レファレンス事例詳細

1　『長野県姓氏歴史人物大辞典』長野県姓氏歴史人物大辞典編纂委員会編 角川書店 1996【N288/158】、『長野県歴史人物大事典』神津良子編 郷土出版社 1989【N283/13】を調べるが、「石川乗紀」は記載がない。小諸藩主の「石川氏」についても、記載はない。
2　『小諸市誌 歴史編3 近世史』を調べる。牧野氏が藩主となるまでは、短期間で別の地に移封されることが多く、次の移封先へ家臣や寺院も一緒に移動し、同時に記録した文書なども移封先へ運んでしまい、史料が全く残っていないことがわかる。
3　念のため、郷土分類N222（北佐久地域の歴史）の書棚で、小諸藩についての史誌以外の資料を調べる。
4　国立国会図書館デジタルコレクションで「石川乗紀」、父の「石川乗政」、「小諸藩」、「岩村藩」などで検索する。「宝光院」では人物以外に寺院名としてヒットするものが多く、検索キーワードとしては使えなかった。
　『岩村町史』岩村町史刊行委員会編 岩村町 1961に、いくつか石川氏に関する文献が見られた。しかし、乗紀の正室についての記述は婚姻に関することのみで、宝光院の生涯に関することは確認できなかった。
5　岩村藩は岐阜県にあったため、岐阜県図書館の蔵書検索をする。「岩村町史」の別の巻に『岩村藩主松平乗紀関係文書他』、『岩村藩歴代藩主略譜』を発見。内容確認はしていないが、利用者へ案内する。

<調査資料>
・『江戸時代の小諸藩 資料で見る郷の歴史』塩川友衛著・刊 1997【N222/121】
p.42-43に石川氏の藩政運営についての記述がある。婚姻についての記述はない。乗紀が美濃国岩村藩へ移封となる際に、石川氏の菩提所「松石山乗政寺」も岩村へ移ると書かれていた。出典として『岩村町誌』とあるが、上記同様、『岩村町史』と思われる。
・『新編 物語藩史 第4巻』金井圓編 新人物往来社 1976【210.5/169/4】
p.198-231にかけて、小諸藩について記載があるが、石川乗政、乗紀親子が藩主を務めた間の記述はp.217の5行のみ。妻子についての細かな記述はない。
・『小諸藩』塩川友衛著 現代書館 2007（シリーズ藩物語）【N222/156】
p.116からの「江戸前期の藩主の変遷と治世」のうち、p.129-131に石川氏についての記述があった。乗紀が美濃国岩村藩へ移封となる際に、父乗政を葬った城内の「松石山乗政寺」も岩村へ移していることが書かれている。婚姻についての記述はない。
・『北佐久郡志 第2巻』北佐久郡志編纂会編・刊 1956【N222/12/2】