管楽器の曲について調べる資料をご紹介します。
★のついているものは、演奏時間を調べることができます。
I.管楽器全体
*★Bibliography and discography on music for solo wind instruments and orchestra. Haug, Hermann. Breitkopf & Hartel, c2004, 3vols. (T01-684~T01-686) [参764.39:BIBAD]
ソロ管楽器とオーケストラ(弦楽合奏あるいは室内オーケストラを含む)のための曲のリスト。
2つ以上のソロ楽器とオーケストラの曲も扱っていて、別リストになっている。データは2002年までをカバーし、作曲家6,200名、曲目およそ17,000曲を数える。ソロ楽器別に、1巻はリコーダー、フルート、2巻はオーボエ、クラリネット、バスーン、サクソフォン、3巻はホルン、トランペット、トロンボーン、テューバを扱う。
リストは楽器別に、作曲者名のアルファベット順に簡略な曲名、楽器編成、楽譜の形態、出版社、演奏時間、録音の有無が記載されている。ディスコグラフィー(独奏者、オーケストラと指揮者、レーベル名および番号、掲載CDカタログ名)は別リストとして掲載されている。ディスコグラフィーはビーレフェルダー(独)、R.E.D.クラシックカタログ(英)、シュワン・オーパス(米)に基づいていて、選択的なものである。各巻巻末に出版社の一覧、また全巻に作曲者と楽器別作品数の一覧あり。
Ⅱ.木管楽器
Ⅱ-1.フルート、リコーダー
*フルートのための楽譜総目録. 村松楽器販売編集. 村松楽器販売, 1972. (U02-598) [参 763.72]
フルートのための楽曲と、フルートを含む室内楽曲の楽譜カタログ。
1972年時点で日本で入手可能な国外版の楽譜を収録。編成別に章立てられており、教本、練習曲の章もある。各章は、作曲者ごととなっている。曲名には日本語の訳題が記され、主要な楽曲にはインチピットが掲載されている。巻末に作曲者索引。
*Catalogus van de Nederlandse fluitliteratuur. Vester, Frans et al. Uitgeverij Frits Knuf, 1988. (S06-838) [参 763.72]
オランダのフルート作品の楽譜カタログ。
オランダの作曲家、あるいは長年オランダの音楽界で活躍した作曲家の作品を対象にしている。作曲者ごとに整理され、フルート協奏曲、フルートを含む10人以内の室内楽曲、合唱や独唱を伴う楽曲について、作曲年、編成、出版されているものについては出版社・出版年が記されている。
ほかに作曲者の生年順(16世紀から1950年代生まれまで)一覧、楽器編成からも参照できる索引が付いている。
*The flute book : a complete guide for students and performers. Toff, Nancy. 3rd ed., Oxford University Press, c2012. (Oxford musical instrument series). (S11-011) [参763.72]
学生や演奏家を対象としたフルート全般のガイド。巻末にレパートリー・カタログがある。
レパートリー・カタログは、アンサンブル曲や協奏曲も対象としており、時代別(バロック、古典派、ロマン派、現代)ごとに作曲者のアルファベット順。簡略な曲名、楽器編成、出版社(編者名)が記載されている。
*Flute litterature: catalogue general des oeuvres editees et inedites par formations instrumentales. Pierreuse, Bernard. Societe des Editions Jobert, c1982. (T00-748) [参 763.72]
フルート楽曲の大型のカタログ、作曲者8,000人、35,000曲を収録。
ピッコロからバス・フルートまでの各種フルートの無伴奏独奏曲から、ありとあらゆる組み合わせのアンサンブル、オーケストラ付きの楽曲まで実に細かく分類されている。
出版されている場合は出版社名(出版時点で絶版の場合はかっこ付き)、手書き譜の場合は所蔵図書館名が記されている。作曲者索引から編成を検索してアプローチすることもできる。巻末に出版社と所蔵図書館のリスト。
