レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月08日
- 登録日時
- 2017/02/05 10:16
- 更新日時
- 2018/03/25 14:39
- 管理番号
- 堺-2016-006
- 質問
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未解決
奥田義人と本多静六が、足尾鉱山において、師と生徒として交流があったという内容の本を「昔、中之島図書館で読んだと思う」が、もう一度読みたい。(昔だが、10年もたっていないと思う。タイトルの一部、著者名、出版社、文庫か単行本かなど、まったく覚えていない)
- 回答
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『本多静六体験八十五年』(大日本雄辯会講談社 1952年刊)を岡山県立図書館より借用し、提供したところ、質問者よりこの本だとの回答を得た。ただし、同書には質問内容に関わる記述はなかった。
- 回答プロセス
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まず、堺市立図書館所蔵資料から調査を開始。
①足尾銅山関係の資料を調査、該当なし。
②「奥田義人」著作は3冊所蔵(すべて府立所蔵あり)、内容確認するが、該当なし。
③「本多静六」著作を調査、『世界ノンフィクション全集』36巻に収録の『体験85年』p.413に「なお当時新進気鋭の法律学の教授であり、かつ幹事を兼ねていた奥田義人先生(後の文部大臣・東京市長)が、・・・」という記載あり、利用者に確認。現在他書誌で、同内容の資料(『本多静六自伝体験八十五年』を借りて読んでいるが、その本のことではない、とのことである。
次に、大阪府立図書館所蔵資料を調査。
①足尾銅山関係の資料(堺市未所蔵資料)を協力貸出で取り寄せ現物確認。該当なし。
②中之島図書館所蔵資料(堺市所蔵あり)
『人生と財産 私の財産告白』 本多 静六/著 日本経営合理化協会出版局 2000年
⇒渋沢栄一など、本多静六が出会ったいろいろな人の話はたくさん出ていたが、奥田義人に関しての記載は確認できず。
(中之島図書館所蔵の「本多静六」著作は3冊。2冊はタイトル・内容から質問内容に該当しないと思われたため、取り寄せず)
④大阪府立図書館にE-レファレンスにて照会。以下、大阪府立図書館の回答より。
⇒依頼の図書は見つけられず。
⇒「足尾銅山鉱毒事件を巡る農学者群像」(2016/12/7現在)
http://www.hiryokagaku.or.jp/data_files/view/246/mode:inline p.111
・第2次鉱毒調査委員会
奥田義人氏 法制局長官の時に委員長
本多静六氏 東京帝大農科大学教授の時に委員
(接点はこのあたりかと推察される。)
※この資料には、「師と生徒として交流があった」という記述は確認できず。
以上のことから、いったん「該当資料は確認できず」と質問者に回答したが、後日、質問者より『本多静六自伝体験八十五年』の改題改訂前の資料である『本多静六体験八十五年』(大日本雄辯会講談社 1952年刊)を読みたいと依頼あり。「再編集・改題書」であるが、大阪府内に所蔵がなく、質問者の強い希望により、岡山県立図書館より協力貸出で借用した。質問者は「この本が見たかった本だ」と借りて帰ったが、当館所蔵のものと同内容である。
- 事前調査事項
- NDC
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- 個人伝記 (289 9版)
- 人生訓.教訓 (159 8版)
- 参考資料
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- 『世界ノンフィクション全集』 36 中野 好夫/[ほか]編集 筑摩書房 1962年 (P.413)
- 『本多静六自伝体験八十五年 東大教授にして大富豪、近代日本が生んだ最高の哲人が自ら綴った努力と奮闘の一代記』 本多 静六/著 実業之日本社 2006年 (P.89)
- 『人生と財産 私の財産告白』 本多 静六/著 日本経営合理化協会出版局 2000年
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『本多静六体験八十五年』 本多 静六/著 大日本雄弁会講談社 1952年 (P.71)
国会図書館デジタル送信(http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1707088)
- キーワード
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- 奥田義人
- 本多静六
- 足尾鉱山
- 照会先
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- 大阪府立中央図書館
- 寄与者
- 備考
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質問者は高齢であり、記憶がはっきりしていない。
「いつ、どこで」があやふやであり、本のサイズ、タイトルの一部分や、出版社など、書誌事項が一切不明であったため、調査が難航した。
- 調査種別
- 書誌的事項調査
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000208868