レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/11/19
- 登録日時
- 2009/03/18 02:12
- 更新日時
- 2009/12/15 17:54
- 管理番号
- 埼久-2008-058
- 質問
-
未解決
林芙美子の「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」という詩の出典と全文を知りたい。
- 回答
-
この詩は林芙美子が色紙などに好んで書いたものだが、出典は不明である。また、当館所蔵資料や他館調査事例を見る限りこれが全文と考えられる。
- 回答プロセス
-
《レファレンス協同データベース》を〈林芙美子〉で検索する。
同様の調査事例が3件あり、「花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かりき」に続く語句を記した資料は見あたらなかったとの回答(国会図1件-一般公開、新潟県図2件-参加館公開)。
自館所蔵目録を〈林芙美子〉で検索する。
『林芙美子の生涯』(大和書房)p214-215に該当する詩の解説あり。出典は掲載されていない。また、この文中に「この二行詩ともいうべき短い文章は」との記述がある。
『林芙美子 青春の伝記』(鶴書房)p93-112「花のいのちはみじかくて」の項に「いつどのようにわき出てきた詩なのかよくわかっていない。」との記述あり。
『全国文学碑総覧 新訂増補』(日外アソシエーツ)に該当詩碑5点掲載あり。すべて内容はこの語句のみで後に続く語句はなし。
Web情報を検索する。
《林芙美子記念館ホームページ》 質問に該当する記述なし。
《新宿歴史博物館ホームページ》 「博物館資料:文学資料」の中に該当詩の色紙(写真)があり、「出典があるとも言われるが詳細は不明」と掲載されている。
追記:備考欄の情報にしたがい、『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』(村岡恵理 マガジンハウス 2008)p285-286の該当記述を確認する(2009/12/15)。
- 事前調査事項
-
「林芙美子随筆集」「ちくま日本文学全集 45」「日本の文学 51」「日本現代文学全集」「日本女性文学大事典」などには該当記述なし。
- NDC
-
- 詩歌 (911 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- 詩-日本文学
- 林芙美子(ハヤシ フミコ)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
-
一般公開のデータとしては管理番号「D1996F3667」(国会図)が類似の調査事例である(2009/03/18確認)。
当データを閲覧した利用者より連絡をいただく(2009/12/15)。以下、林芙美子と村岡花子との関係における提供情報の本文。
いろんなバージョンがあるのかもしれませんが、
村岡花子さんに贈られたものは下の通りだったようです。
風も吹くなり
雲も光るなり
生きてゐる幸福は
波間の鴎のごとく
漂渺とただよい
生きてゐる幸福は
あなたも知ってゐる
私も知ってゐる
花のいのちはみじかくて
苦しきことのみ多かれど
風も吹くなり
雲も光るなり
『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』村岡恵理 著 マガジンハウス 285p、286p
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 図書館
- 登録番号
- 1000052572