レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2011年06月14日
- 登録日時
- 2012/08/30 12:04
- 更新日時
- 2013/10/01 15:51
- 管理番号
- H23-12
- 質問
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解決
絵描き「兎角亭亀毛」について調べたい。
- 回答
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小池藤五郎『山東京伝の研究』及び「近世文芸」13号(p.80)の記述から山東京伝と同一人物ではないかと推察される。
兎角亭亀毛=京伝門人亀毛=政演門人=山東京伝
『山東京伝の研究』p.108に、 「個々に注意すべきは・・・”京伝門人亀毛”の署名である。門人嫌の彼には、真の門人が無かったのであるから、これも一時のデタラメに過ぎず、絵は全く政演の筆である」の記載あり。
「近世文芸」13号に、寛政3年 黄表紙 「この年より京伝門人兎角亭亀毛の画号を用いる(寛政2年)。「南品傀儡」に兎角亭亀毛の名で跋を書き、挿絵を画く」(山東京伝年譜稿)」の記載あり。
- 回答プロセス
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『書画人・浮世絵師呼称辞典』に亀毛の項に政演門人とあり。
『原色浮世絵大百科事典』p.232亀毛の項に京伝門人亀毛、北尾政演門人とあり。
『浮世絵』に北尾政演(=山東京伝)とあり。
『国史大辞典』(キーワード:山東京伝)に画号北尾政演(まさのぶ)とあり。参考文献に『山東京伝の研究』 小池藤五郎著、「近世文芸」13号の記載あり、回答箇所を発見。
- 事前調査事項
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ジャパンナレッジ(キーワード:兎角×亀毛)→「亀の毛や兎(うさぎ)の角は実在しないことからありえない物事のたとえ」
- NDC
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- 日本画 (721 9版)
- 小説.物語 (913 9版)
- 参考資料
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- 『書画人・浮世絵師呼称辞典』 <当館請求記号R720/kok>
- 原色浮世絵大百科事典編集委員会編『原色浮世絵大百科事典』 大修館書店 <当館請求記号R721E/Gen/2>
- 藤懸静也著『浮世絵』雄山閣出版 1973 <当館請求記号721.8/Fuj>
- 『国史大辞典』 <当館請求記号R210/kok/6>
- 「近世文芸」13号
- 小池藤五郎著『山東京伝の研究』岩波書店 1935<当館請求記号913.53/koi>
- キーワード
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- 亀毛
- 政演
- 山東京伝
- 照会先
- 寄与者
- 備考
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事後の調査で下記資料を発見。
『山東京伝 滑稽洒落第一の作者』 佐藤至子著 ミネルヴァ日本評伝選 2009年 ミネルヴァ書房 (当館請求記号913.53/Sat)
P.64に次の記載あり。「・・京伝の黄表紙には兎角亭亀毛という画工が挿絵を描いているものが二作あるが、これは京伝がひそかに用いた画号と考えられている」
- 調査種別
- 所蔵調査
- 内容種別
- 人名
- 質問者区分
- 退職教職員
- 登録番号
- 1000110753