レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2025年12月13日
- 登録日時
- 2025/12/25 12:42
- 更新日時
- 2026/06/02 21:08
- 管理番号
- 県立長野-25-157
- 質問
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解決
『甲陽軍鑑』原著者といわれ、武田信玄・勝頼の家臣「春日虎綱(高坂昌信、香坂弾正)」の子と思われる「高坂仁兵衛」について調べている。高坂仁兵衛は帰農し、信濃国(現長野県)に住んだようだが、これについて記載のある資料はあるか。
- 回答
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「春日虎綱(高坂昌信、香坂弾正)」については『更級郡・埴科郡人名辞書』信濃教育会更級部会編 象山社 1978【N280.3/2-1】(リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション 送信サービスで閲覧可)[最終確認2026年1月8日]p.158「香坂弾正忠昌信」に、
(前略)天文二十二年小諸城代に擢んでられ、弘治二年十月更に海津城代に轉じ川中島の土豪五百八十騎の將として北越上杉氏の侵略に備へ(中略)永祿四年信玄は其臣更級郡牧ノ島城代香坂宗重を誅し、昌信をして其女を娶らせ其家督を繼がしめ香坂氏を稱せしめた。(後略)
とある。
上述より、春日虎綱は信濃国の小諸城代(現小諸市)と海津城代(現長野市松代,松代城)となり、香坂(高坂)氏(牧ノ島城代(現長野市信州新町))の名跡を継いだようである。
これらを参考に調査を行い、「高坂仁兵衛」を春日虎綱の子とする「高野家文書」(上水内郡飯綱町袖之山)関係の次の資料を紹介した。
『香坂氏の興亡 それに関わった武将たち』武田武著 武田武 2021【N212/614】p.115-119「春日弾正忠虎綱(昌信)の子供たち」に、虎綱には香坂宗重の娘をはじめ正室が誰で何人の妻があって、子供が何人あったのか正確なことが分かっていない。(中略)
「高野家文書 仁兵衛」:上水内郡飯綱町袖の山には高坂弾正昌信の子仁兵衛が帰農して現地を開拓したと伝えられる高野家がある。(後略)とある。なおp.198「香坂氏参考系譜」に仁兵衛の記載はない。
『飯綱町の戦国乱世 特別展 平成19年度』いいづな歴史ふれあい館編 いいづな歴史ふれあい館 2007【N212/436】p.15「高野家文書の世界」に、(前略)高野家は武田信玄の海津城主だった高坂弾正昌信(春日虎綱)の子孫といい、弾正の子仁兵衛が帰農し袖之山村を開拓したのに始まると伝える。(後略)
とある。
『牟礼村誌 上』牟礼村誌・学校誌編纂委員会編集 牟礼村 1997【N212/324/1】p.264, 438-439, 554に関連記述があり、P.555「高野家の伝承より」に(前略)「先家祖は高(香)坂弾正(後に春日弾正)政(昌)信の男仁兵衛、天正十年(一五八二)主君武田勝頼没後の後、同十三年此土に来り地理を考え新田開発してここに閑居す。(後略)」
とある。
また長野県に関係する文書類を編年体でまとめた『信濃史料』信濃史料刊行会編・刊に、上水内郡「高野文書」が見られるが、仁兵衛についての記載は確認できなかった。上述で紹介した「高野家文書」と同じものであるが、現在は家分け文書として「高野家文書」と呼ばれているようである。
- 回答プロセス
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1 キーワード「高坂氏」「香坂氏」「春日氏」で日本十進分類法288(系譜・家史・皇室)と289(個人伝記)、長野県郷土資料分類N288(系譜、家伝、紋章、行幸啓)とN289(個人伝記)の書架を調査する。
2 長野県郷土資料分類N210(北信)の地域史研究資料、N290(地誌、紀行)の市町村市誌、N293(書誌、辞典、地名、地図)の地名辞典等を調査する。
3 インターネットで「信州デジタルコモンズ」等を調査する。[最終確認2026年1月8日]<調査資料>
・『長野県姓氏歴史人物大辞典 20 角川日本姓氏歴史人物大辞典』角川書店 1996【N288/158】
・『姓氏家系大辞典 第1巻』太田亮編 角川書店 1976【288.1/オア/1】
・『長野県町村誌 1 北信篇』長野県編名著出版 1973【N290/33a/1】