*Flute music of the 18th century: an annotated bibliography. Vester, Frans. Musica Rara, 1985. (S06-382) [参 763.72]
18世紀のフルート作品を鳥瞰した総カタログ。
歴史上存在したことが確認できるあらゆる楽曲がリストアップされている。すなわち、図書館に所蔵されている手書き譜、当時の出版譜、当時の出版カタログに記載されたもの、等である。同定が簡単ではない作品には注釈が付されている。
作曲者単位に整理されているが、巻末の索引により、編成からも引くことができる。
*Italian baroque solo sonatas for the recorder and the flute. McGowan, Richard A.Information Coordinators, c1978, (Detroit studies in music bibliography, no.37). (S03-473)
バロック時代のリコーダー、およびフルートのためのソナタについての楽譜カタログで、イタリアの作曲家の作品に限定。
前半は18世紀のエディションと手稿譜についての章で、作曲者に関する簡単な紹介記事があり、当該の楽譜(出版譜または手書き譜)について注釈が付されている。後半は20世紀に出版された校訂楽譜が紹介されている。
*Lexikon der Flote : Floteninstrumente und ihre Baugeschichte, Spielpraxis, Komponisten und ihre Werke, Interpreten. Adorjan, Andras et al., hrsg. Laaber, 2009. (S10-869) [参 763.72]
フルートに関する総合的な事典。
フルートの歴史、製作者、技法、演奏者、作曲者、レパートリーに関する800以上の項目がアルファベット順に並べられている。全項目に文献紹介があり、作曲者の項目には作品表も付されている。巻末には、カラー図版、主題別参考文献表のほか、フルートに関わる各種団体、インターネットサイト、人名索引がある。
Ⅱ-2.オーボエ、イングリッシュ・ホルン
*Music for oboe, 1650-1800: a bibliography. Haynes, Bruce. Second ed., rev. & expanded, Fallen Leaf Press, c1992. (S08-087) [参 763.75]
オーボエのための楽曲カタログの改訂第2版。
1770年以前生まれの作曲者による、1800年以前に成立した10,515作品が収められ、作曲者別に整理されている。
巻末には、1.編成別索引、2.オーボエ・ダ・モーレ/オートコントゥルのための独奏曲の索引、3.タイユ(イングリッシュ・ホルン、オーボエ・ ダ・カッチャ等を含む)のための作品の索引、4.1680~1710年に書かれた独奏曲の索引がある。
*Oboen-Bibliographie. Hosek, Miroslav. Heinrichshofen, 1975-1994, 2vols. (1: R01-657, 2: R03-242) [参 763.75:OBOB]
オーボエを含む1000近くの編成の楽曲のカタログ。
出版譜および手書き譜が作曲者別に整理されている。編成から作曲者を探す索引付き。 1975年にⅠ巻が出版され、それを補遺する形でⅡ巻が1994年に出た。利用者は作曲者について同時に2つの巻を参照する必要がある。Ⅱ巻には出版社だけではなく、所蔵図書館の索引も付いている。
*Soloistic English horn literature from 1736-1984. McMullen, William Wallace. Pendragon Press, c1994, (Julliard performance guides, no.4). (S08-454) [参 763.75]
『ジュリアード・パフォーマンス・ガイド』シリーズの第4巻で、イングリッシュ・ホルンの独奏曲、ないしイングリッシュ・ホルンを編成の中心とするアンサンブル曲のカタログ。
イングリッシュ・ホルンが伴奏楽器として従属的な役割を果たしている作品は含められていない。冒頭にイングリッシュ・ホルンのための最もよく知られた作品14曲(12人の作曲者による)についての概説があり、次いで作曲者名のアルファベット順による掲載作品の一覧がある。「入手可能な作品」と題して、作曲者から直接入手できる作品が注釈付きで載っている。
