レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2026年03月06日
- 登録日時
- 2026/03/13 19:09
- 更新日時
- 2026/03/25 21:51
- 管理番号
- 県立長野-25-191
- 質問
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「包慷」という熟語はあるか。
神楽の台座に「大工○○包慷造之」とある。(※○○は名前)
- 回答
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「慷」は、『大漢和辞典 巻4』諸橋轍次著 大修館書店1957【813/60/4】p.1173に記載があり、「いきどほりなげく」「情がたかぶる」という意味がある。熟語としては、「慷愾」「慷慨」があり、憤りを表す言葉がとして用例が見られるが、「包慷」という熟語は確認できなかった。
当館所蔵の次の資料でも同様だった。
・『古文書用字用語大辞典』荒居英次ほか編 柏書房 1980【210.02/アエ】
・『音訓引 古文書大字叢』林英夫監修 柏書房 1999【210.02/オン】
・『新潮日本語漢字辞典』新潮社編・刊 2007【813.2/シン】
・『字通』白川静著 平凡社 1996【813.2/シン】
公文書館、長野県立歴史館等で古文書に詳しい方に相談するよう勧めた。
- 回答プロセス
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1 関係地域の史誌類を調べたが、これにかかわる記述は確認できなかった。
2 長野県立歴史館、関係地域の公文書館が所蔵する史料のデータベースを調べたが、文書名から関係のありそうな史料は確認できなかった。
3 『大漢和辞典』で「慷」を引くと、「いきどほりなげく」「情がたかぶる」という意味がある。熟語としては、「慷愾」「慷慨」があり、憤りを表す言葉がとして用例が見られるが、「包慷」は見られない。
4 神楽にかかわるものに書かれた文字としては、そぐわない印象を持ったため、誤記の可能性を考え類似した文字を探す。くずし字のAI判別アプリ「古文書カメラ」では「懐」と判別された。
5 「懐包」という熟語を『大漢和辞典』をはじめとする「漢字辞典」類、古文書に使われる用語をまとめた辞典を調べる。「懐包」という熟語も確認できなかったが、「懐抱」という語を見つけた。
・『古文書古記録難訓用例大辞典』 柏書房 1989【210.02/コモ】
p.122に「懐抱」という言葉がある。抱きしめること、心に思い抱くことという意味。
・『日本国語大辞典 第3巻』第2版 小学館国語辞典編集部編 小学館 2001【813.1/シヨ/3】
p.272-273に「懐抱」があり、
①腕を回して抱きしめること
②ふところ
③ふだんから、心の中に悩み・考え・計画・望みなどをもつこと
などの意味があった。
6 調査経過を踏まえ、図書館では古文書の解読はしないことを伝え、専門家に相談するよう案内することとした。
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本史 (210 10版)
- 辞典 (813 10版)
- 参考資料
- キーワード
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- 古文書
- 漢字
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000381829