レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年4月11日
- 登録日時
- 2014/04/11 11:53
- 更新日時
- 2014/07/11 18:05
- 管理番号
- 中央-1-00742
- 質問
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解決
「キツネノカミソリ」という植物について
質問1 いつから「キツネノカミソリ」と呼ばれるようになったか?またこの植物は日本固有種か?
質問2 「キツネ」「カミソリ」という言葉が使われるようになったのはいつの時代からか?
- 回答
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【回答1】
・『日本国語大辞典 第4巻 きかく-けんう』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001
p.193 きつねのかみそり[狐剃刀]の項
『書言学考節用集』(1717年)…鬼燈檠キツネノカミソリ
『日本植物名彙』(1884年) …キツネノカミソリ鉄色箭
『物類称呼』(1775年) …石蒜(略)中国及武州にてしびとはな又ひがんばな又
きつねのかみそり
・『原色牧野植物大圖鑑 離弁花・単子葉植物編』 牧野 富太郎/著 北隆館 1997
p.789 キツネノカミソリ[ヒガンバナ属]
本州、四国、九州、および朝鮮半島、中国に分布。北海道にも野生化している。
・『改訂増補帰化植物便覧』 比婆科学教育振興会 2007
p.469 キツネノカミソリ
本州~九州に分布しているキツネノカミソリが北海道で国内帰化。
・『古事類苑 [49] 植物部』 吉川弘文館 1980
p.1089 [重修本草綱目啓蒙 八 山草]に、キツネノカミソリが載っている。
・『日本大百科全書 6 かれ‐きよう』 小学館 1985
p.596 キツネノカミソリ
本州、四国、九州および中国に自生し、北海道(渡島(おしま))に帰化した報告がある。
・『お茶人のための茶花の野草大図鑑』 世界文化社 2008
p.334 狐の剃刀
本州~九州の山野の明るい林内などに生育する。北海道にも帰化。
・『植物生活史図鑑 3 夏の植物』 河野 昭一/監修 北海道大学出版会 2007
p.49~56 キツネノカミソリ
本州、四国、九州の低地平野部の雑木林の林床に主として生え、さらに朝鮮半島、
中国までやや広く分布する。北海道には自生しない。
・『図説神奈川県の歴史 上 原始古代中世近世』 貫 達人/監修 有隣堂 1986
p.61 平塚市上ノ入遺跡(中期)の竪穴住居址内からは炭化した状態の球根が発見さ
れ、調査の結果キツネノカミソリであると判明した。
・『日本の固有植物』 加藤 雅啓/編 東海大学出版会 2011
p.161 ヒガンバナ科
世界に約60属800種、日本には2属3種、日本の固有植物は1変種。
ヒガンバナ属
キツネノカミソリは本州、四国、九州に分布する。
【回答2】
(1)キツネ
・『日本国語大辞典 第4巻 きかく-けんう』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001
p.189 きつね[狐]
『新訳華厳経音義私記』(794年)、『霊異記』(810-824年)、『十巻本和名抄』(934年頃)
などの資料名が挙げられている。
・『古事類苑 動物部』…国会図書館デジタルライブラリーで閲覧可能
狐-『倭名類聚抄 十八 毛郡名』
(2)カミソリ
・『日本国語大辞典 第3巻 おもふ-きかき』 小学館国語辞典編集部/編集 小学館 2001
p.995 かみそり[剃刀]
『十巻本和名抄』(934年頃)、『宇津保』(970-999年頃)などの資料名が挙げられてい
る。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
-
- 植物学 (470 9版)
- 日本語 (031 9版)
- 辞典 (813 9版)
- 参考資料
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 事実調査
- 内容種別
- 言葉
- 質問者区分
- 登録番号
- 1000152024