レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2018/05/19
- 登録日時
- 2019/12/25 00:30
- 更新日時
- 2019/12/25 09:30
- 管理番号
- 参調 19-0024
- 質問
-
解決
和歌山県・奈良県の県境で起こった自然災害、なかでも特に寺院の被害について知りたい。
調査範囲は明治~終戦(1868-1945)頃。
所蔵がある『全国災害史事典 近畿地方1868-2015』『和歌山県史』『奈良県史』を見てほしい。
以下の市町村の調査を希望。
【和歌山県】
伊都郡高野町、伊都郡花園村、東牟婁郡北山村、東牟婁郡本宮町、橋本市、日高郡竜神村、有田郡清水町
【奈良県】
西牟婁郡大塔村、五條市、吉野郡下北山村、吉野郡十津川村、吉野郡西吉野村、吉野郡野迫川村、吉野郡天川村
あわせて和歌山県での空襲について書かれている資料があれば読みたい。
- 回答
-
依頼者指定の資料を調査したが、市町村単位での詳しい情報は得られなかった。
寺院については高野山南院、蓮花谷増福院の二院での被害状況について記載を確認できた。
災害関連の記載事項は以下の通り。
・『全国災害史事典 近畿地方1868-2015』
【和歌山県】
伊都郡高野町
p344 高野山一乗院火災(1932.5頃)、高野山火災(1933.6.29)、p345 正智院火災(1938.6.23)
【奈良県】
吉野郡十津川村
p319, 343 十津川大水害(1889.8.19)、p319 山崩れ(1933.3.18)
吉野郡大塔村
・『和歌山県史 近現代1』p623-625
明治二十二年の大水害について、西牟婁郡、東牟婁郡、日高郡についての記載あり。
・『奈良県史 第6巻 寺院』
該当事項なし。
追加資料として以下を調査。
・『和歌山県政史 第一巻』p689-700
明治時代の大きな災害について記載あり。(p689-697)
二十二年の大水害、三年九月の暴風雨、二十六年八月の暴風雨、二十九年九月の洪水、四十年九月の暴風雨、四十三年五月の暴風雨
寺院での被害として高野山の大火について記載あり。(p698-700)
出火元は高野山南院(二十一年三月二十三日)、蓮花谷増福院(二十一年三月二十四日)の二院。
「この両日の火災で多くの仏像、画像、堂宇、書籍、什宝などを失ない、また全国的に名を知られた国宝五代力尊のうち二幅をも焼失し、その損失は莫大なものであった。」とあり。(p699)
また、和歌山県での空襲については以下の資料を紹介し、和歌山県立図書館、奈良県立図書情報館のレファレンス窓口を案内した。
・『和歌山県史 近現代2』p580-618
空襲の特色・和歌山市への大空襲の記載あり。
・『日本の空襲 六 近畿』p259-306
「第三部 和歌山の空襲」に被害概算あり。下津町・田辺・勝浦・新宮の空襲についての記載あり。
・『炎と叫喚の記録 和歌山市空襲』
戦災者59人の空襲体験についてへのインタビュー記録資料。
・『火の海<和歌山大空襲>』
上記同様。空襲体験記録集。
- 回答プロセス
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「回答」に記載
- 事前調査事項
- NDC
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- 近畿地方 (216 7版)
- 参考資料
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- 1 全国災害史事典 近畿地方1868-2015 日外アソシエーツ株式会社編 日外アソシエーツ 2015.10 210.6/Z/1868-2015
- 2 和歌山県史 近現代 1 和歌山県史編さん委員会∥編 和歌山県 1989.8 216.6/W/1
- 3 和歌山県史 近現代 2 和歌山県史編さん委員会∥編 和歌山県 1993.3 216.6/W/2
- 4 和歌山県政史 第1巻 序編・明治編 和歌山県政史編さん委員会∥編 和歌山県 1967 216.6/W/1
- 5 奈良県史 第6巻 寺院 奈良県史編集委員会∥編 名著出版 1991.6 216.5/NA/6
- 6 日本の空襲 6 近畿 日本の空襲編集委員会∥編 三省堂 1980.4 210.75/NI/6
- 7 炎と叫喚の記録 創価学会青年部反戦出版委員会編 第三文明社 1975 210.75/SO/14
- 8 火の海<和歌山大空襲> 和歌山の空襲を記録する会編著 平和のための大阪の戦争展実行委員会 1989.7 916/W
- キーワード
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- 寺院
- 災害
- 空襲
- 和歌山県
- 奈良県
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 所蔵・事項調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000271352