調べ方マニュアル詳細
- 調べ方作成日
- 2006年12月01日
- 登録日時
- 2006/12/01 17:11
- 更新日時
- 2007/01/22 13:38
- 管理番号
- Sophia-pf001
- 調査テーマ
-
完成
「ザビエルと日本の関係」について書かれた資料の探し方
- 調べ方
-
2006年は上智大学創立に深くかかわるフランシスコ・ザビエルが生誕して500年目にあたる記念の年です。
この手引きは、そのザビエルと日本との関係について書かれた資料を幅広く収集するための道案内です。
ザビエルは、スペインで生まれてパリ大学に留学後、イエズス会の宣教師となり、東洋にキリスト教を始めて布教しました。
そのため、各国語の資料が検索されますが、入門レベルから専門の研究まで検索過程で必要な資料を選びとりましょう。
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《目次》
I.テーマの下調べ
①百科事典
②主題事典
③図書
④雑誌
II. 情報収集(文献調査)
A.上智大学所蔵の資料を探す。
①図書を探す
②雑誌記事を探す
③参考図書を調べる
④展覧会図録を参照する
⑤貴重資料の利用
⑥学内関連サイト
B.上智大学にない資料を入手するには
C.その他のインターネットサイト
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《 I.テーマの下調べ 》
まず、百科事典や主題別専門事典を使ってテーマの概要をつかみましょう。関連キーワード探しのヒントにもなりますし、
記事の末尾などにある参考文献もチェックしましょう。
①百科事典
●JapanKnowledge (学内LANに接続されたPCで利用可 同時アクセス:4)
『日本大百科全書』(小学館)、『Encyclopedia of Japan』(講談社)他、複数の辞典の横断検索ができる。
(冊子の百科事典は、<Ref 031(日本語)>、 <Ref AE(外国語)>の分類番号のところに複数揃っている。)
ログインした最初のページ(Onelook検索)で「ザビエル」と入力すると5つの辞典がヒットする。
『日本大百科全書』では、‘ザビエル’の項目のもと‘Francisco Xavier (1506-52)’という見出しで解説と共に
関連サイトへのリンク、参考文献の記述がある。『Encyclopedia of Japan』では‘Xavier, Francis’という見出し
となっており、英語ではスペルが異なることが確認できる。
(2006年12月1現在)
(アクセス:図書館HP→データベース検索→辞事典、人物情報、文献管理から選択)
②主題辞典
●『カトリック大辭典 / 上智大學, 獨逸ヘルデル書肆共編』(東京 : 冨山房 , 1940.11-1960.8)
全5巻 <Ref1階 198.203:J575>
現在、『新カトリック大事典 / 上智学院新カトリック大事典編纂委員会編』(東京 : 研究社 , 1996.6-)
<Ref1階 198.2:J575>が編纂中であるが、残念ながら、ザビエルの項目はまだできておらず、
古くなるが、『カトリック大辭典』に詳しい記述がなされている。 第4巻 pp.552~560に項目名
‘フランシスコ・ザベリオで詳細な解説がある。挿図有り、参考文献はかなり専門的な外国語文献である。
●『國史大辭典 / 国史大辞典編集委員会編』(吉川弘文館, 1979.3-1997.4)全15巻
<Ref1階 210.033:Ko533>
最も大規模な日本史辞典。‘ザビエル’→ ‘シャビエル’の項を参照指示。
第7巻、pp.228~229に執筆者署名入りで、詳細に解説があり、日本語の参考文献が記載されている。
●『New Catholic Encyclopedia』2nd ed.(Detroit : Gale, in association with the Catholic
University of America , c2003)15vols. 電子版と冊子体両方有り。
・電子版 :Galeの20タイトルの百科事典が横断検索できる『Gale Virtual Reference Library』に収録されている。
(上智大学内LANに接続されたPCで利用可)
英語読みがわかっているので、Basic Searchで‘Xavier Francis’を‘document title’に指定して検索。
『Encyclopedia of World biography』、『Encyclopedia of India』でもヒットするが、『New Catholic
Encyclopedia』の‘Xavier, Francis, St.’を選択。Vol.14, pp.877-879に掲載。関連項目にリンク有り。
(2006年12月1日現在)
(アクセス:図書館HP→データベース検索→辞事典、人物情報、文献管理から選択).
