レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 登録日時
- 2010/09/15 17:59
- 更新日時
- 2012/12/26 15:36
- 管理番号
- 若松一般 54
- 質問
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解決
江戸時代に広く流通した貨幣、「寛永通宝」の一文は、現在でいえばおよそ何円くらいなのでしょうか。
参考になる資料がありましたら、教えてください。
- 回答
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普遍的な値を明示することは不可能ですが、あくまで一時代の貨幣価値としては以下のようです。
江戸の代表的な外食メニューである蕎麦が16文で食べられたそう。
現在なら600円ほどで食べられるとして、16文≒600円、すなわち1文≒37.5円ほどの計算です。
- 回答プロセス
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相場の変動、または飢饉や悪貨の鋳造によるインフレなどが起こっており、江戸時代を通しての価値を明示することは不可能です。
が、当時における庶民の生活や世相を通して、ある程度の推測は可能となります。
『日本史小百科 貨幣』に寛永通宝についての詳細記事があり。
寛永十三年(1634年)に鋳造されてより、幕末まで長く流通した銭貨であるとされています。
よって今回の質問の『寛永通宝の一文が』の部分を『江戸時代の一文が』に置き換えてもほぼ問題ないと思われます。
江戸時代における物価、またそれらの推移が載っている資料を探し、
「庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし」、「お江戸の意外なモノの値段」、左記二冊を抽出。
冒頭に述べた事項をお伝えした上で、資料をお渡ししました。
後日調査として、江戸東京博物館にずばりの値段をお尋ねしようとしましたが、電話がつながらず。
その翌日に東北関東大震災が起こり、臨時閉館とのことで、質問は叶いませんでした。
- 事前調査事項
- NDC
- 参考資料
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『貨幣 (日本史小百科)』
滝沢武雄編、西脇康編
東京堂出版、1999年
<337.2/タ>、(189頁) -
『庄屋日記にみる江戸の世相と暮らし』
成松佐恵子著
ミネルヴァ書房、2000年
<210.5/ナ> (中央図書館所蔵) -
『お江戸の意外な「モノ」の値段』
中江克己著、PHP研究所、2003年
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『貨幣 (日本史小百科)』
- キーワード
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- 寛永通宝
- 貨幣
- 物価
- 照会先
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- 江戸東京博物館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 内容種別
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000071263