付録には、編成別、作品タイトル、作曲年順の索引、目下絶版となっている作品・未出版作品の一覧がある。
Ⅱ-3.クラリネット
*Clarinet solos de concours, 1897-1980: an annotated bibliography. Gee, Harry R. Indiana University Press, c1981. (S04-731) [参 763.73]
パリ音楽院の年次試験のために1897~1980年に書かれたクラリネットの練習曲や独奏曲を紹介し、またフランスのクラリネット作品に関する情報を提供する目的で編纂された事典。
全体は7つの章からなり、歴史を説明する章と、作品を注釈つきで紹介する章が交互に並んでいる。第1章 「歴史的背景」、第2章「オペラからの影響」、第3章「注釈つき作品一覧1897~1918年」、第4章「両大戦間」、第5章「注釈つき作品一覧1919~1947年」、第6章「第2次世界大戦後」、第7章「注釈つき作品一覧1948~1980年」である。
作品の難易度も数字で表されている。
*Klarinetten-Bibliographie. Brixel, Eugen. Heinrichshofen, 1977, v.1. (R01-462) [参 763.73:KLA]
Oboen Bibliographieの姉妹編。
17世紀末以降1970年頃までのクラリネットのための楽曲の楽譜カタログ。
出版楽譜を中心に扱い、手書き譜のコピーしか入手できない現代曲も一部含まれている。クラリネット・ソロ曲から編成別に整理され、各章は作曲者名順となっているが、単に作曲者から探すとなると巻末の索引を利用することになる。
*Solos for unaccompanied clarinet: an annotated bibliography of published works. Gillespie, James E.., Jr. Information Coordinators, 1973, (Detroit studies in music bibliography, no.28). (S05-326) [参 763.73]
20世紀に創作されたクラリネット無伴奏独奏曲のカタログ。
基本的な情報を得ることのできる解説が各作品に付いている。 作曲者名のアルファベット順。
巻末に参考文献表と出版社のアドレス一覧、ディスコグラフィーも付されているが、その情報はいささか古い。
Ⅱ-4.サキソフォン
*★A comprehensive guide to the saxophone repertoire, 1844-2003. Londeix, Jean-Marie et al., editor. Roncorp, c2003. (T01-672) [参 763.74]
1844年から2003年までにサキソフォンのために書かれた18,000曲以上の”クラシック作品”(ジャズを除く)を収めたカタログ。
オルガンを伴う曲、バスからソプラニーノまでのサキソフォンによるアンサンブルなど、珍しい編成の楽曲も数多く所収されている。
前半は作曲者名のアルファベット順により、その作曲者についての概説に続き、曲名、編成、楽譜出版社について記されている。後半は編成別インデックスで、楽器編成・演奏人員別に細かく分類され、作曲者名、曲名、作曲年、演奏時間、略号による個々の編成、出版社が記されている。
巻末には楽譜出版社、未出版作品の作曲者のアドレス、参考文献一覧。
Ⅱ-5.ファゴット
*★Annotated bibliography of music for bassoon and string quartet. Arsenio Rueda Ocaña, Jose. Isuku, c2020. (S12-350) [参763.77]
ファゴットと弦楽四重奏のための作品。
18世紀以降現代までの153曲を対象としている。
作曲者名のアルファベット順で、生没年、国名、作品名、作曲年、献呈者名、楽章構成と演奏時間、曲の解説、録音情報、出版情報、連絡先からなる。
巻末に、出版社一覧、レコード会社一覧、判明している作曲者の連絡先、参考文献あり。
*★Bassoon bibliography. Koenigsbeck, Bodo. Musica Rara, 1994. (S08-247) [参 763.77]
1650年以後、1990年代までの、ファゴットないしコントラファゴットを独奏楽器とする(コンチェルトを含む)、およびオブリガート楽器として含む室内楽編成の作品のカタログ。
