レファレンス事例詳細

1　以下の文献を紹介した。

◆遠山淳三編『阪神銘鑑』(阪神銘鑑発行所、明治43年－1910－）
　明治末に刊行された文献です。「西之宮町付近」「御影町付近」「尼崎町付近」（対象地域は尼崎町・立花村・小田村）の三部からなり、商・工業の事業者の代表者名・電話番号などが業種別に記載されています。

◆富田重義・前川佐雄編『市制実施記念 尼崎市現勢史』(土井源友堂、大正5年）
　市制施行を記念して、市の現状を叙述した文献です。各論のなかに「工業」「鉱業」「商業」「水産業」「土木業」「運送業」「銀行業」「農業」といった項目が設けられており、それぞれの分野の主な企業の所在地や沿革などが記されています。「教育」「衛生」では、それぞれ学校や医療機関についての記述も見られます。

◆『御大典紀念献上　尼崎市写真帖』（大正5年）
　宮内省に献上するため大正5年頃撮影された41枚の写真を収録したものです。市内の風景にまじって、工場・商店の写真が含まれており、それぞれに短い解説が付されています。

◆尼崎市役所編集・発行『尼崎市勢　大正7年7月調』（大正7年）
　市役所が刊行した統計書です。「会社」欄に名称・設立年月・目的・代表者名、「工場」欄に名称・創業年月・職工数・主要製品・数量・価格がそれぞれ表にまとめられています。

◆十字屋編『営業別電話名簿　大阪・同管内・神戸・尼崎・芦屋・御影・西ノ宮　大正11年用』（大正10年）
　当館が所蔵する大正期の唯一の電話帳で、電話を設置することのできた企業を掲載しています。
　なお、当館が所蔵するこれに続く年代の電話帳は、『兵庫県(特設局)電話番號簿　昭和2年6月1日現在』（大阪逓信局刊行、昭和2年－1927－）になります。

なし