①誠心隊と小俣での一揆について
誠心隊と小俣での一揆に関する詳細な記述のある資料をお求めでしたが、残念ながら数行の記述にとどまる資料を確認するのみでした。
・『足利市史 下巻』(足利市役所/編 1929)
p.186に小俣村の一揆に関する記述があります。
愛宕山での酒宴の場で詠んだという和歌も紹介されています。
さらに、p.974-980に「誠心隊員」という項があります。
・『足利藩』(菊地卓/著 現代書館 2009)
「誠心隊よもやま話」(p.126-147)内の「誠心隊の活躍」(p.134-136)で、誠心隊の活躍を三項取り上げています。
小俣での一揆についてはこの中の(ニ)に記されています。
・『幕末期の足利藩と誠心隊』(菊地卓/著 [足利教育委員会] 1989)
※「平成元年度 足利教育会研究紀要 No.27」の抜刷です。
「7.誠心隊の活躍」に小俣での百姓一揆の件が記されており、草雲が愛宕山での酒宴の場で即興で詠んだという和歌が紹介されています。(ページ振りなし。)
②誠心隊隊長としての田崎草雲
・『近代足利市史 第1巻(通史編 原始~近代2)』(足利市史編さん委員会/編 1977)
「誠心隊の結成」(p.913-917)という項があります。
この中に、誠心隊における田崎草雲の活躍や、「田崎草雲が誠心隊差図役(隊長)に任命されたのが慶応四年閏四月である」等の記述が確認できます。
・『画聖田崎草雲』(荒川敏雄/著 アポロン社 1972)
「足利移住」(p.54-57)以降、田崎草雲と足利との関わりについてまとめられています。
なお、「浅間山麓の軍議」(p.79-82)に、小俣での一揆についても記載があり、「草雲が(略)誠心隊を率いて現地へ乗り込んだところ、ピタリ百姓一揆はおさまってしまった。」との記述の後、愛宕山での酒宴について、草雲の即興の歌を含めた記述が続きます(p.81)。
・『勤皇画聖 田崎草雲』(大島万世/著 愛読社 1944)
「足利へ移る」(p.137-156)、「民兵誠心隊(1)~(3)」(p.156-194)に、小説風の記述がみられます。
小俣での一揆の件も、p183-185に記載があります。
ただし、情報の典拠については記載がありません。
・『草雲田崎先生伝』(須永弘/著 足利草雲会 1939)
「愛宕山の風流」(p.119-121)に、小説風の記述があり、小俣での一揆について触れられています。
ただし、情報の典拠については記載がありません。
■その他、誠心隊について
・『栃木県史 通史編6(近現代1)』(栃木県史編さん委員会/編 1982)
p.16-18に「誠心隊と足利藩」という項があります。
<パンフレット>
・『特集・田崎草雲と誠心隊』(足利郷土史料研究所/編 足利郷土史料研究所 1999)
・『特集・誠心隊についての覚書』(足利郷土史料研究所/編 足利郷土史料研究所 2000)
・『特集・田﨑草雲の謎』(足利郷土史料研究所/編 1999)
以下の資料もお調べしましたが、小俣村の一揆についての記述は確認できませんでした。
・『足利藩研究会史料調査報告 第58集:誠心隊隊員 須永広吉』(足利藩研究会/編 1989)
・『田崎草雲先生略伝並年譜』(草雲会/編 1948)
また、当館に所蔵はないものの、国立国会図書館のデジタル化されているデータベース(国立国会図書館デジタルコレクション)から関連資料の情報を得ましたので、ご紹介します。
・『草雲田崎先生小伝』(蓮岱会 1926)
アドレス
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/921845 p.11(9コマ目)に、誠心隊の小俣での戦いや愛宕山での祝宴についての記述があります。
戦いに関する詳細な記述は確認できませんでした。