本学契約データベース「JapanKnowledgeLib」を確認すると、
日本大百科全書(ニッポニカ)に以下の記載がありました。
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扇情的な記事とはでな見出しを使い、低俗な興味を誘う報道をいう。1890年代のニューヨークで、ピュリッツァーの『ワールド』紙とハーストの『ジャーナル』紙が報道合戦を演じ、人気のあった色刷り漫画『イエロー・キッド』を作者(R・F・アウトコールト)ごと奪い合うほか、セックス、スキャンダル、犯罪を書き立てて部数競争を行ったことから、この種の新聞は「イエロー・ペーパー」とよばれるようになった。両紙の競争は、スペインのキューバ植民地支配についても、事実を曲げ、事件を捏造 (ねつぞう) するなど激化し、アメリカ・スペイン戦争(1898)を誘発する一因となったといわれた。センセーショナリズムと同意。[小松原久夫]
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同じくデジタル版 集英社世界文学大事典に以下の記載がありました。
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商業主義に基づく煽情(せんじよう)的ジャーナリズムへの蔑称(べつしよう)。19世紀後半のアメリカ新聞界におけるJ.ピュリッツァとW. R.ハーストの発行部数競争がもたらした暴露的で興味本位の報道スタイルと一般に理解されるが,単なる商業主義というより,世紀転換期の革新主義思潮と消費文化の複雑な関わりの一産物と見るべきであろう。活字メディアの普及を社会底辺にまで拡大したその影響は,〈お上品な伝統〉(ジェンティーリズム)以後のアメリカ文学言語の変容にも見いだすことができる。(生井英考)
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同じくデジタル大辞泉に以下の記載がありました。
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興味本位な記事を売り物にする報道のしかた。また、そのような新聞。19世紀末、ニューヨークの新聞「ジャーナル」と「ワールド」が「イエローキッド」という色刷り漫画を奪い合って売り物にしたところからいう。
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本学契約データベース「朝日新聞クロスサーチ」を確認すると、
1995年09月13日の天声人語に以下の記載がありました。
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「イエロー・ジャーナリズム」という古臭いことばを、突然思い出してしまった▼百年前、ニューヨークで、セックス、スキャンダル、犯罪記事を売り物にした新聞がつぎつぎに発刊され、部数を競った。新聞漫画の登場人物の名にちなんでイエロー・ジャーナリズムと呼ばれたが、その特徴は(1)あらゆる方面のセンセーショナルな事実を題材とする。または、故意にセンセーション化する(2)あらゆる種類の感情に訴える題材を扱う(3)ニュースを探し出すのではなく、ニュースをつくる(小野秀雄『内外新聞史』)▼さもしい、下卑(げび)た世紀末的現象だった。それと同じ風潮がいま、百年後の世紀末の日本で、いよいよ隆盛を極めている。南米十日発の共同通信によると、ペルーを訪れた日本のテレビ取材団の女性リポーターが、市内視察中のフジモリ大統領の注意を引くために、「将来の大統領夫人に立候補します」と書いた大きなカードを胸に下げ、ウエディングドレスを手に大統領に近づいた▼夫人との離婚調停が最終段階を迎えている大統領は、苦笑いを浮かべ、知らないふりをした。ペルー各紙は「大統領に失礼ではないか」と非難の調子で大きく報じている、という。この番組、事前の約束なしにさまざまな人物に「突撃取材」する趣向だそうだ▼権威、権力を厳しく批判するのは、ジャーナリズムとして当然の姿勢。けれども、そのことと「礼儀知らず」「厚顔無恥」「卑怯(ひきょう)」とは、まったく違う。例に挙げたのはたまたま、ジャーナリズム以前の番組だが、「イエロー」と冠した方がいいジャーナリズムがいかに周囲にあふれているか、読者はよくご存じだろう▼ある写真暴露週刊誌の編集長が、自分のごく平均的な私生活を「激写」されそうになった。彼は抗議し、必死にレンズを避けた。それが、ふつうの人間の、ふつうの反応なのだ。
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上記の「内外新聞史 / 小野秀雄著 . - 東京 : 日本新聞協会 , 1970 . - (新聞文庫 ; 2)【N070.2==5】」を確認したところ、
p.68-72に以下の記載がありました。
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五、アメリカ新聞界の発達
1 アメリカの黄色紙
「サン」の成功により、その模倣者が続出したことはすでに述べたとおりであるが、ニューヨークでは一八八三年には「ワールド」(World)、一八九五年には「ジャーナル」(Journal)と輪に輪をかけた扇情的な新聞があらわれた。これらを黄色紙(Yellow Journalism)と称し、識者につまはじきされた。黄色紙とは、「ワールド」の日曜版に掲載された、黄色のきものをきたこどもを主人公とする漫画から出た言葉であるといわれる。「ワールド」はこの漫画が評判となり、非常に読者を増した。(以下、略)
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参考URL: 神戸市外国語大学 蔵書検索システム
https://library.kobe-cufs.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BK00077560「フェイクニュースの生態系 / 藤代裕之編著 . - 東京 : 青弓社 , 2021.9 . - (青弓社ライブラリー ; 103)【N361.45==653】」を確認したところ、
p.に以下の記載がありました。
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参考URL: 神戸市外国語大学 蔵書検索システム
https://library.kobe-cufs.ac.jp/opac/opac_link/bibid/BK00281102国立国会図書館デジタルコレクションを「イエロー・ジャーナリズム」で検索したところ、
以下の情報がありました。
50周年迎えた米国新聞倫理綱領(キャノンズ・オブ・ジャーナリズム)(海外情報) / 林 伸郎/p78~81(41-42コマ)
日本新聞協会 [編]『新聞研究』(261),日本新聞協会,1973-04. 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/3360820 (参照 2024-01-29)
3 イエロー・ジャーナリズム/p66(42-44コマ)
島崎憲一 著『現代新聞の原理 : ニュース加工論』,弘文堂新社,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/2934572 (参照 2024-01-29)
6 『日刊紙』以後/p43(32-34コマ)
島崎憲一 著『しんぶん創世記』,広済堂出版,1968. 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/2934582 (参照 2024-01-29)
米英新聞めぐり-17- / 磯部佑一郎/22~24(13-14コマ)
日本国際連合協会 編『国連』39(11),日本国際連合協会,1960-11. 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/1398944 (参照 2024-01-29)
ジョセフ・ピュリッツア--内外新聞人列伝-3- / 中屋 健一/p35~39(19-21コマ)
日本新聞協会 [編]『新聞研究』(19),日本新聞協会,1952-05. 国立国会図書館デジタルコレクション
https://dl.ndl.go.jp/pid/3360571 (参照 2024-01-29)