・冊子体: <Ref1階 BX841:N44:2003:v.1~v.15>
③図書
『聖フランシスコザビエル全書簡/フランシスコ・ザビエル[原著] :シュールハンマー、ヴィッキヴィッキ[編]
:河野純徳訳』 (平凡社、1985.11) <書庫8階 198.22:F435s>
『聖フランシスコ・ザビエル全生涯/河野純徳訳』(平凡社、1988.9)
<学部(地下1階) 198.22:F435:Ko766>
『ザヴィエル/吉田小五郎著; 日本歴史学会編』(吉川弘文館、1959.4)
<学部(地下1階) 198.22:F435:Y864>
『ザビエル/小原悟著』 (Century books. 人と思想 ; 156) (清水書院、1998.11)
<学部(地下1階) 198.22:X33:O111>
『ザビエルの見た日本/ピーター・ミルワード [著]; 松本たま訳』 (講談社、 1998.11)
<学部(地下1階) 198.2236:Mi293>
『Francis Xavier : his life, his times / Georg Schurhammer ; translated by M.Joseph
Costelloe』(Rome : Jesuit Historical Institute , 1973-1982)
<書庫8階 BX:4700:F8:S2313:1973:v.1~v.4 >
『Saint Francis Xavier (1506-1552) / by James Brodick』(London : Burns Oates , 1952)
<キリシタン文庫 KB525:85>
④雑誌
『ソフィア』(上智大学) 216号(第54巻第4号 2005年冬季) (発行2006.3)
■特集・ザビエル生誕五00年■ 記念随想集9論文と「ザビエルの残したもの」という
加賀乙彦氏を はじめとする6人のシンポジウムの内容が掲載されている。
<紀要書庫4階>
《 II.情報収集(文献調査) 》
A.上智大学所蔵の資料を探す。
まずは、身近にある図書館の資料やデータベースを使って情報を集めましょう。
①図書を探す
●上智大学図書館OPAC : http://lux.lib.sophia.ac.jp/opac/index-j.html
◆和書:テーマは「ザビエルと日本の関係」であるが、日本語で書かれているザビエルについての資料は
日本に関係していると考え、‘日本’で絞らずにタイトルの項で、‘ザビエル’で検索(78件)さらに、
‘ザヴィエル’の変形も予想して検索(4件)。
*なお、研究所所蔵資料も多くヒットしており、それには件名が付与されていないので、件名検索は避ける。
◆洋書:フリーワードで‘francis xavier’で検索すると、296件ヒット(全文検索のため、‘francisco xavier ’も
検索される。検索先は、タイトル、件名、著者名)。漏れなく参照したい場合は、ブラウジングをする。
あえて、日本についてタイトルや件名で言及している資料に限定する場合は、フリーワードに
‘japan|japon francis xavier’と入力して検索すると41件となる。
(japan|japon の‘|’はOR検索を行う。)
(2006年12月1日現在)
注)1981年以前に図書館に受け入れられたOPAC未登録資料
→ Sophia Classification(SC分類)の分類番号順配列の図書館1階のカード目録を利用する。
<Hs855:和書、H855洋書>・・・‘個人の伝記 イエズス会 聖フランシス・ザヴィエル’の項
●石神井分館目録(神学部図書館所蔵資料)
神学部図書館で2002年までに受入れた図書は、図書館1階の「石神井分館目録」を利用する。
著者名からのみ調べられるので、探す前に著者名を調べておく必要がある。
2003年以降受入れ資料はOPACで検索できる。
②雑誌記事を探す (本文リンクのない雑誌の所蔵は上智大学OPACで調べましょう。)
●国立国会図書館雑誌記事索引(NDL-OPAC): http://opac.ndl.go.jp/index.html
1948年以降に国会図書館に納められた国内刊行された学術雑誌、紀要を中心に人文科学・
社会科学・自然科学の約10000タイトルからの雑誌記事情報が検索可能。CiiNiiよりデータ
更新がやや早い。
キーワードは‘ザビエル’のみで‘ザヴィエル’(110件ヒット)もカバーする。
(2006年12月1日現在)
●CiNii(サイニイ): http://ci.nii.ac.jp/cinii/servlet/CiNiiTop#
学協会で発行された学術雑誌と研究紀要の両方を検索する。 学外からは、データ一覧
(最低限の書誌事項はわかる)しか閲覧できない。データの詳細画面は学内接続から
閲覧できる。 詳細画面には当該雑誌の国内所蔵大学も調べられる 『Webcat Plus』への
リンクが貼られているので便利である。「NACSIS-ELS」(学内接続)に登録された一部の