・『信州新町史 上』信州新町教育委員会信州新町史編さん委員会編 信州新町 1979【N212/148/1】
・『信州新町史 下』信州新町教育委員会信州新町史編さん委員会編集 信州新町 1979【N212/148/2】
・『松代町史 下巻』大平喜間多編纂 臨川書店 1986【N212/236/2】
・『長野県上水内郡誌 歴史篇』上水内郡誌編集会編集 上水内郡誌編集 1976【N212/93/2】
・『信濃高坂家・香坂家歴史調査記録』吉澤博著 吉澤博 2018【N288/353】
・『信濃高坂家・香坂家歴史調査記録 第2巻』吉澤博著 吉澤博 2019【N288/353/2】
・『縄張図・断面図・鳥瞰図で見る信濃の山城と館 第2巻 更埴・長野編』宮坂武男著 戎光祥出版 2013【N208/66a/2】
・『香坂家私史 信濃滋野家から生まれた二つの香坂家』香坂昌道著 [香坂昌道] 2018【N288/355】
・『角川日本地名大辞典 20 長野県』「角川日本地名大辞典」編纂委員会編 角川書店 1990【N293/18】
・『戦国武将列伝 4 乱世150年を彩った郷土の人物伝 甲信編』 戎光祥出版 2024【N280/221】
・『武田氏家臣団人名辞典』柴辻俊六編 東京堂出版 2015【281.03/シシ】
・『上水内郡人名辞書 第1集』上水内教育会編 上水内教育会 1948【N280.3/36/1】
・『上水内郡人名辞書 第2集』上水内教育会編 上水内教育会 1949【N280.3/36/2】
・『上水内郡人名辞書 第3集』上水内教育会編 上水内教育会 1953【N280.3/36/3】
・『寛政重修諸家譜 第17』続群書類従完成会 1981【288.2/タミ/17】
・『断家譜 第1』斎木一馬校訂 続群書類従完成会 1981【288.2/ダン/1】
・『断家譜 第2』斎木一馬校訂 続群書類従完成会 1981【288.2/ダン/2】
・『断家譜 第3』斎木一馬校訂 続群書類従完成会 1981【288.2/ダン/3】
・『いいづな歴史ふれあい館紀要』いいづな歴史ふれあい館 第1号-第11号
- 事前調査事項
- NDC
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- 中部地方 (215 10版)
- 系譜.家史.皇室 (288 10版)
- 日本 (291 10版)
- 参考資料
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武田 武/著. 香坂氏の興亡 それに関わった武将たち : 佐久から犀川更科山中に移住 牧野島を舞台に. 武田 武, 2021-04.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I20111000001463435 -
飯綱町の戦国乱世 : 特別展 : 平成19年度長野県博物館協議会同時開催展. いいづな歴史ふれあい館, 2007.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009169590 -
牟礼村誌・学校誌編纂委員会/編集. 牟礼村誌 : 長野県 上 自然 原始 古代 中世 近世. 牟礼村, 1997-10.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000001-I20111009810026409 -
信濃教育会更級部会, 信濃教育会埴科部会編. 更級郡埴科郡人名辭書 復刻版. 象山社, 1978.
https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R100000136-I1971993809795109393
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武田 武/著. 香坂氏の興亡 それに関わった武将たち : 佐久から犀川更科山中に移住 牧野島を舞台に. 武田 武, 2021-04.
- キーワード
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- 高坂氏(信濃国)
- 香坂氏(信濃国)
- 春日虎綱
- 飯綱町(長野県上水内郡)
- 高野家文書
- 信州
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000378469