レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2002/09/18
- 登録日時
- 2006/06/29 02:11
- 更新日時
- 2009/02/25 16:44
- 管理番号
- 埼久-2002-070
- 質問
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解決
80年ぐらい前に中国の土産でもらった拓本について、以下のことを知りたい。
①詩の全文。拓本は「夢醒黄梁方悟道 心同明月可尋梅」の2行となっている。
②石碑の所在地。
③本文の前後に書かれた短文の読み方と意味。一部くずし字となっている。
④落款印2顆の読み方と意味。一部不鮮明。
- 回答
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①この2行が、全文と思われる。
②邯鄲市。
③A「丁夘小昜月」、B「了一子王琴堂」と読めるが、一部崩し字となっているため『くずし字解読辞典』等を提供し、質問者自身に確認してもらう。
④A「王琴堂印」B「員竟(?)泉」と読めるが、『説文解字篆書字典』等を提供する。
- 回答プロセス
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①文中「黄梁」の文字があり、質問の2顆の落款印の後に「邯鄲縣黄梁夢呂翁祠」という印が見られることから、中国の故事「黄梁夢(邯鄲の夢)」を手がかりに探索する。
「黄梁夢」の出典である唐代伝奇の「沈中記」は、『新釈漢文体系 44』『中国古典文学大系 24』に収録されているので、原文にあたるが質問の文章なし。
『漢文名言辞典』『中国詩人選集』『唐詩解釈辞典』『漢詩の事典』等の中国文学関係及び地誌関係資料等にも該当なし。
《Google》を〈黄梁方〉で検索すると中国語のサイトに質問の文章あり。2件とも質問と同じ2行なので、これが全文と思われる。
②同サイトより「黄梁夢呂仙祠」(邯鄲市)の「梅碑」背面の題詩、作者は其[シン][モウ]と判明。〈呂仙祠〉について、活字資料を探すと、『中国名勝旧跡事典 1』『中国ぶらぶら』に説明あり、ただし〈梅碑〉に関する記述は見られず。また、作者名を『中国歴史文化事典』『中国学芸事典』等で調べるが判明せず。
③一部崩し字となっているので確定できないが、A「丁夘小昜月」、B「了一子王琴堂」と読め、Aは年月を、Bは書家の名前を表わすようである。ただし、文献の解読・翻訳はレファレンスの範囲外となるので、『くずし字解読辞典』『くずし字用例辞典』『漢日字典』等を質問者自身に見てもらう。
④『説文解字篆書字典』『篆書字典』『篆楷字典』等より、A「王琴堂印」B「員竟(?)泉」と読める。Aは③Bと一致するため、『中国書画家落款辞典』『篆書印譜大字典』『支那書画人名辞書』等で調べるが掲載なし。この質問についても資料を質問者自身に見てもらう。
- 事前調査事項
- NDC
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- 中国 (222 9版)
- 読本.解釈.会話 (827 9版)
- 中国文学 (920 9版)
- 参考資料
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- 『中国名勝旧跡事典 1 華北1・東北篇』(中国国家文物事業管理局 ぺりかん社 1986)
- 『中国ぶらぶら』(山本巌 近代文芸社 1994)
- 『くずし字解読辞典』(児玉幸多 東京堂出版 1999)
- 『くずし字用例辞典』(児玉幸多 東京堂出版 1993)
- 『漢日字典 粤京日注音』(藤塚将一 東方書店 1993)
- 『説文解字篆書字典』(城南山人 木耳社 1998)
- 『篆書字典』(太甫煕永 国書刊行会 1978)
- 『篆楷字典』(丘襄二 国書刊行会 1978)
- キーワード
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- 金石・金石文-中国-漢詩
- 漢文-漢文解釈
- 篆書
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- その他
- 内容種別
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000029264