論文の本文を参照することも可能。
キーワードは‘ザビエル’(120件ヒット)、‘ザヴィエル’(10件ヒット)両方必要。
(2006年12月1日現在)
●BAS:Bibliography of Asian Studies
: (学内LANに接続されたPCで利用可 同時アクセス無制限)
1971年以降出版のアジアに関する全ての分野の書誌(西欧語の論文、雑誌記事、会議録等が
検索できるデータベース。 ‘advanced search’で‘ xavier’を‘title’指定、‘japan’を‘subject’
指定で検索するとよい。(10件ヒット) (2006年12月1日現在)
(アクセス:図書館HP→データベース検索→その他から選択)
冊子体は<Ref 1階 Z3001:B49 1965~1991>所蔵。
●JSTOR : (学内LANに接続されたPCで利用可 同時アクセス無制限)
人文、社会、経済・経営、科学分野のコアな学術雑誌が創刊号から3~5年前まで 閲覧・検索
できる全文データベース。 フルテキストサーチができ、かつ適合率の高い順に表示してくれるので、
トップから見ていけばよい。‘xavier japan’(1314件ヒット)かつ’xavier japon’(133件ヒット)と
ヒット件数が多いのでブラウジングしてみて、自分のニーズにあったキーワードがあれば、それも加えて
絞り込む。
(2006年12月1日現在)
(アクセス:図書館HP→データベース検索→人文科学分野から選択)
● 『Catholic periodical and literature index』(Catholic library association)
(冊子体)<1F Ref 雑誌> 14-40+(1967-2005)
『Catholic periodical index』<1F Ref 雑誌1-13 (1930-1966)>と『The guide to Catholic
literature』 <1F Ref 雑誌 1-8 (1888-1967) >が合併したもの。 歴史のある記事索引。
米国図書館協会発行の有益なレファレンス資料リストに収録されている。
冒頭に‘Currently Indexed Periodicals’があり、本文中に記載されている雑誌名の 省略形とISSNが
リストしてある。 ‘FRANCIS XAVIER, SAINT 1506-1552’の項に関連論文のリストがある。
③参考図書を調べる
●『対外交渉史文献目録 / 京都外国語大学付属図書館編』(雄松堂書店, 1977.9)
<Ref1階 210.5:ky65 近世篇>
1968年(明治元)より1975年の間に国内外で刊行された、近世日欧交渉史および
キリシタン関係・洋学関係文献の書誌。対象範囲は戦国時代殻明治初年まで。
巻末の主要項目索引, pp.437に‘ザビエル、フランシスコ’で270件の収録有り。
研究基礎資料である。
●『近世日本対外関係文献目録 / 中田易直編』(刀水書房, 1999.12)
<Ref1階 210.5:N316k>
明治元年(1868)から平成5年(1993)までの間に刊行された近世日本の対外関係文献
研究と史料の一部を収録した目録。邦語文献を中心に30000点、外国文献3000点を収録。
事項編、人名編、地名編の三部構成。第2部人名編 pp.456~461にかけて、
‘ザビエル’の項に多量の文献リストが収録されており、『対外交渉史文献目録』を補完
するものである。
●『対外関係史総合年表 / 対外関係史総合年表編集委員会編』(吉川弘文館, 1999.9)
<Ref1階 210.18:Ta212>
紀元前より琉球処分の行われた1879(明治12)年までの、政治・経済・社会・文化全般
にわたる日本の対外関係項目36000余を収録した年表。対象地域は、蝦夷、琉球、朝鮮、
中国や東南アジア、欧米諸国など。各項目には典拠を示し、原典に遡って史料の確認が
できる。典拠には多くのイエズス会関係書簡やイエズス会日本年報などが収録されて
おり、ザビエル以降のイエズス会の日本への影響の調査に利用できる。
●『上智大学切支丹文庫/J.ラウレス編』新訂3版(京都 : 臨川書店、1985.11)1957年刊複製
<Ref1階 198.2:L374:1985>
イエズス会士ユハネス・ラウレス(Johannes Laures)師によって蒐集、設立された上智大学キリシタン文庫
の目録の復刊。同書は初期日欧交渉史およびキリシタン研究のための最も基本的な文献の一つであり、
キリシタン史研究を志す諸学者には格好の入門。案内書となるもの。
*上記4点の解説は、『日本の参考図書』 第4版(日本図書館協会、2002)と ’Webcat Plus’ 収録
『Book』データベースのデータを参考とした。
④展覧会図録を参照する
●『大ザビエル展 : 来日450周年その生涯と南蛮文化の遺宝 / 東武美術館, 朝日新聞社編』
(東部美術館:1999) <書庫8階 702.099:To142>