かなり網羅的にリストアップされている。第1部では作曲者順に、曲名、出版年、楽器編成、演奏時間、出版社(手書き譜の場合は所蔵図書館)を記している。第2部は編成別の索引。
*Fagott Bibliographie. Bulling, Burchard. Florian Noetzel Verlag, 1989. (R02-635) [参 763.77]
Oboen Bibliographieの姉妹編。
ファゴットを独奏楽器とした楽曲、ファゴットを含む室内楽編成の作品、コントラファゴットのための作品、計約13,000曲を収録した事典。
19世紀の出版譜、18世紀のカタログにおいてのみ存在が確認される作品、図書館に手書き譜で所蔵されている作品を含んだかなり網羅的な目録である。
編成の大枠ごとに区分して配列され、巻末に、作曲者、出版社、自筆譜を所蔵する図書館の索引が付されている。
*Das Fagottensemble. Bartholomaus, Helge. Musik- und Buchverlag Werner FEJA, 1992. (R03-233) [参 763.77]
ファゴットのみからなるアンサンブル、または複数本のファゴットと他の楽器もしくはオーケストラのための楽曲を扱った事典。
Ⅰ.序、Ⅱ.ファゴット・アンサンブル楽団の小史、Ⅲ.現代の楽団、Ⅳ.オリジナル作品、Ⅴ.アレンジおよび編曲、Ⅵ.オリジナル作品の作曲者略歴、Ⅶ.ディスコグラフィー、Ⅷ.文献、Ⅸ.略語表、となっている。
*Music for and with bassoon between 1700 and 1900 : Bohemia--Moravia--Silesia : a thematic and bibliographic catalogue. Červenka, František et al., compiled. Namu, 2018. (S12-369) [参763.77]
ボヘミア、モラヴィア、シレジアの作曲家103名、1700年から1900年の間のファゴット作品。インチピット(曲の冒頭部分)付き。
ファゴットを含む室内楽、ファゴット協奏曲、ファゴットのオブリガート付き作品、教育的作品を対象としている。作曲者名のアルファベット順で、曲名、調性、編成、楽譜の情報、インチピットが記載されている。
巻末に作曲者索引、参考文献あり。
Ⅲ.金管楽器
*Das Blasmusik-Lexikon : Komponisten, Autoren, Werke, Literatur. Suppan, Wolfgang et al. 5. Aufl., HeBu Musikverlag, 2010. (S10-924) [参 763.6]
吹奏楽の人名事典の第5版。
金管楽器・吹奏楽の専門家と作曲家4,500人以上、約80,000曲を所収。アルファベット順。作曲家については略歴、吹奏楽作品、吹奏楽に編曲された作品、参考文献を列記。
*Brass solo and study material music guide. Anderson, Paul G., comp. The Instrumentalist Company, 1976. (S03-451) [参 763.6]
金管楽器の練習曲と独奏曲の索引。
第1部の前半は「学習教材(Study Materials)」で、楽器ごとに、「練習曲」、「オーケストラ・スタディ」、「教則本」、「技術練習」に分けて、編纂者、作曲者名(あるいは編曲者名)と曲名、出版社コードが記されている。
第1部の後半は金管楽器の独奏楽曲の一覧で、楽器ごとに、「コンチェルトおよびコンチェルティーノ」、「ソナタおよびソナティネ」、「吹奏楽伴奏独奏曲」、「オーケストラ伴奏独奏曲」、「無伴奏独奏曲」に分類されている。第2部は作曲者索引で、巻末には出版社のアドレス一覧が付いている。
*★French music for low brass instruments: an annotated bibliography. Thompson, J. Mark et al. Indiana University Press, 1994. (S08-387) [参 763.6]
低音金管楽器(テノール・トロンボーン、バス・トロンボーン、チューバ、バス・サクソルン)のための、フランス作品のカタログ。
パリ音楽院の試験課題曲として外国人に委嘱された作品も所収されている。章立ては、テノール・トロンボーンのための独奏曲および練習曲、その他の楽器のための独奏曲および練習曲、という構成になっている。作曲者名、曲名、編者、出版社、出版年、小節数、演奏時間、音域、難易度、使用されている音部記号、特殊奏法の含有の有無、録音の有無が、適宜、略号によって記され、各タイトルについて詳しい注釈文が付いている。
