探し方ガイド:「音楽療法」関係の日本語の本を探し、調べるには?
1.探すときのキーワード(例)
「X-160E」 「音楽療法」
当館OPAC
→当館図書分類 から 「X-160E」 を選び、和書に限定し、検索
*2014.4.7現在 463件ヒットします。
→件名 に 「音楽療法」 と 入力し、和書に限定し、フレーズ検索
*2014.4.7現在 379件ヒットします。
→タイトル に 「音楽療法」 と入力、和書に限定し、フレーズ検索
*2014.4.7現在 266件ヒットします。
*限定を和雑誌に変えると17件ヒットします。
(『日本音楽療法学会誌 = The journal of Japanese Music Therapy Association /
日本音楽療法学会 [編]』を含む17誌が検索されます。)
◆上記、3方法によるヒット数の違いは、もっとも多い当館図書分類、
「X-160E」の分類概念が、音楽療法と音楽による障害児教育を含むもの
であるからです。
タイトル検索より、件名検索がヒット数が多いのは、一般的傾向で、
タイトル中に「音楽療法」と言う言葉を含まなくとも、資料の内容が
「音楽療法」であれば、件名付与し、それらがヒットするからです。
◆日本語による資料は和書だけではなく、楽譜や録音資料等の中にも優れた
ものがあり、音楽大学附属図書館としては貴重な資料と位置づけています。
特に、実践的なアドヴァイス、高齢者向けの楽譜等が豊富に掲載されている
楽譜資料は、実際に施設等でボランティアをする際等、最も有用な資料群とも
なる一つと言えます。
◆それらを、一斉に検索するための、もっとも簡単な方法は、和書の限定を
はずし「音楽療法」を件名フレーズ検索する方法です。
ただし、これですと外国語も入ってきてしまいます。
外国語は目でカットするしか方法はありません。(和書に限定すると楽譜等が
検索されないためです。)
◆キーワード「音楽療法」による検索では、文献数はかなりの量になります。
ですので、ご利用の方と一緒に上手にサブ・キーワード等を利用して、柔軟な
探索をする必要があります。
◆以前、「聴覚障害」と「音楽療法」という検索を扱ったことがあります。
当館OPACの場合、2つの言葉を検索語としたタイトルフレーズ検索で、ヒット件数は0件、
2つの言葉を検索語とした件名フレーズ検索では、ヒット件数1件でした。
ところが、タイトルに「聴覚障害」〔フレーズ〕と入力し、当館図書分類「X-160E」と
掛け合わせ検索したところ、3件のヒットがあり、それらから、キーパーソンを特定し、
イモヅル式に他の文献も探したことがあります。(2014.4.14現在も検索状況は同じです。)
サブ・キーワードは柔軟に使わないと一挙に検索数を落とすことがありますので注意する
必要があります。
ただし、この検索では、「聴覚障害」に「音楽療法」が有効であるという資料例をある程度
検出でき、実際資料を確認できたので、図書館員として、そうした聴覚に障害のある方に
音楽療法が有効であったという実践例や研究資料が存在するということに感銘を受け、銘記
しました。
又、この検索は、「音楽療法」の研究者レベルでは、よく知られた情報や資料であっても、
情報検索では、なかなか探しづらいトピックがあるという点を如実に表した検索例であると
も受け止めました。
2.調べるときのキーワード(例)
「音楽療法」
①『音楽文献目録 : Ongakubunken mokuroku = Bibliography of music literature in Japan』
音楽文献目録委員会 [編集] 巻次・年月次 21 (1993)- 東京 : 音楽文献目録委員会, 1993-
*年刊誌です。
*分類や索引を利用して、音楽療法の文献を探します。
②『音楽文献要旨目録 』 RILM日本国内委員会 [編] 巻次・年月次 2 (1974)-20 (1992)
東京 : RILM日本国内委員会, 1974-1992
*年刊誌です。
*継続前誌:日本音楽文献要旨目録 / RILM日本国内委員会 継続後誌:音楽文献目録 : Ongakubunken
③『音楽療法事典 / ハンス=ヘルムート・デッカー=フォイクト他編著 ; 阪上正巳〔ほか〕訳』
東京 : 人間と歴史社, 2004 (資料1 参照)
④『高齢者の生活史事典 : 音楽療法・回想法に活かす / 大湊幸秀執筆』
名古屋 : 日総研出版, 2005 (資料2 参照)
*(自分史を思い起こさせる)回想法・音楽療法に特化した生活史事典と言えます。
いつごろどんな歌が歌がはやり、その時代どんな出来事・話題があったか等、豊富な情報が得られます。
高齢者施設のボランティアの時など、重宝します。
⑤『音楽療法の現在 / 国立音楽大学音楽研究所音楽療法研究部門編著』 (資料3 参照)
東京 : 人間と歴史社, 2007
*当館コミュニケーション誌『ぱるらんど』265号(2007)p.10に この本の紹介
「『音楽療法の現在』 国立音楽大学音楽研究所音楽療法研究部門編 / 屋部操」 を掲載しています。
http://www.lib.kunitachi.ac.jp/pub/parlando/2007/Parlando256-5.pdf◆国立音楽大学音楽研究所「音楽療法研究部門」ホームページ(
http://www.ri.kunitachi.ac.jp/mt/index.htm 最終更新日:2008.3)に、音楽療法関係文献目録等が掲載されています。古くなって、事情が違ってきている情報
(担当者等のリンク切れ)もありますが、文献目録中の当館の請求記号等、まだ役立つ情報も多数含まれています。
◆関連ファイル「音楽療法に関する文献探索法」(英語文献、雑誌を含む)等もご利用ください。