1999年6月~7月、ザビエルが来日して450周年を記念し、日本で初めてその人物像、足跡に焦点を当て
開催された展覧会。「絵画、彫刻、歴史資料などによってザビエルの生涯をたどる一方、ザビエルの来日に
端を発した日本と西洋の文化の衝突と融合の歴史をダイナミックに紹介」(図録‘前書き’より)している。
日本6ヶ所を回り、上智大学は企画協力している。(資料・参考文献リスト、‘日欧交渉史略年表’収録)
⑤ 貴重資料の利用 (専門的な研究の場合、貴重資料の利用ができます。)
●上智大学貴重資料Database:: http://knowledg.mc1.lib.sophia.ac.jp/index-m.html
上智大学所蔵の3000点の貴重資料が検索できる。項目検索のタイトルに‘xavier’と
入力すると、17件ヒットし、日本関係資料が多く見つかる。
利用については、HP左側の‘実物をみるには’参照。
⑥ 学内関連サイト
●Monnumenta Nipponica : http://monumenta.cc.sophia.ac.jp/
『Monumenta Nippnica : Studies on Japanese culture past and present』(MN)
(Sophia University , 1938- )のHP
『MN』は上智大学が発行する世界的評価の高い歴史のある日本研究学術誌(査読誌)。
JSTORでは、‘xavier’でヒットする多くのデータが『MN』に収録されたものであるが、JSTORでは、
創刊号から5年前のデータまでしか閲覧できない。HPでは、‘Chronological Index’や‘Classified
Index’があり、全貌を見渡せる。
・ 冊子体は <紀要書庫4階 1-60+(1938-2005)>の所蔵もある。
●キリシタン文庫 : http://www.sophia.ac.jp/J/research.nsf/Content/kirisitan
学際的視野から国内外のキリシタン学関係史資料の蒐集、研究、出版などの事業を行ない、
その成果を公表して本大学における教育と研究に役立てると 同時にキリシタン学に関する
専門図書館として広く学界に貢献している。
現在は、ラウレス編『上智大学吉利支丹文庫』(文献目録)の第三版を、インターネット版
(ラウレスキリシタン文庫データベース)として世界に向けて公表している。
(学内HP‘キリシタン文庫活動内容’より)
◆ラウレスキリシタン文庫データベース : http://133.12.23.145:8080/html/index.html
‘go to database’をクリック、free textで‘xavier’ 366件のヒットがある。
画像が見られる資料も多く、ヴァーチャルライブラリーを見ることもできる。
B.上智大学にない資料を入手するには
上智大学に閲覧したい図書や雑誌がない場合、他館の資料が利用できます。
●NACSIS Webcat : http://webcat.nii.ac.jp/
日本全国の大学図書館等が所蔵する図書・雑誌の総合目録データベース。
◇他大学に所蔵がある場合、レファレンスカウンターで紹介状の発行ができます。
◇都内近郊に閲覧したい資料がない場合は、同カウンターで複写依頼・借用の申込みができます。
●NDL-OPAC : http://opac.ndl.go.jp/index.html
国立国会図書館の所蔵が調べられます。
◇国立国会図書館に所蔵がある場合は、東京本館にあれば、紹介状なしで行くことができます。
(関西館所蔵の場合もあるので注意!)また、個人で資料の複写依頼をすることもできます。
C.その他インターネットサイト (2006年12月1日現在)
●山口ザビエル記念聖堂 : http://www.xavier.jp/
1552年、山口でのサビエルの活動を記念し、多くの人々に親しまれる為にサビエル記念聖堂は
建立されたが、1991年に焼失し、1998年に新聖堂が建立された。ザビエルの布教に関する情報が
多く得られる。
●日本二十六聖人記念館 : http://www.26martyrs.com/
二十六聖人のメッセージを伝えるとともにザビエルの渡来から明治時代までキリスト教の歴史を
紹介している。 『殉教者・キリシタン史関係データベース』のリンクが充実している。
●Wikipedia : <'google’で‘ザビエル’で検索するとトップに出てくる>
フリーの書き込み自由なインターネット百科辞典。学術的な信頼性は閲覧者が判断する必要があるが、
ザビエルについてはかなりの情報が記載されており、有益と思われる。
- NDC
-
- 各教派.教会史 (198 9版)
- 参考資料
- キーワード
-
- ザビエル、フランシスコ
- Xavier, Francisco
- Xavier, Francis
- イエズス会士
- 宣教師
- ザヴィエル、フランシスコ
- 備考
- 登録番号
- 2000001552