調べ方マニュアル詳細
- 調べ方作成日
- 2006年10月24日
- 登録日時
- 2006/12/01 15:49
- 更新日時
- 2014/03/12 08:59
- 管理番号
- 国音2006-0005
- 調査テーマ
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完成
音楽用語を調べる (2006年10月以降については 音楽用語を調べる 2 をご参照ください。)
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=man_view&id=2000020839
- 調べ方
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音楽用語を調べるには、様々な楽語、事項事典を利用すると良いでしょう。また、日本語から音楽用語を調べる場合、意外に便利なのが、索引も含めた『ニューグローヴ世界音楽大事典 』(全21巻+別巻2+略語・内容索引)(講談社 1994-96)の活用です。さらに、どうしても音楽用語が見つからない場合は、各国語の辞書(音楽研究者が編集に参加しているものが好ましいex:『新アクセス独和辞典』は“分野別用語”の中に音楽用語をまとめて収載しています。)や作曲家の作品目録、作品解説にヒントを求めるのも一方法です。本欄では、日本語の事辞典類と使用頻度の高い欧文のものをご紹介しましょう。
●日本語
『新音楽辞典 楽語』 音楽之友社 2002
日本語による楽語(クラシック中心、日本および各国の音楽もあり)の辞典として、ハンディながら充実の一冊。ほとんど中項目、小項目ですが、中には“管弦楽法”のように長い記述(大項目)のものも少なからずあります。便利な欧文索引付き。
『カタカナ引き 音楽辞典』 遠藤三郎編著 春秋社 2002
クラシック音楽愛好者、初・中級学習者対象の実用音楽辞典と銘打っていますが、内容は小項目主義の楽語辞典と見て良いようです。親しみ易いのが特徴。簡単な略語表と欧文索引付き。
『実用音楽事典』 ドレミ楽譜出版社 2002
“定番ポピュラー・ミュージック音楽事典の決定版”、と表紙には書かれていますが、民族音楽、古典音楽も含め、約5000語の音楽用語を収載しています。現代社会のニーズに合わせて、楽器、理論のほかに電子機器用語やIT関連用語も盛り込み、明解に解説されています。
『演奏のための楽典 正しく解釈するために』 菊池有恒著 音楽之友社 2004
参考図書ではなく、楽典の本なのですが、音楽用語の中でも、演奏に関わる楽語について調べるのにお薦めの本です。付録の「国別の楽語索引表」により、独・仏・伊語の用語から本文に戻って解説を読むことが出来ます。また、付録の「国別の楽語比較表」も、一読してみてください。
『これで納得! よくわかる音楽用語のはなし』 関孝弘/ラーゴ・マリアアジェラ共著 全音楽譜出版社 2006
これも事典ではなく、読み物です。[音楽用語]、「楽語」というと、専門的で難しそうに響きますが、実は、ほとんどが日常会話で話されるイタリア語が使われているとのこと。Allegro, Presto等の音楽用語を日常会話の文例とともに解説しています。同じ「速く」と言っても、どう違うのか? …そのニュアンスの違いを納得させられること請け合いです。
●欧文
『Oxford dictionary of musical terms』 Alison Latham編 Oxford University Press, 2004
英語によるハンディな用語辞典です。解説は英語ですが、独・仏・伊・ラテン語等の楽語やクラシック音楽の様々な分野で出てくる用語が収められています。また、文中に使われている用語が別項目として解説されている場合には*印が付けられ参照できるようになっています。解説が簡潔・明快であることと略語も含まれていることが魅力です。
『The Harvard dictionary of music』 4th ed. Don Michael Randel編 The Belknap Press of Harvard University Press, 2003<最新版>
『The new Harvard dictionary of music』 Don Michael Randel編 The Belknap Press of Harvard University Press, 1986 <旧版>
『The Harvard dictionary of music』 2nd,Rev. and Enlarged ed. Willi Apel編 The Belknap Press of Harvard University Press, 1969 <旧版>
上記3点は、いずれも楽語に定評のある通称「ハーヴァード音楽辞典」です。2003年の最新版では、Rap, Fiddling ,Turntablism等のポピュラー音楽や民族音楽の記述を拡充させつつ、事典のコアとして多くのクラシック項目もほとんど差し替えず、しっかりと残しています。英語ですが、図版や譜例が豊富でわかりやすい解説です。「ハーヴァード」については、当館ではこの最新版の他に、以前の版も参考図書室に残していますので、項目比較や、記述の違いなど、すぐ手に取って検討することができます。ちなみに、「調性格論=Key characteristics」については、1969年(2nd ed.)の版では一項目が立てられていますが、1986年のThe new Harvard dictionary of music及び2003年の4th ed.では、項目として立てずに、内容的に「Key」の中に吸収されています。これは典型例ですが、文献表に書く時や、どの事典を見たか人に伝える時など、出版年やタイトルの微妙な違い、版次、編集者をきっちり押さえる必要があります。
『Fremdwörterlexicon Musik.Englisch-Franzosisch-Italienisch』 Richard Schaal編Heinrichshofen’s Verlag, 1970
通称「シャールの事典」と呼んでいる楽語事典。英語、フランス語、イタリア語の音楽用語から引き、その語に対応するドイツ語を示しています。例:cantabile(ital.)=sangbar, gesangvoll, harp(engl.)=1.Harfe - 2. Harfe spielen。ハンディな新書サイズで、AからIstまでとJacからZurまでの2巻に分かれています。ただし、逆引きができないのが難点と言えるでしょう。
- NDC
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- 音楽 (760 9版)
- 参考資料
- キーワード
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- 音楽用語
- 楽語
- 備考
- 登録番号
- 2000001551