料は提供できなかった。

後日、ツタンカーメンのエンドウの変色のしくみについて記載されていると思われる論文の存在を確認。
また、ツタンカーメンのエンドウの色素の成分について、ナスの色素に類似していることを示す論文の存在も確認した。
回答プロセス
(Answering process)
当館所蔵の「エンドウマメ」「豆」「料理」に関する資料を調査するが、該当なし。調べた資料は下記のとおり。

『うかたま vol.9(2008冬) 食べることは暮らすこと 豆のある台所』農山漁村文化協会、2008
『からだイキイキ!豆食生活』ユーイーピー、永岡書店、2003
『からだにおいしい野菜の便利帳』板木利隆監修、高橋書店、2008
『健康を食べよう・豆の本』(改訂版)本谷 滋子、文化出版局、2002
『雑穀・豆クッキング』日本放送出版協会、2004
『農家直伝豆をトコトン楽しむ』農山漁村文化協会、2010
『ビーンズクッキング』柴田書店、1998
『べにや長谷川商店の豆料理』べにや長谷川商店、パルコエンタテインメント事業局、2009
『マメな豆の話 世界の豆食文化をたずねて』吉田よし子、平凡社、2000
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英監修、高橋書店、2009


インターネットで「古代豆」「ツタンカーメンのエンドウ」「豆ごはん」を検索。

ツタンカーメンのエンドウを豆ごはんに入れると、当初は通常の豆ごはんのような色に仕上がるが、しばらくしてごはんが淡い紫色に染まるとわかる。
アントシアニンが原因と書いてあるものもあるが、根拠は不明。

紫色の野菜で色が変わるもの、またアントシアニンについて、当館所蔵の資料を調査。

紫のブロッコリーをゆでると緑になることについて記載されている資料
『そだててあそぼう ブロッコリー・カリフラワーの絵本』p10,ふじめゆきひろ編,農山漁村文化協会,2007.

ブロッコリーの紫色を出す色素がアントシアニンであると記載されている資料
『食材健康大事典』p48,五明 紀春監修,時事通信出版局,2005.

アントシアニンの変色理由(食品のpH・ビタミンCの分解)についての資料
『食品科学大事典』pp378-379(植物性食品の色)p65(アスコルビン酸),講談社出版研究所編,講談社,1981.


古代豆を用いた豆ごはんの色の変化についての資料は見つからなかったことを伝え、調査に用いたうちの上記の資料を提供した。


後日、大手前大学・大手前短期大学図書館からの情報提供により、GeNiiで「ツタンカーメン」「エンドウ」を検索。

内容は確認できなかったが、国立情報学研究所論文情報ナビゲータ(Cinii)より
「農耕の技術と文化」(農耕文化研究振興会) 101-124(2003) に
"ツタンカーメンのエンドウ"について--作物学の立場から(前田 和美)
という記事があることが判明。

また、学術研究データベース・リポジトリより、
「化学と教育」 45 巻10号P592 (1997 )には、
仁川学院高等学校・米沢剛至による「エンドウのさやから抽出した色素の酸・塩基指示薬としての利用 」
の記事があり、この抄録によると、
ツタンカーメンのエンドウといわれている品種のエンドウのさやにエタノールを加え、乳鉢ですりつぶして色素を抽出すると、pH12の塩基性で黄緑、pH13で黄色に発色する。色の変化はナスの皮の色素に近い。

とのことである。

また、科学研究費補助金データベース(KAKEN)には
「ツタンカーメンのエンドウの色素関連成分の機能性および応用に関する研究  研究課題番号:14780070, 研究年:2002-2003」 (研究代表者:磯部由香)があり、この中に、

「ツタンカーメンのエンドウ」とはツタンカーメンの墓から発見されたと言われている鞘が紫色のエンドウである。
この豆は一般のエンドウと同じ黄緑色だが、加熱を続けることで豆および煮汁が赤く着色するという特徴と、加熱により着色が増強される色素成分を含むという独特の性質をもつ。
熱水抽出試料中には多くのポリフェノールが含まれ、イオン交換樹脂により分画を行ったところ、樹脂に吸着されるポリフェノール成分が着色に関与していることが明らかとなった。

という記載がある。


また、同じく大手前大学・大手前短期大学図書館からの情報提供により、
科学技術総合リンクセンターJ-GLOBAL試行版(β版1.3)にて「ツタンカーメン」「磯部由香」を検索。

「日本調理科学会大会研究発表要旨」(2001)p20に、『 「ツタンカーメンの豆」の色素について』(磯部由香)(J-GLOBAL文献整理番号01A0966659 JST資料番号L3529A)

があることが判明。

さらにインターネットで「ツタンカーメン」「豆」「三重大学」で検索したところ、
「ツタンカーメン王陵?のエンドウ栽培記録」 https://www.gijyutu.com/ohki/tutan/tutan.htm (2021.7.14確認)の「おたよりが届きました!」のページがヒット。
内容より、群馬県の松井田町立西中学校(現在は、安中市立松井田西中学校)の栽培記録と思われる。
この中に、炊飯したばかりのときはごはんに色はついていないが、炊飯器で保温しておくとごはんが赤紫になるとの記載と写真あり。
また、三重大学・磯部氏からのメールの内容により、上記の日本調理科学会大会研究発表要旨集に記載された研究の内容として、豆ごはんの色の変化の分析に興味を持ち、色素を抽出して、色調やその安定性、抗酸化性などについて分析を行ったことがわかる。
事前調査事項
(Preliminary research)
NDC
蔬菜園芸  (626 9版)
食品.料理  (596 9版)
参考資料
(Reference materials)
キーワード
(Keywords)
ツタンカーメン
エンドウ
古代豆
豆ごはん
料理
色素
照会先
(Institution or person inquired for advice)
寄与者
(Contributor)
大手前大学・大手前短期大学図書館
備考
(Notes)
調査種別
(Type of search)
文献紹介
内容種別
(Type of subject)
質問者区分
(Category of questioner)
社会人
登録番号
(Registration number)
1000074522解決/未解決
(Resolved / Unresolved)
解決