キリシタン迫害について調べる　埼玉県立熊谷図書館　調べものに役立つ資料案内

◆テーマ
1549年に渡来したフランシスコ・ザビエルが布教したキリスト教は、信長の厚遇を受けて戦国の世に広まりました。謀反人光秀の娘であったがために波乱の人生を歩んだ細川ガラシャもまた、キリスト教との出会いで救われたといわれます。しかしその後、豊臣秀吉による伴天連追放令、徳川政府による禁教令・弾圧という受難の時代を迎え、多くの宣教師や信徒たちが殉教しました。今回は、キリシタン迫害に関する資料の探し方についてご案内します。　
　
■キーワード
特定のテーマについての情報を探す場合には、あらかじめ調べたいテーマを象徴するキーワードを決めてから調査を開始すると
手際よく情報を集めることができます。
（１）主たるキーワード：キリシタン　豊臣秀吉　殉教　島原の乱
　　　関連する以下のキーワードも使用すると、さらに多くの情報を入手できるでしょう。
（２）関連キーワード：二十六聖人　伴天連追放令　キリシタン大名　踏絵　フランシスコ・ザビエル　長崎　浦上四番崩れ

■関連資料・情報の集め方

１　入門的な情報源を見る
　　キーワードで百科事典や用語辞典を引いてみましょう。　
　　『大百科事典　4』（平凡社　1984）p483〈キリシタン〉
　　『国史大辞典　4』（吉川弘文館　1984）p427〈キリシタン〉、p435〈キリシタン大名〉
　　『日本宗教事典』（講談社　1979）p211-217〈キリシタン〉、p222-226〈島原の乱〉、p249-252〈かくれキリシタン〉
　　『新カトリック大事典　1～』（研究社　刊行中）　2巻　p409〈キリシタン〉、3巻　p1297〈島原の乱〉、p256-258〈殉教〉　

２　テーマに関連する図書を探す
▲図書館にある本を探す
１）直接本棚を探す
　　主題分類（*）〈198.2（カトリック教会史 ）〉〈210.4-210.5（日本史　中世・近世）〉の書架を見に行きましょう。
　　*主題分類とは資料の内容を数字（日本十進分類法）に置き換えて表示したものです。
　　埼玉県立図書館の資料は原則として主題分類順に並べられています。

２）検索用コンピュータで探す
　　「件名」の欄に上記のキーワードや分類を入力して検索をしてみましょう。
　 『日本史小百科　キリシタン』（太田淑子　東京堂出版　1999）
　 『キリシタン拷問史』（津山千恵　三一書房　1994）
　 『人物中心の日本カトリック史』（池田敏雄　サンパウロ　1998）
　 『人と思想　156　ザビエル』（尾原悟清水書院　1998）
　 『織豊政権とキリシタン』（清水紘一　岩田書院　2001）

▲図書館にない本も含めて刊行された本を探す
　 インターネットで探す
　　《国立国会図書館 NDL-OPAC》（ http://opac.ndl.go.jp/ ）
　　国立国会図書館の蔵書目録。国内で刊行されている図書や雑誌が検索できます。
　　《国立情報学研究所 Webcat Plus》（ http://webcatplus-international.nii.ac.jp/ ）
　　明治以前の図書から新刊書まで、日本語の図書が連想検索できます。
《Books.or.jp》( http://www.books.or.jp/)
国内で刊行され、現在入手可能な書籍が検索できます。　

３　テーマに関連する雑誌記事、論文を探す
▲雑誌記事・論文を探す
　《国立国会図書館雑誌記事索引》や《MAGAINEPLUS（*）》をキーワードで検索してみましょう。
　 　*雑誌・論文のオンラインデータベースです。埼玉県立図書館では検索及び複写サービスをカウンターで行っています。
　　 「日本におけるキリスト教の受容と理解」（宗教研究　79(4) 2006.3』p1011-1018）
　　 「青い海と荘厳な教会が美しい敬虔な隠れキリシタンの島（特集）」（『サライ　2006　13号』p68-70）
　 渡辺重義「信濃のキリシタン」（信濃　第三次　2005.5』p381-388）
　 大橋幸泰「キリシタン禁制と異端的宗教活動」（『歴史学研究　（807）増刊　2005.10』p76-85）
　＊埼玉県立図書館で所蔵していない雑誌は《国立国会図書館NDL-OPAC》《国立情報学研究所NACSIS Webcat》
　　　　などで所蔵する図書館を探すことができます。