レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年12月06日
- 登録日時
- 2012/12/06 13:15
- 更新日時
- 2012/12/18 13:02
- 管理番号
- 20121206-2
- 質問
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解決
「季刊民族学」昭和24年12月に掲載された『日本人の神と霊魂の観念ほか』という柳田國男と折口信夫の座談会記録を入手したい。
- 回答
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日本民族學協會編集.『季刊民族學研究』.岡書院刊.Vol.14(2), 1949 .の当時の雑誌そのものやその複製版が本学に所蔵されている。また単行本として『民俗学について:第二柳田国男対談集』.筑摩書房,1965,283p,(筑摩叢書 46).の中にも収載されている。また柳田、折口の双方の最近の著作全集からも見つけることができる。
- 回答プロセス
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◆ 自館OPACやWebcatで「季刊民族学」で調査したところ、1977年刊の国立民族学博物館刊行の同名出版物がヒットするのみ。Google検索により見つかる資料1の論文からは出典の正確な表記が確認できるため、事前調査物の記述は「民族学研究」の誤記ではないかと推察される。自館OPACで「民族学研究」で検索をかけると、雑誌の形態のもので以下の2つの書誌から入手可能であることを示している。
・日本民族學協會編集.『季刊民族學研究』.岡書院刊.Vol.14-28(1949-1964). 《本学所蔵 S38-M2》
・『民族學研究』の複製版.国書刊行会,Vol.1-8(1935-1942),1-3(1943-1947),12-13(1947-1948),1977. 《本学所蔵 S38-M2》
◆ 全集叢書から探してみる。
資料2のp.541-618にわたり柳田國男の全著作の書誌が当時の発行年毎に詳しく記載されており、昭和24年12月の項に下記の記述が見つけられる。これからも掲載雑誌名は「季刊民族学」ではなく「民族学研究」であることが確認できる。また*印以下の括弧書きの説明に「のちに単行本に収録されたもの、あるいは雑誌・新聞等に転載されたものである。」とあって、同全集の収録著作索引にこの対談名は見つからずこの全集には収められていなかった。よって単行本を探すことに。
日本人の神と靈魂の觀念そのほか(對談) *〔民俗學について〕 民族學研究 十四2
また同様に資料3の折口信夫全集の著述総目録の発表年次を追っていくと、p.521の昭和24年12月の項に以下の記述が見つかる。ただし同全集の収録著作総目次にはこの対談名を見つけられず、この全集にも収載されていなかった。
12(月) 日本人の神と靈魂の觀念そのほか 民族學研究 十四の2 (對談)柳田國男・石田英一郎
本学OPACを使って上記の「民俗学について」を検索すると、資料4を所蔵していることがわかった。当該資料のp.5-47.にこの対談記録が収録されている。司会は石田英一郎(東京大学教授)氏。
・現代日本思想体系 第29巻《柳田国男》に収載されている。
・折口信夫全集別巻3.中央公論新社刊に収載されている。
- 事前調査事項
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◆ 松岡正剛の千夜千冊のサイト、第千百四十四夜【1144】:柳田国男『海上の道』 2006年5月22日のエントリー記事の中段に質問内容の記述が出てくる。
(http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1144.html 参照2012-12-05)
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380 9版)
- 祭祀 (176 9版)
- 参考資料
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1.小川直之著.折口信夫の霊魂論覚書.明治聖徳記念学会紀要.(44),2007,p.132.に引用記述がある。
(PDF:http://www.mkc.gr.jp/seitoku/pdf/f44-11.pdf 参照2012-12-05) - 2.定本柳田國男集編纂委員会編.定本柳田國男集 別巻5「総索引・書誌・年譜」.筑摩書房,1971. (《本学所蔵 380.8//Y53//別5》)
- 3.折口博士記念古代研究所編.折口信夫全集 第31巻.中央公論社,1968. (《本学所蔵 380.8//O71//31》)
- 4.民俗学について:第二柳田国男対談集.筑摩書房,1965,283p,(筑摩叢書 46). (《本学所蔵 380.1//Y53》)
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1.小川直之著.折口信夫の霊魂論覚書.明治聖徳記念学会紀要.(44),2007,p.132.に引用記述がある。
- キーワード
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- 柳田国男
- 釈迢空
- 民俗学
- 対談集
- 神道
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000115313