レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024/10/25
- 登録日時
- 2024/10/25 11:43
- 更新日時
- 2025/05/21 11:09
- 管理番号
- 関大総図 24B-15J
- 質問
-
解決
以下4点について知りたい。
(1)日本人の味覚、嗜好(特に酸味、辛味)
(2)インドネシア人の味覚、嗜好(特に酸味、辛味)
(3)インドネシアにある日系の飲食チェーン店の数
(4)日本にあるインドネシア料理店の数
- 回答
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以下に参考となる資料を挙げます。なお、URLの最終アクセス日はいずれも2024/10/24です。
(1)日本人の味覚、嗜好(特に酸味、辛味)
①豊川裕之、安村碩之編.『食生活の変化とフードシステム』 農林統計協会, 2001.
第8章「日本人の味覚と嗜好」
データが古いですが、日本人の酸味・辛味の好き嫌いは年代によっても異なることが示唆されています(pp.154-159参照)。
②「ライフステージと食味嗜好性 : 第1報」『調理科学』24 (1), 6-9, 1991年
6~79歳の各年齢層別男女(計2010名)を被検者として、甘・酸・塩・苦味食品に対して行った嗜好調査です。
NDLデジタルコレクションよりダウンロード可能です。
https://dl.ndl.go.jp/pid/10812983/1/1
③金廷恩、 松本仲子「韓国人と日本人におけるキムチの嗜好特性の比較」
『日本食生活学会誌』 17 (3), 217-223, 2006
こちら韓国人との対比ですが、日本人の辛さに対する嗜好が窺えるため、参考として。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/17/3/17_3_217/_article/-char/ja/
④伏木亨『味覚と嗜好』ドメス出版、2006. (食の文化フォーラム ; 24).
⑤橋富子「高齢者の味覚感受性と食品嗜好」『農林水産技術研究ジャーナル』32巻5号,pp.15-19(2009年)
上記⑤の雑誌は、当館には所蔵がありません(インターネット公開もなし)が、以下の抄録によると、調査の結果、「食品嗜好は性差よりも年齢差の影響が大きく、若者は比較的新しい外来の甘味、酸味食品を好み、高齢者は従来から日本人に親しまれている甘味、塩味食品を好んでいた」と記されています。
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010772017
⑥「日本食文化における唐辛子受容とその変遷」『食の一〇〇年』日本生活学会編. 2001.
(2)インドネシア人の味覚、嗜好(特に酸味、辛味)
断片的ですが、以下資料に言及がありました。
①「国・地域別の農林水産物・食品の輸出拡大戦略(インドネシア)」
(首相官邸、2015年時点の情報) 2ページ
https://www.kantei.go.jp/jp/singi/nousui/kyouka_wg/dai10/siryou4_b1-8.pdf
②「農林水産物・食品のマーケティング基礎情報(インドネシア)」(2023年8月)(JETRO)
https://www.jetro.go.jp/marketingtop/marketing/asia/idn/foods/
③「九州の農林水産物輸出拡大戦略に関する研究」(アジア成長研究所 2023年3月) pp.22-23参照。
https://www.agi.or.jp/media/publications/report/report2022-09.pdf
④「インドネシア事情」(愛知県資料)
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/attachment/42920.pdf
上記資料を参照するに、あくまで一般的な傾向ですが、日本と比較して味が濃いもの、強いものを好む(甘いものはより甘く、辛いものはより辛く)一方、酸味はあまり好まれないようです。
(3)インドネシアにある日系の飲食チェーン店の数
こちらも断片的ですが、以下に記載がありました。
①臼井一雄「日系外食産業のインドネシア進出に関する考察」
『商大ビジネスレビュー』 4 (1), pp 1-18, 2014-09
https://www.u-hyogo.ac.jp/mba/SBR/4-1.html
②髙橋宏幸「日系外食企業のインドネシア事業」
『アジア市場経済学会年報』24 ,pp 47-54, 2021
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jafame/24/0/24_47/_article/-char/ja/
③鶴岡公幸「インドネシアにおける日系外食チェーンの現状と課題」
『神田外語大学紀要』 (32), pp 289-299, 2020-03
https://kuis.repo.nii.ac.jp/records/1703
①は主にラーメン市場ですが、日本食レストラン数の記載もあります。
②はトリドール(丸亀製麺)、吉野家ほか日系チェーンの実店舗数の記載があります。
③はジャカルタですが、吉野家や丸亀製麺、ココイチなどの実地調査です。
なお、日系チェーン店舗数の言及はありませんが、背景として、インドネシアに進出する外食産業の市場規模を大雑把に把握するには、以下記事が参考になります。
「続々と進出する日系外食チェーン店とインドネシアの外食産業について」
『アジアクラブ通信』81号 2018年9月 (名古屋銀行発行)
https://www.meigin.com/hojin/global/china/report/files/asiaclub_no.81.pdf
チェーン店に限らず、インドネシアにおける日本食レストラン数は以下より取得できます。
海外における日本食レストランの国・地域別概数(令和5年)(訂正版)(PDF : 514KB)
https://www.maff.go.jp/j/press/yusyutu_kokusai/kikaku/231013_12.html
(4)日本にあるインドネシア料理店の数
残念ながら、公的な統計は見つかりませんでした。『経済センサス活動調査』(総務省)、『外食産業資料集』(食の安全安心財団)、『業種別業界情報』(中小企業動向調査会)を確認しましたが、インドネシア料理店は項目として取られておらず、正確な数はわかりません。
なお、上記(1)⑥の論考p.165で、「東京23区の1985年~1989年まで」のインドネシア料理店の推移を示したグラフがあり、タウンページを根拠にしたようです。これを参考に、iタウンページ(https://itp.ne.jp/)で「インドネシア料理」を検索すると全国で70件登録がありました。また、在日インドネシア経営者協会(https://apij.jp/)で登録されているインドネシアレストランは全国で65店、一方、食べログでは200件以上と幅があります(いずれも2024年10月時点)。
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 衣食住の習俗 (383)
- 衛生学.公衆衛生.予防医学 (498)
- 食品.料理 (596)
- 参考資料
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- 豊川裕之, 安村碩之編. 食生活の変化とフードシステム. 農林統計協会, 2001.10. , ISBN 4541027771 (自館請求記号 N8*588.09*10*2, 自館資料番号 208511491)
- 日本生活学会編. 食の一〇〇年. ドメス出版, 2001.9. (生活学 ; 第25冊) , ISBN 4810705528 (自館請求記号 *365*S1*25, 自館資料番号 208519106)
- 伏木亨編. 味覚と嗜好. ドメス出版, 2006.12. (食の文化フォーラム ; 24) , ISBN 4810706745 (自館請求記号 N8*383.8*83, 自館資料番号 210683473)
- キーワード
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- 食生活--インドネシア
- 食生活--日本
- 味覚
- 料理店
- 東南アジア料理
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 質問者区分
- 学部生
- 登録番号
- 1000358665