レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2010/05/07
- 登録日時
- 2010/10/28 02:03
- 更新日時
- 2010/11/16 14:30
- 管理番号
- 埼久-2010-031
- 質問
-
解決
映画やカントリーソングに出てくる「黄色いリボン」の意味について知りたい。女の人が黄色いリボンをつける意味は何か。
- 回答
-
下記のインターネット情報によれば、習慣といっても最近の習慣のようである。昔からの習慣があるのかどうか、「She wore a Yellow Ribbon」という民謡と習慣の関係などについては、記述のある資料は見つからなかった。当館所蔵資料の関連情報を提供する。
1 当館所蔵資料について
『英語イメージ辞典』(赤祖父哲二編 三省堂 1986)
p372 「Yellow」の項に「a yellow ribbon《米話》男が戻ることを願って女が木に縛るリボン」とあり。
『現代英米情報辞典』(飛田茂雄編 研究社出版2000)
「Tie a Yellow Ribbon Round the Old Oak Tree」の項に
p1065 「《米》『あのカシの古木に黄色いリボンを結んで』1973年に大ヒットし、ロック時代としてはthe Beatlesの「Yesterday」に次いで2番目に数多くカバーされた歌.Irwin LevineとL.Russell Brownの合作で,最初はTony Orlando & Dawnが歌った。黄色いリボンは,ベトナム戦争中に出征兵士を忘れないよう、木に結びつけておいたもの。1979年11月にイランのテヘランで米国大使館が襲われ、米国人62人が捕えられ,444日後の81年1月21日にようやく解放されるという事件が起こったが,このときも,また1991年の湾岸戦争中も、米国の全土で何万という黄色いリボンが飾られた。
ついでだが、John Wayne主演の西部劇She Wore a Yellow Ribbon(1949)のタイトル・ソングにある黄色いリボンとは、西部の若い娘があなたの愛を受け入れますというしるしに首に巻いたスカーフである。」
2 インターネット情報
「ドナドナ研究室 黄色いリボンの謎」のページより
『She Wore a Yellow Ribbon』(黄色いリボン)は、アメリカの古い民謡。ジョン・ウェイン主演のアメリカ映画『黄色いリボン』で使用され、世界的に有名になった。
歌詞の中では、遠くに行ってしまった彼氏の無事を願い、黄色いリボンを身につける女性が登場する。黄色いリボンと言えば、アメリカでは黄色いリボンを木に巻きつける習慣があるそうだ。という文章があり、以下のような事実が紹介されている。ただし、このページによれば、習慣とはいっても最近の習慣のようである。
・イラク戦争、湾岸戦争時においては、戦場に赴いていった愛する家族の無事の生還を祈って、玄関やベランダなどに、黄色いリボンを飾る家が数多く見られた。
・アメリカにおけるこうした習慣がアメリカ中に広まったのは、1979年のテヘラン米大使館占拠・人質事件において、人質となった夫の無事の生還を祈って、oak tree(オーク)の幹に黄色いリボンを巻きつけているMrs.Laingenの姿がアメリカのニュース番組で報道されたことが大きなきっかけの一つであると言われている。
・Mrs.Laingenによるとオークの幹に黄色いリボンを巻きつけたのは、ある2つの出来事が大きく影響しているようである。
その影響を受けた出来事の一つは、1972年に起こった「ウォーターゲート事件」この事件において、選挙運動本部長として当該事件に関与したとされ逮捕・投獄されたJeb Stuart Magruder(ジェブ・スチュアート・マグルーダー)という人物の妻であるGail Magruderは、彼女のポーチに黄色いリボンを巻きつけ、監獄からの夫の帰りを待っていた。この姿は、アメリカのイブニングニュースで1975年1月に報道されている。
・もう一つは1973年にアメリカで大ヒットを記録した、「Tie a Yellow Ribbon Round the Ole Oak Tree.」である。
(歌詞日本語訳)
僕は刑期を終えて
家路に向かうバスの中
手紙で伝えたとおり
僕は近々出所する
もし君がまだ僕を必要としてくれているなら
古いオークの幹に
黄色いリボンを結んでおいておくれ...
(http://www.worldfolksong.com/closeup/yellow_ribbon/page1.htm 2010/05/07最終確認)
3 新聞記事
「[ひまわり]黄色いリボン」(『読売新聞西部夕刊 1991.02.08 10面』)
「映画の巨匠、ジョン・フォード監督の騎兵隊三部作に「黄色いリボン」(一九四九年の公開)があった。ジョン・ウェインの主演。辺境の砦を守る、退役前の老大尉の心情を、詩情豊かに描いていた。黄色いリボンは恋のシグナル。騎兵隊長の姪の髪を飾るリボンに大尉は亡き妻をしのび、若い兵士た・ソは「彼女が慕う相手は」と胸をときめかせ、戦場に向かう。主題歌「黄色いリボン」は一八三〇年代から歌い継がれてきたアメリカ民謡。騎兵隊の愛唱歌でもあった。」
「〈解〉黄色いリボン」(『読売新聞 東京朝刊 2003.03.31 9面』)
「前線で戦う兵士の無事を祈り、家の周囲や車、洋服などにリボンを飾る米国の習慣。」
「[今日のノート]黄色いリボン」(」(『読売新聞 大阪朝刊 2004.02.02 13面)
「ジョン・フォード監督の映画「黄色いリボン」は、西部劇でありながら派手な戦闘場面はない。重きを置いているのは人物描写だ。この作品のイメージと、七十年代のヒット曲「幸せの黄色いリボン」に由来して、前線で戦う兵士の無事帰還を願い、家の周囲などに黄色いリボンを飾る習慣が米国で生まれたという。」
- 回答プロセス
-
当館所蔵映画関係参考図書を調査する。
『英語イメージ辞典』(赤祖父哲二編 三省堂 1986)
p372 「Yellow]の項「a yellow ribbon《米話》男が戻ることを願って女が木に縛るリボン」とあり。
『現代英米情報辞典』(飛田茂雄編 研究社出版 2000)
- 事前調査事項
- NDC
-
- 映画 (778 9版)
- 参考資料
-
- 『英語イメージ辞典』(赤祖父哲二編 三省堂 1986)
- 『現代英米情報辞典』(飛田茂雄編 研究社出版2000)
- キーワード
-
- 黄色いリボン
- アメリカ映画
- 西部劇
- ベトナム戦争
- 湾岸戦争
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000072988