レファレンス事例詳細

・油揚げの誕生した地域や時期について
●百科辞典、飲食史に関する棚をブラウジング
①『たべもの起源事典』　岡田　哲／編　東京堂出版　2003　【R383　S22363626】
p33　「あぶらあげ」の項目があり、「室町中期の永享元年から寛正5年（1429ｰ64）頃に創作されたとする説がある。室町期の『尺素往来』に、「豆腐上物」とあり、今日の油揚げの類いとみられる。」と記載あり。
②『食物史　改稿』　森末　義彰／著　菊地　勇次郎／著　第一出版　1969　【383　S00135061】
p81　「第三章　中世社会の食生活　第一節　公武の食生活と禅僧の精進料理」に「豆腐上物」の記載あり。
③『群書類従　9　文書部　消息部』　塙　保己一／編　続群書類従完成会　1977　【R081　S23736903】
p492　「異制庭訓往来」に「豆腐上物」と記載あり。
④『図説江戸時代食生活事典』　日本風俗史学会／著　雄山閣出版　1978　【R383　S00676130】
p207　「すあげ　素揚」の項目に「稲荷ずしの作れるような現在の油揚げはいつごろからあったものか。（中略）これは元禄時代にもう存在したらしい。」と記載あり。
⑤『日本大百科全書　1　2版　あーあん』　小学館　1994　【R031　S12881082】
p463　「油揚げ」の項目に「江戸時代初期に江戸の町で作られるようになった」と記載あり。
「江戸の町」以外で発祥の地に関わる記述は確認できなかった。

●インターネットで検索
Googleで“油揚げ　歴史”を検索
・「livedoor News　2017年3月24日プレジデントオンライン
「油揚げは、江戸時代から「庶民の味方」」内に、
「鎌倉時代に中国から豆腐が、室町時代には油で揚げる調理法が入ってきた。で、たぶん応仁の乱の前頃の『尺素（せきそ）往来』という本の中に初めて「豆腐上物（あげもの）」って言葉がでてきた。」と記載あり。
https://news.livedoor.com/article/detail/12841659/
（2024/01/30　最終確認）

・油揚げが有名な地域について
●自館OPACで“食文化”を検索　
⑥『日本の食文化　3』　小川　直之／編　吉川弘文館　2019　【383.81　S33190489】
p245　「さまざまな豆腐食品」の項目に「日本には、その土地ならではの油揚げがあり、関西地方の京あげ、栃尾の油揚げ（新潟県長岡市栃尾）、三角油揚げ（宮城県仙台市）など、その色や形、大きさは多彩である。松山あげ（愛媛県松山市）、南関あげ（熊本県南関）は水分を十分に抜いた後に揚げたもので、長期保存に適した油揚げである。」と記載あり。

●食文化に関する棚をブラウジング

⑦『食べもののひみつ　1』　「食べもののひみつ」編集室／著　理論社　2022　【J61　S34799296】
p42　「全国の大豆の食べもの」に「栃尾あぶらげ（新潟県）」「三角あげ（宮城県）」「松山あげ（愛媛県）」「竹田の油あげ（福井県）」「京あげ（京都府）」の画像と説明の記載あり。

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