レファレンス事例詳細

昭和15年（1940年）吹田市制が発足、旧吹田町役場を仮庁舎として使用した。旧吹田町役場は旗本・竹中（たけなか）氏の陣屋を使用しており、高浜町（たかはまちょう）に所在した。
手狭であったため、翌昭和16年（1941年）、現在の地、泉町1丁目（当時の千里山線西吹田駅西隣）に木造瓦葺きの庁舎を建設した。同年11月に竣工、12月1日から新庁舎で執務を開始した。その際、茶人・藪内節庵（やぶのうち　せつあん）氏の遺志によって、息子の福田三次（ふくだ　みよし）氏から2階建て洋館の寄進申し出があり、新しい市長・助役室として使用した。
昭和30年（1955年）4月28日、出火により南側の2階建の新館が焼失した。翌昭和31年（1956年）7月に再建、復旧した。
昭和38年（1963年）、府道豊中吹田線の道路幅拡張工事のため庁舎を一部撤去する必要があったことから、新庁舎（現在の市庁舎）を建設し、昭和38年（1963年）12月23日から使用を開始した。新市庁舎は低層棟、高層棟、中層棟の順に建てられた。

回答にあたり、以下の資料を参照した。

(1)『吹田市政７０年史』（吹田市政策企画部政策企画室／編　吹田市政策企画部政策企画室　2010）
p18　　　 市制施行当時の市役所の写真
p20～p21　洋館の寄贈や昭和16年（1941年）の新庁舎完成に関する記載
　　　　　 旧吹田町役場、寄贈された洋館の写真
p39～p40　昭和30年（1955年）の庁舎火災に関する記載と写真
p52～p53　昭和38年（ 1963年）12月に完成した新庁舎（現在の市庁舎）に関する記載
　　　　　 完成した市役所新庁舎の写真
p115　　　 平成の吹田市本庁舎の写真

(2)『吹田市史　第３巻』（吹田市史編さん委員会／編集　吹田市役所　1989）
p289～p290　 昭和16年（1941年）に竣工した新庁舎での執務開始に関する記載
ｐ401～ｐ402　市庁舎の火災に関する記載
ｐ480　　　　 昭和38年（1963年）に完成した新庁舎の写真

(3)『吹田市議会五十年史　記述編』（吹田市議会史編さん委員協議会／編さん　吹田市議会　1990）
ｐ25～ｐ26　 昭和16年（1941年）に完成した新庁舎の建設に関する記載
p115～ｐ116　市庁舎火災に関する記載
p116～ｐ118　昭和38年（1963年）に完成した新庁舎に関する記載
ｐ372～ｐ374　新市庁舎（低層棟、高層棟、中層棟）の完成に関する記載

(4) 『わかりやすい吹田の歴史　本文編』（吹田市立博物館／編集　吹田市立博物館　2009）
p64～p65　 昭和15年（1940年）吹田市役所成立を宣言したとの記載
　　　　　 昭和16年（1941年）11月に竣工し、12月に執務を開始した新庁舎に関する記載

(5)『吹田<村>明治・大正の歩み』（西川 和七／[著]編集　西川和七　2009）
p19　庁舎旧所在地と移転後に関する記載
写真集p9　吹田行政庁舎推移について、南高浜町にある吹田市制発足の地(村、町、市の旧役場跡)の石碑写真

(6)『吹田市の昭和』（樹林舎　 2020）
p12～p13　 現市役所付近の大正時代末頃の写真
p39　 　　　吹田町役場を吹田市役所に変えたことの写真と所在地に関する記載
　　　　　　昭和16年（1941年）の移転と昭和30年（1955年）の出火に関する記載
　　　　　　現在の市庁舎の建設に関する記載
p40 　　　　火事に遭った市庁舎新館の写真
　　　　　　昭和30年（1955年）4月28日未明の出火に関する記載
p41 　　　　昭和33年（1958年）、35年（1960年）頃の市庁舎本館付近の写真
p42 　　　　新市庁舎（低層棟）の建築中の写真、完成した新市庁舎（低層棟）の写真
　　　　　　増築庁舎（中層棟）の工事中の写真
p43 　　　　昭和38年（1963年）に現在の低層棟に建て替わる前の旧市庁舎の内部写真