レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2024年06月30日
- 登録日時
- 2024/09/13 10:05
- 更新日時
- 2024/12/24 10:11
- 管理番号
- 埼熊-2024-049
- 質問
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解決
県のウェブサイトに掲載された「三富地域の歴史」に、「「三富」の名称は、「論語」の子路篇より採ったことが知られています。」とあったが、この記載の根拠となった資料があれば見たい。出典となった文章も知りたい。
- 回答
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以下の資料を紹介した。
1 図書
『三富開拓誌』(三富史蹟保存会 1929)
p1-4「第一節 開拓並ニ沿革」
p2「村名を命したるは論語子路篇に子適衛、再有僕、子曰、庶矣哉、冉有曰、既庶矣、又何加焉、曰富之、曰既富矣、又何加焉、教之とあるに因る(後略)」とあり。
大舘右喜著「元禄初年川越藩政の一齣-柳沢吉保の入封と三富」(『所沢市史研究 第2巻』p77-113 所沢市史編さん室 1978.3)
p97「吉保が三富の名称を「論語子路篇」よりとり、多福寺・多聞院などの禅院を創建したことは、彼の宋学の教養より発したものであった。」とあり。
p100-111 多福寺銅鐘銘など三富に関する古文書の読み下し文の掲載あり。
読み下し文に「(前略)さかいをかぎつて三村とす、かみとみ・なかとみ・しもとみ是なり、けだし名義を孔夫子の富之言にとれり、(後略)」とあり。
『ところざわ歴史物語 所沢市史ダイジェスト版』(所沢市教育委員会編 所沢市教育委員会 2006)
p44-45「4 三富新田の開発」
p44「柳沢吉保の川越入封」に「吉保は新村の名を『論語子路篇』からとり、「三富」として上富・中富・下富の三か村に分けた。」とあり。
『柳澤吉保とその時代』(川越市立博物館編 川越市立博物館 2014)
p115「69 武蔵野新田図」の解説に由来についての記述あり。
『埼玉県の地名』(平凡社 1993)
p340-341「上富村」の項に「村名は「論語」の子路篇からとったという(同九年多福寺銅鐘銘)。」とあり。
『多福寺 三芳』(松本富雄文・写真 さきたま出版会 1990)
p27「三富と命名」に関連する記述あり。
2 雑誌
大舘右喜著「元禄初年川越藩政の一齣-柳沢吉保の入封と三富」(『所沢市史研究 第2巻』p77-113 所沢市史編さん室 1978.3)
p97「吉保が三富の名称を「論語子路篇」よりとり、多福寺・多聞院などの禅院を創建したことは、彼の宋学の教養より発したものであった。」とあり。
p100-111 多福寺銅鐘銘など三富に関する古文書の読み下し文の掲載あり。
読み下し文に「(前略)さかいをかぎつて三村とす、かみとみ・なかとみ・しもとみ是なり、けだし名義を孔夫子の富之言にとれり、(後略)」とあり。
岸伝平著「柳沢吉保の三富開墾」(『埼玉史談 第7巻第3号』p10-12 埼玉県郷土文化会 1960.10)
p12「吉保は好学の人で論語の子路篇から、「いわく富之、いわく既富矣、又何加焉、教之」と、あるによって教之で社寺を中心に文教の道を講じて村民の安堵に政教一致の精神を用いたものと伝えられている。」とあり。
- 回答プロセス
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1 自館目録を〈三富〉で検索する。
2 《国立国会図書館デジタルコレクション》(https://dl.ndl.go.jp/ 国立国会図書館)を〈三富開拓誌〉で検索する。
3 1,2で調査した資料より、自館目録を〈柳澤吉保〉で検索する。
4 《国立国会図書館レファレンス協同データベース》(https://crd.ndl.go.jp/reference/ 国立国会図書館)を〈三富〉で検索する。
5 地名辞典を確認する。
6 三芳町に関する資料を確認する。
7 自館目録を〈多福寺〉〈松陰日記〉で検索する。
9 《埼玉関係データベース》を〈三富 & 書誌:雑誌記事〉で検索する。
10 NDC分類〈29〉の棚を確認する。
〈その他調査済み資料〉
『三芳町史 民俗編』(三芳町 1992)
『新編武蔵風土記稿 [第4期]第8巻』(蘆田伊人編集校訂 雄山閣 1996)
『埼玉県入間郡誌 復刻版』(千秋社 多田屋 2003)
井田実著「三富新田の開拓」(『埼玉史談 第29巻第1号』p8-15 埼玉県郷土文化会 1982.4)
ウェブサイト、データベースの最終アクセスは2024年06月30日。
- 事前調査事項
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《三富地域の歴史》(https://www.pref.saitama.lg.jp/a0108/908-20091216-188.html 埼玉県)
《『論語』全文・現代語訳》(https://hayaron.kyukyodo.work/syokai/siro/311.html 九去堂)※個人ブログ
- NDC
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- 貴重書.郷土資料.その他の特別コレクション (090 9版)
- 日本 (291 9版)
- 参考資料
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- 『三富開拓誌』(三富史蹟保存会 1929)
- 『ところざわ歴史物語 所沢市史ダイジェスト版』(所沢市教育委員会編 所沢市教育委員会 2006)
- 『柳澤吉保とその時代』(川越市立博物館編 川越市立博物館 2014)
- 『埼玉県の地名』(平凡社 1993)
- 『多福寺 三芳』(松本富雄文・写真 さきたま出版会 1990)
- 『柳沢家の古典学 上 松陰日記』(宮川葉子著 新典社 2007)
- 大舘右喜著「元禄初年川越藩政の一齣-柳沢吉保の入封と三富」(『所沢市史研究 第2巻』p77-113 所沢市史編さん室 1978.3)
- 岸伝平著「柳沢吉保の三富開墾」(『埼玉史談 第7巻第3号』p10-12 埼玉県郷土文化会 1960.10)
- キーワード
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- 埼玉県-地名
- 三富地域
- 柳沢 吉保(ヤナギサワ ヨシヤス)
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土 地名
- 質問者区分
- 個人
- 登録番号
- 1000355463