付録として、出版社のアドレス一覧、ディスコグラフィー、曲名の索引がある。
Ⅲ-1.ホルン
*French horn discography. Hernon, Michael, comp. Greenwood Press, 1986. (S06-984) [参 763.62:HORB]
フレンチ・ホルンを独奏楽器またはオブリガート楽器として含む作品の録音資料カタログ。
ソロ、二重奏、三重奏、そして金管合奏や木管合奏などとの組み合わせに分類されている。作曲者名と作品名、演奏者名、音源のレーベル番号が記載されている。
付録として作曲者索引、演奏者索引。
*★Guide to the solo horn repertoire. Dempf, Linda et al. Indiana University Press, c2016. (S11-464) [参763.62]
ホルン・ソロのためのレパートリー。
重要かつ入手可能な楽譜を包括的に扱っており、曲に関して知りたい基本的な情報を得ることができる。ホルン独奏、ホルンと鍵盤楽器、ホルンとアンサンブル(オーケストラ、弦楽オーケストラ、吹奏楽、管楽器アンサンブルなど)に分かれていて、作曲者名のアルファベット順。作曲者の生没年、国名、略歴の後に、曲名、楽器編成、出版社、出版年、楽曲の簡単な解説、音域、演奏時間が記載されている。
巻末のインデックスに、曲名、初演者名・依頼者名・献呈者名、ホルンと管楽器アンサンブルのための曲、ホルンと小編成アンサンブルのための曲、国別作曲者名のリストあり。
*Horn Bibliographie. Bruchle, Bernhard et al. Heinrichshofen Verlag, 1970-1983, 3vols. (I: R01-659, II: R01-467, III: R02-347) [参 763.62]
Oboen Bibliographieの姉妹編。
ホルンの独奏・重奏曲、およびホルンを含む室内楽編成の楽曲、ホルンを独奏楽器とするオーケストラ楽曲の出版楽譜を扱った事典。
まれには現代作品の手書き譜も掲載されている。オリジナルのみならず、アレンジ作品も取り上げられている。編成順に分類され、各項は作曲者名、曲名、作曲年、編成、楽譜出版社名が記されている。Ⅰ巻は、およそ4,000曲を収録。Ⅱ巻は、Ⅰ巻の補遺で2,350曲を追加。Ⅲ巻はⅠ・Ⅱ巻の補遺で、1975年以降に出版された楽譜を扱っている。
いずれの巻末にも作曲者索引が付いている。
*Solo-Horn und Blasorchester: Verzeichnis von uber 200 Solowerken fur ein oder mehrere Horner (inklusiv Jagdhorn, Signalhorn, Alphorn, Lure) und Blasorchester. Weyse, Volker, ed. Musikverlag Johann Kliment, 2000. (R03-525) [参 763.62]
『ソロ楽器と管楽オーケストラのための作品』シリーズの第8巻で、様々な種類のホルンを独奏楽器とした200曲以上の作品のカタログ。
あまり知られていない重要な作品には、スコア、リダンション版、あるいはソロ・パートの冒頭が掲げられていて、曲探しに大変便利。
巻末に、曲名索引、狩猟用ホルンやシグナルホルンなど楽器の種類別・本数別の作曲者名・曲名一覧、出版社アドレス。
Ⅲ-2.トランペット、コルネット (ツィンク)
*A catalog of music for the cornett. Collver, Michael et al. Indiana University Press, 1996. (S08-593) [参 763.65]
コルネット(ツィンク)のための、またはコルネット(ツィンク)を含む、楽曲のカタログ。
19世紀に入って使用され始めた近代のコルネットとは違って、16世紀半ばから17世紀半ばにかけて最盛期を迎えたマウスピース付き笛としてのコルネットのための音楽に関する一次資料を目録化したもの。すなわち、その時代の手書き楽譜および印刷楽譜のタイトルと編成、当該資料を所蔵している図書館が記載されている。
序において、このレパートリーが概観され、また、付録に、消失資料の一覧が付いている。
