レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2020年06月23日
- 登録日時
- 2020/06/23 16:37
- 更新日時
- 2020/12/14 20:12
- 管理番号
- 20200623-1
- 質問
-
解決
江戸時代のお正月について調べている。特に、当時のお年玉について記載がある資料が見たい。
- 回答
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以下の資料が見つかった。
本学OPACで、キーワード「お年玉」「江戸時代 お正月」「縁起物」で検索。
<参考図書>
『江戸の庶民生活・行事事典』渡辺信一郎 東京堂出版 , 2000,272p
本館請求記号:386.81 - E24
p.25-26 年始廻り<年礼の年玉>
『日次紀事』に「凡そ、新年互に贈答之物、全て年玉と謂ふ」とあり。「年玉という語彙そのものが古くからあった」としている。
江戸期中期以降の年玉の品物については、「ばらばら扇」「鼠半紙」「塗箸・扇子箱・貝杓子」など粗末なものが主であったことが書かれている。古川柳などの文献によって、江戸期の中でも風習が次第に変遷してい行く様子などについても説明がある。
『日本民俗事典』大塚民俗学会編集, 弘文堂, 1994, 862p
本館請求記号:380 - N71
p.501 としだま 年玉 時代は江戸とは書かれていないが、「本来は供物」「年のはじめの食物の贈答・分配すなわち共食に重要な意味があった」と記載されていた。
『日本民俗大辞典』福田アジオ [ほか] 編 下: た-わ・索引. 吉川弘文館 , 2000
本館請求記号:380 - N71 - 下
p.213 としだま 年玉
<図書>
『縁起物 : 京の宝づくし』岩上力. 光村推古書院, 2003,273p.
本館請求記号:387 - I92
<CiNii Articles>
「日中両国の正月の縁起物--注連縄・鏡餅・お年玉を中心に」林 和生. 常磐国際紀要 (9), 1-19, 2005-03.
<ジャパンナレッジ>
「(お)年玉」をキーワードに全文検索。
『イミダス2018』にて、以下の記載を確認。
現代では、年長者が年少者へ与える「正月のこづかい」とみなされているが、本来は「年玉」であり、「年(歳)魂」を意味した。古来、日本では正月とは「年神(としがみ)」を迎える行事である。年神は、「一年を守護する神」「農作を守護する神」「家を守護する祖霊」を融合して一つの神とする民間信仰で、年神を迎えるにあたり、家々では餅と特別な料理を供えて歓待した。年神はその代償に、「魂=玉=たま」すなわち「年の玉」を与えてくれる。「年の玉=餅」には霊力や活力が備わっており、家父長は神棚に供えた年玉を家族などに分け与えた。またその餅を雑煮にして、お供えした料理(=お節料理)を年神とともに食すことで、霊力や活力を体内に取り込み、また年(歳)を取ることができたのである。江戸時代になると、商家では奉公人へ年玉として、餅代わりに金銭が渡されるようになり、やがて正月には「お年玉」として、金銭を分け与える習慣が定着したとものと考えられている。
イミダス2018. ”お年玉”.JapanKnowledgeLib.http://japanknowledge.com.(2020/6/23確認)
また、『日本国語大全集』にも「(お)年玉」に関する項目あり。
<レファ協登録データ>
「お年玉の風習はいつ頃からあったのか。なぜ、正月に子どもに小遣いをあげるようになったのか。」千葉県立中央図書館も参照。
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000139572(2020/11/19確認)
- 回答プロセス
- 事前調査事項
- NDC
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- 風俗習慣.民俗学.民族学 (380)
- 参考資料
- キーワード
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- お年玉
- 江戸時代
- お正月
- 縁起物
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 質問者区分
- 学生
- 登録番号
- 1000283416