ここでは小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の伝記を中心に、代表的なもの、わかりやすく解説している資料を紹介する。
【小泉八雲の人生(伝記)について調べる】
①『文学アルバム 小泉八雲 ラフカディオ・ハーン 増補新版』小泉時、小泉凡(共編)/恒文社/2008年-小泉八雲の生誕から死没まで編年体で解説。カラー写真で資料も掲載。巻末には系図や主要著作一覧も収録。
②『小泉八雲事典』平川祐弘/恒文社/2000年-小泉八雲に関する事典。五十音順。人名・作品・事柄など幅広く収録。巻末には、年譜・参考文献(1975~2000年まで)・系図(ハーン家、小泉家など)・足跡(地図)および索引が掲載されている。
③『詳述年表 ラフカディオ・ハーン伝』坂東浩司/英潮社/1998年-小泉八雲の生涯を年表形式でまとめた伝記。上段に年表、下段に脚注が付されており、年の始めにはその年の出来事が簡単にまとめられている。巻末には「ラフカディオ・ハーンおよび小泉セツ関係の系図」「ラフカディオ・ハーン研究文献目録」を収録。
④『小泉八雲(ラフカディオ・ヘルン』第4版/田部隆次/北星堂書店/1988年-著者の田部隆次は帝国大学在学中に小泉八雲から学び、その後も八雲や小泉家と交流があり、八雲を直接知る人物。八雲の伝記では古典的名著とされる。
⑤『マンガ 若き日の小泉八雲』小泉凡(監修)、大西洋一(作画)/松江市観光開発公社/2000年-マンガで小泉八雲の前半生をたどる。この巻では生誕から日本に来る前までを紹介。
⑥『マンガ 小泉八雲・日本の面影』小泉凡(監修)、大西洋一(作画)/ハーン一〇〇年祭実行委員会/2004年-マンガで小泉八雲の後半生をたどる。この巻では来日から死没までを紹介。
⑦ちくま評伝シリーズ〈ポルトレ〉『小泉八雲 日本を見るめる西洋の眼差し 作家・ジャーナリスト[ギリシャ、日本]』筑摩書房/2015年-10代(中高生)向けに、小泉八雲の人生をわかりやすく紹介した伝記。巻末に年表と読書案内(資料紹介)および設問を収録。
⑧『聖霊の島 ラフカディオ・ハーンの生涯【ヨーロッパ編】』工藤美代子/集英社/1999年-小泉八雲の人生をたどる評伝(3部作)。誕生から渡米するまでを描く。
⑨『夢の途上 ラフカディオ・ハーンの生涯【アメリカ編】』工藤美代子/集英社/1997年-シンシナティから来日するまでの小泉八雲の足跡をたどる。
⑩『神々の国 ラフカディオ・ハーンの生涯【日本編】』工藤美代子/集英社/2003年-来日から死没するまでを描く。
⑪作家の自伝82『小泉八雲 私の守護天使/赤裸の詩』小泉八雲(著)、池田雅之(編訳)/日本図書センタ-/1999年-このシリーズは作家の自伝および自伝的随想・日記・小説などによって構成されている。小泉八雲の場合は「『私』を語る」として「私の守護天使-幼年期の思い出」「夢魔の感触」など幼少期を振り返ったもの、「永遠の女性」として「おしどり」「お貞の話」「雪女」などの作品、「人生と文学」として「克服しがたい難問」「最終講義」などテーマ別に収録。最後に「妻の語る八雲像」として小泉節子「思い出の記〔抄〕」も収録する。
⑫『出雲に於ける小泉八雲 復刻版』根岸磐井/根岸道子/2016年-根岸家は小泉八雲に家を貸していた(現在の小泉八雲旧居)。著者は松江中学時代と熊本五高時代の2度にわたって教師としての八雲に接しているとされる。この本は小泉八雲の25周年忌の記念に出版された、著者からみた小泉八雲の姿を描いたエッセイ。
⑬『思ひ出の記』小泉節子/ヒヨコ舎/2003年-小泉八雲の妻・セツが八雲の没後に出版した回想録。セツの口述を、セツの遠縁である三成重敬が文章化したもの。家庭における八雲の素顔や、八雲の再話文学の創作秘話などが描かれている。
⑭『八雲の妻 小泉セツの生涯』長谷川洋二/今井書店/2014年-小泉八雲の妻・小泉セツ(節子)の伝記。
⑮『小説 小泉セツ』寺井敏夫/山陰文芸協会/2015年-小泉八雲の妻・小泉セツ(節子)の伝記小説。
【小泉八雲について書かれた資料を調べる】
⑯『西田千太郎日記』島根郷土資料刊行会/1976年-松江時代の小泉八雲を支えた人物・西田千太郎が残した日記の一部を活字化したもの。小泉八雲研究の基本資料のひとつ。
⑰『へるん先生生活記』梶谷泰之/恒文社/1998年-1964年に「山陰文化シリーズ」から出版されたものを再編集したもの。主に松江時代の小泉八雲について「西田千太郎日記」に基づいて、わかりやすく解説する。略伝と付属資料(雇い入れ条約書、新発見の手紙など)、増補編として松江中学の教え子・横木富三郎のノート、旧版の誤謬訂正と補足も収録。
⑱『へるん百話 小泉八雲先生こぼれ話集 改訂新版』梶谷泰之(著)内田融(監修)村松真吾(編注)/八雲会/2016年-毎日新聞(島根版)に連載されたコラムをまとめ1987年に出版されたものの改訂版。様々なテーマで書かれている。巻末には注としてコラムに書けなかった説明を補足し、参考文献と索引も収録する。
⑲『小泉八雲と松江時代』池野誠/沖積舎/2004年-松江時代の八雲の評伝と、八雲をめぐる評価に関する論考で構成。巻末には年譜を収録。
⑳『小泉八雲・松江 改訂5版』小泉凡(監修)/松江観光協会/2004年-松江市内の小泉八雲ゆかりの地を中心に紹介。冒頭には小泉八雲記念館収蔵品をカラー写真で紹介。「写真でみる小泉八雲の生涯」では八雲の家族や友人・関係者を写真で紹介。本文は日本語・英語併記。資料編には略年譜、松江時代の行動歴、作品案内など。