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レファレンス事例詳細

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事例作成日
登録日時
2010/12/18 02:00
更新日時
2010/12/20 09:49
提供館
外務省外交史料館 (5000003)
管理番号
2010-114
質問
赴任国のアメリカで死去した、斎藤博駐米大使について教えてください。
回答
 1910年(明治43年)外務省に入省した斎藤博(1886~1939)は、ワシントン、パリ、ニューヨーク、オランダ在勤などを経て、日本が国際連盟脱退を通告した直後の1933年(昭和8年)に、49歳の若さで駐米大使に任ぜられました。着任した斎藤は、アメリカの外務当局や財界と折衝を繰り返したほか、日本の外交政策や日米関係の歴史を解説した著書(""Japan's Policies and Purposes"")の執筆や、アメリカ各地での外交、経済問題に関する講演活動などを通じて、急速に悪化するアメリカ国内の対日感情緩和に努めました。また、1937年(昭和12年)12月に日本海軍が揚子江に停泊中の米艦パネー号を沈没させる事件が起こると、その直後に3分52秒にわたる全米中継放送を、本国からの訓令を待たずに行ない、事態の沈静化に努めました。しかし、斎藤はこうした激務から体調を崩し、1939年(昭和14年)2月にワシントンで亡くなりました。彼の死後、ハル(Cordell Hull)米国務長官が「(斎藤大使は)理解ト同情ヲ以テ日米友好関係ノ為ニ尽力シタ」とのステートメントを新聞に寄せるなど、その死を惜しむ声がアメリカ国内で広まりました。アメリカ政府はさらに、最新鋭の巡洋艦「アストリア号」で斎藤の遺骨を護送するという異例の措置をとって、彼の死に特別の弔意を示しました。
 アメリカがアストリア号で遺骨を護送した経緯のほか、彼の葬儀が外務省葬として実施されたことに関する記録は、外務省記録「本邦人弔喪関係雑件 斎藤大使葬儀関係」に関連記録がおさめられています。
回答プロセス
事前調査事項
NDC
参考資料
キーワード
  • 昭和戦前期
  • 1930年代(昭和5年~14年頃)
照会先
寄与者
備考
調査種別
内容種別
質問者区分
登録番号
1000075526
転記用URL
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000075526 コピーしました。
アクセス数 1819
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