≪日本民謡≫の資料を探し、調べるには?
1.探すときのキーワード(例)
「民謡 日本語」「日本民謡」「曲名」「地方名」
当館OPAC
→件名 に 「民謡 日本語」と入力し、検索 (517件 2013.7.23現在)
*この検索では、「日本」「民謡」をタイトル中に含まない資料が探せます。
地方名で探す場合、念のため以下のような検索も行ってください。
*下記タイトル検索も併せて行ってください。
→タイトル に 「日本」「民謡」 2段に入力し、フレーズ検索 (504件 2013.7.23現在)
*本検索でしか、ヒットしない資料もあります。
→タイトル に 「日本民謡」 と 入力し、〔前方一致〕検索 (139件 2013.7.23現在)
→タイトル に 「地方名」「民謡」 と2段に入力し、フレーズ検索
*ちなみに「奄美」「民謡」を検索語とする検索結果は(29件 2013.7.23現在)
*「沖縄」「民謡」では、(95件 2013.7.23現在)
↑これらの検索では、伝統的な民謡以外に民謡をタイトル中に含む、
あるいは、民謡に関連する現代の作品等がどうしても含まれてしまい
ます。それらと伝統的な民謡とは、現在のところ、目で選別するしか方
法がありません。
→タイトル に 「曲名」 を 入力し、検索
◆google等で、「日本民謡」を探すときは
検索語入力のとき、まず、探そうとするジャンル、曲名等(ex:「日本民謡」「東北民謡」「八木節」)
を主なキーワードとして入力し、検索します。
中でも、「レファレンス協同データベース」に一般公開登録された全国の図書館からのデータは
このジャンルや特定曲の探し方を調べるための有益な情報を得られる場合が多いと言えます。
検索結果があまりにも多い場合は、「レファレンス」と、もう一つ副キーワードとして検索語を追
加すると良いでしょう。
この他に探し方に関する情報にヒットする可能性のある検索語としては、「図書館」「ライブラリー」
等があります。これらの検索語からは、「国立国会デジタル化資料」、放送局等の「ライブラリー」の
データ等にヒットすることがあります。
そして、それらの検索結果の中にも、調査にとって有益な情報が含まれていることが多いと言えます。
特に、当館だけの検索・調査で行き詰ったとき、あるいは、逆に、予備調査に利用すると何らかの手
がかりを得られる可能性があります。
「レファレンス」「図書館」「ライブラリー」等の副キーワードを主キーワードに加えた検索方法は今後
ますます期待して良いと思われます。
◆google等で、〔学術資料として大変貴重な音源、情報を含む〕「日本民謡大観」 を探すと
楽曲等をダウンロードできるサイト「日本民謡大観 |NHK番組楽曲情報」が検索できます。
「全2751曲の民謡をiTunesにて配信」し、「民俗学的資料としても貴重な音源が購入可能になりました」
とあります。CD等を購入しそこなった図書館や研究者にとっては朗報と言えます。当館も「日本民謡大
観」は楽譜資料しか購入できなかったので、音源入手には有意義なサイトと言えます。
2.調べるときのキーワード(例)
「曲名」「歌い出し」「地方名」
事典・辞典類
①『日本民謡事典 / 長田暁二,千藤幸蔵編著』(全音楽譜出版社) 参考資料(1) 参照
②『日本民謡大鑑 / 榊原帰逸著』(西田書店) 参考資料(2) 参照
③『日本民謡大事典 / 浅野建二編』(雄山閣出版) 参考資料(3) 参照
④『日本民謡辞典 / 仲井幸二郎,丸山忍,三隅治雄編』(東京堂出版)参考資料(4) 参照
⑤『沖縄芸能大鑑 ; 解説・資料・名簿. 1983年5月現在 / 沖縄芸能大鑑編集委員会編』
(月刊沖縄社) 参考資料(5) 参照
⑥『沖縄音楽文献目録 / 高江洲義寛編 』(伸工社(印刷)) 参考資料(6) 参照
⑦『奄美民謡総覧』(南方新社) 参考資料(7) 参照
⑧『奄美研究関係文献目録』(鹿児島短期大学付属南日本文化研究所) 参考資料(8)参照
楽譜を含む重要資料として以下があります。
⑨『日本民謡選集』(ドレミ楽譜出版社) 参考資料(9) 参照
⑩『日本民謠大觀』(日本放送出版協会) 参考資料(10) 参照
*民謡各曲を探す場合は、総索引を利用すると便利です。
◆google等で、〔学術資料として大変貴重な音源、情報を含む〕「日本民謡大観」 を探すと
楽曲等をダウンロードできるサイト「日本民謡大観 |NHK番組楽曲情報」が検索できます。
「全2751曲の民謡をiTunesにて配信」し、「民俗学的資料としても貴重な音源が購入可能に
なりました」 とあります。CD等を購入しそこなった図書館や研究者にとっては朗報と言え
ます。当館も「日本民謡大観」は楽譜資料しか購入できなかったので、音源入手には有意義な
サイトと言えます。(2014.2.25現在)
◆①『日本民謡事典 』 長田暁二,千藤幸蔵編著 東京 : 全音楽譜出版社, 2012
④『日本民謡辞典』 仲井幸二郎,丸山忍,三隅治雄編 東京 : 東京堂出版, 1972
*「追分」のルーツについてお調べの図書館があったので、当館日本民謡関係参考図書を
調べ、特に分かり易く書いてあった①④を調べ情報提供しました。
①『日本民謡事典 / 長田暁二,千藤幸蔵編著』
「小諸馬子唄」の項 p.381 には 以下の記述が見られます。
「…原曲は、奈良時代、小室の南、望月牧と呼ばれた台地で、大和朝廷の勅使牧
を経営した蒙古の帰化人が、遥か大陸への望郷の思いで口遊んだ「駿馬の曲」だと
いわれている。ということは、この曲のルーツは蒙古になるのだ。魅力あふれる
旋律は里人の心を捉え、それが浅間神社の神事の祝詞形式の唄と相混ざって馬子唄
の源流「小室節」ができたといわれている。…」
④『日本民謡辞典』 仲井幸二郎,丸山忍,三隅治雄編 東京 : 東京堂出版, 1972
の 「追分」の項 p.72 は以下の記述が見られます。
「…その流動伝播のあとは、今日、常識的には碓井峠の馬子唄が、中山道の浅間三宿
(追分、沓掛、軽井沢)の飯盛女の三味線唄<追分節>となり…」
民謡関係の事典類からの主な情報は上記のようですが、インターネット情報にも、上記内容に
近い情報が数多く見られます。①については、主に民謡の歴史研究や旋律構造の分析等から言
われている点ですが、①には典拠、参考文献等の記述がないので、この事典からの追調査はで
きませんでした。しかしながら、最近の日本音楽や日本民謡についての専門資料(学会誌等含
む)や、最新の日本音楽を扱っている教科書解説の中等には「追分のルーツ」に関する記事も
あるのでは?と推測されます。