*Solo-Trompete und Blasorchester: Verzeichnis von uber 500 Solowerken für Trompete(n) und Blasorchester. Habla, Berbard, ed. Musikverlag Johann Kliment, 1991. (S08-016) [参 763.63]
『ソロ楽器と管楽オーケストラのための作品』シリーズの第1巻で、500曲以上の、トランペット独奏(複数本も)と、管楽オーケストラのための作品のカタログ。
主要な作品には、スコア、リダンション版、あるいはソロ・パートの冒頭が掲げられていて、曲探しに大変便利。巻末に、トランペットの本数ごとの曲名索引、出版社アドレスが付いている。
Ⅲ-3.トロンボーン
*Annotated guide to bass trombone literature. Everett, Thomas G. The Brass Press, 1978. (R01-982) [参 763.64]
バス・トロンボーンのために書かれた作品の小型ガイドの第2版。
無伴奏、ピアノあるいはオルガン伴奏、オーケストラやジャズ・アンサンブル、室内楽との組み合わせなどの編成ごとに章が分かれている。各曲に注釈が付されている。未出版の現代作品については手書き譜の情報もある。
巻末には作曲者索引と、楽譜出版社、レコード会社、アメリカ在住の作曲者の住所録。
*★Trombone chamber music: an annotated bibliography. Arling, Harry J. The Brass Press, 1978. (S05-434) [参 763.64]
上記の姉妹編で、トロンボーンを含む室内楽作品の楽譜入手のための小冊子。
トロンボーンとピアノ、トロンボーンとテープの作品、コルネットやツィンクを含む古い時代の作品は除外されている。楽譜出版社、作曲年、難易度、演奏時間、編成といったデータが記され、楽曲に付いての注釈も付いている。
巻末には複数のトロンボーンのための楽曲リスト、難易度別の楽曲リスト、出版社と(アメリカの)作曲者のアドレス付き。
Ⅲ-4.チューバ
*Tuba music guide. Morris, R. Winston. The Instrumentalist Company, 1973. (T00-423) [参 763.66]
チューバのための作品カタログ。
刊行時(1973年)に楽譜が出版されていた作品を、チューバと鍵盤楽器、チューバと管楽器、無伴奏といった編成ごとに分けている。
作曲者名、作品名、楽譜出版社、難易度、楽曲の簡単な説明が記されている。チューバと鍵盤楽器の作品については、作品名のアルファベット順一覧がある。
巻末に、奏者別の主要な録音のリスト、出版社・作曲者アドレス。
*★The tuba source book. Morris, R. Winston et al., comp. & ed. Indiana University Press, 1996. (S08-443) [参 763.66]
チューバの音楽のすべてがわかる大部な資料事典。
冒頭のチューバ小史に続いて、各編成ごとに、作曲者名のアルファベット順に楽譜が紹介され、演奏時間、難易度、音域、さらに簡単な注記も付されている。後半は、教則本およびエチュード、オーケストラ・スタディ、目的別推奨レパートリー、録音資料一覧、参考文献、世界のチューバ奏者の人名録、作曲者・編曲者のためのガイド、楽器・マウスピース・付属品製作情報が章立てされ詳述されている。
付録に、チューバ関係の出版社、各国の専門家組織、シンポジウム、コンクール、音楽祭、夏期講習などの情報もある。
*★Guide to the tuba repertoire : the new tuba source book. Morris, R. Winston et al., comp. & ed. Indiana University Press, c2006, (Indiana repertoire guides). (S12-678) [参 763.66]
チューバのレパートリー。
各編成(教則本、オーケストラ・スタディを含む)ごとに、作曲者名のアルファベット順に楽譜が紹介され、演奏時間、難易度、音域、簡単な注記が付されている。さらに、ディスコグラフィーは、演奏者別、レコード・タイトル別、作曲者別に編成されている。
付録に出版社や作曲者のアドレスあり。
初版は『The tuba source book』(S08-443)