レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2008/03/31
- 登録日時
- 2008/04/02 02:11
- 更新日時
- 2010/06/16 15:37
- 管理番号
- 秋田-0964
- 質問
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落雁や諸越など、型を使用した和菓子、打物(うちもの)の起源や伝来について知りたい。
- 回答
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『「菓子型の世界」展』虎屋文庫 1996 p.9に以下の記述があった。
“型を使った菓子はいつ頃から作られたのだろうか。型が現存していないので確かなことは不明だが、日本では平安時代の『源氏物語』に見える粉熟(ふずく)が早い例と思われる。『源氏物語』の注釈書『原中最秘抄(げんちゅうさいひしょう)』(14世紀成立)によれば、粉熟は稲(米)、麦、大豆、小豆、胡麻などの粉に、甘葛(あまずら)を加え、こねた物をゆでて餅のようにしてから、竹筒に入れてしばらく置いた後、突き出して切ったものと解釈される。”
この「粉熟(ふずく)」に関しては、『落雁』徳力彦之助著 三彩社 1967 p.27-28 で、唐菓子(からくだもの)の一つに数えられている。
『事典和菓子の世界』中山圭子著 岩波書店 2006 p.107「唐菓子」の項目では、「唐菓子」とは、 “七~九世紀にかけて、遣唐使によって伝来した菓子とされる。” とあり、打物の起源は遣唐使とともに伝来したものと考えられる。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383 8版)
- 参考資料
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- 『「菓子型の世界」展』虎屋文庫 1996
- 『落雁』徳力彦之助著 三彩社 1967
- 『事典和菓子の世界』中山圭子著 岩波書店 2006
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000043258