レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2012年05月22日
- 登録日時
- 2012/06/04 11:22
- 更新日時
- 2020/04/23 13:02
- 管理番号
- 鳥県図20120054
- 質問
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解決
県関係の施設に掲揚ポールが3本(同じ高さ)あるのですが、現在は、外の道路から建物に向かって左から、センター旗、国旗、県旗となっています。これは正しいのでしょうか?
左側優位とすると、国旗、県旗、センター旗が正しい様なのですが。
- 回答
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以下、国旗と国旗以外の旗の併揚についての記述がある資料を、出版年の新しい順で記載。
<図書>
・『国際儀礼の基礎知識』(寺西千代子/著、全国官報販売協同組合、2014.7)
・・・ p.127~128「国旗と国旗以外の旗の併揚」の項目で「国旗と国旗とは性格を異にする旗(団体旗など)を掲揚する場合は、国旗を上位の席とし、上位の旗を最初に掲揚し、上位の旗を最後に下します。※どの位置が上位かという記述はなし。
・『公用あいさつ事典 新版』(ぎょうせい、2008.1)
・・・p.1026-1027「日本国旗と団体旗等を掲揚する場合」の項目のなかで「掲揚の位置[2本の場合]旗の位置は、掲揚台に向かって左が国旗、右が団体旗とする。国旗の両側に団体旗等を掲揚する場合:野球大会のように、大会旗と主催者旗を併揚するときは、掲揚台に向かって左に大会旗、右に主催者旗を掲揚する」とあり。※中央のポールが高いケースとして、中央に国旗、左に大会旗、右に主催者旗を掲揚している図があり。
・『プロトコールの基本』(日本ホテル教育センター編、プラザ出版、2005.3)
・・・p.60「国旗と団体旗の併揚」の箇所で以下の記述あり。
・国旗と県旗などの団体旗は同列に扱わないことが原則なので、併揚はひかえる。
・併揚せざるを得ない場合には、国旗は団体旗よりも大きいものを、団体旗より高く掲揚しなければならない。
また、団体旗は下位の位置にする。
・国旗が最優先されるので、団体旗を小さくするか、掲揚するポールの高さを変えて一番高い位置に国旗を置く。
この際、他の旗が半旗のように見えないよう注意する。
・『国際礼儀に関する12章 プロトコール早わかり』(世界の動き社、2004.5)
・・・p.102 「国旗は一国を代表するものですから、国旗と団体旗を併用することは本来避けるべきですが、ポールを用いて掲揚せざるを得ない場合は、便宜的措置として、国旗を団体旗よりも大きくして双方ともポールの最上部に接した形で掲揚します。屋内の壁などに掲揚する場合には、国旗は団体旗よりも大きくし、また団体旗よりも高く揚げるのがのぞましい方法です。※ポール(2本)への掲揚、壁での掲揚ともに、向かって国旗が左、団体旗が右のイラストになっている。
・『知っておきたい*国旗・旗の基礎知識』(竹中敬明/著、岐阜新聞情報センター、2003.2)
・・・p.82「原則として、国旗とその他の旗は併揚しない。」という前段があり、「どうしても、国旗と一緒に団体旗等を掲げたい場合は、国旗を上位の位置(最も高い位置か、真ん中の位置か、左側の位置)にして併揚せざるを得ない。或いは、同じ高さのポールに併揚する場合は、団体旗等は国旗より少し小さいサイズのものを揚げるかである。このようなことから屋外ポールは日本国旗と外国旗だけしか掲げないところを除いてはできるだけ三本にし、真ん中を少し高くしておくことである。真ん中が高い三本ポールであれば、真ん中に国旗、左右に自治体旗や校旗等を掲げればこの原則にも適い、バランスもとれることになる。」という記述あり。
・『国旗の知識 国旗布告110年記念事業』(岩田修光/著、国旗協会、1979.7)
・・・p.64「国旗掲揚の取扱い十二章」の第三章に「国旗の上位とは、内側からみて最右翼、外側からは最左翼である。」とある。第八章に「国旗と団体旗を併揚するときは国旗は団体旗と同一かより大きい旗とし、ポールの高さも同一かより高くする。同じ高さの三本のポールに国旗と団体旗を揚げる場合は外側からみて1真中、2左、3右の順で揚げるのも一方法である。」とあり。
<インターネット情報>
・「国旗及び県旗の取扱いについて」(神奈川県警察)
http://www.police.pref.kanagawa.jp/notice/pdf/a00002.pdf
・・・「3本の並立した掲揚ポールを有する施設については、施設外から見て左側の掲揚ポールに国旗を、
中央の掲揚ポールに県旗を掲揚すること」とあり。
・「社旗と安全旗と国旗を掲揚する場合、順番に決まりはありますか?」(ハクロマーク製作所)
http://www.hata-maku.com/beginner/faq_00338.html
・・・「一般的には向かって左から「国旗(日の丸)」中央が「社旗」「安全旗」の順番が多い」という記述あり。
・・・中略・・・「高さの違うポールが3本並んでいる場合は・・・中略・・・中央の一番高いポールに「国旗(日の丸)」、
国旗の左側に「社旗」、右側のポールに「安全旗」を掲揚します」という記述あり。
※インターネット最終確認日:2020年4月18日
<照会>
・鳥取県総務課・・・県庁では、2本ポールを使用し、向かって左側に国旗、右側に県旗を掲揚している。
- 回答プロセス
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・国旗に関する資料、国際礼儀に関する資料を確認した。
・国旗の併用ではなく、国旗と国旗以外の旗の併用について書かれた記述を確認した。
・インターネットでも3本のポールでの掲揚に言及したものを調査。
- 事前調査事項
- NDC
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- 通過儀礼.冠婚葬祭 (385 8版)
- 系譜.家史.皇室 (288 8版)
- 参考資料
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寺西千代子 著 , 寺西, 千代子, 1945-. 国際儀礼の基礎知識 : プロトコール. 全国官報販売協同組合, 2014.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I025534373-00 , ISBN 9784864580687 -
公用あいさつ文例研究会 編 , 公用あいさつ文例研究会. 公用あいさつ事典 新版. ぎょうせい, 2008.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000009241905-00 , ISBN 9784324082386 -
『プロトコールの基本』(日本ホテル教育センター/編 日本ホテル教育センター
2005.3) (115958070 /385.9 /フロト /一般) -
国際儀礼に関する12章 : プロトコール早わかり 改訂新版. 世界の動き社, 2004.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007369092-00 , ISBN 4881128426 -
竹中敬明著 , 竹中, 敬明. 知っておきたい国旗・旗の基礎知識. 岐阜新聞社, 2003.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I005544853-00 , ISBN 4877970541 -
岩田修光著 , 岩田, 修光. 国旗の知識 第8版. 国旗協会, 1979.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000096-I007829419-00
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寺西千代子 著 , 寺西, 千代子, 1945-. 国際儀礼の基礎知識 : プロトコール. 全国官報販売協同組合, 2014.
- キーワード
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- 国旗
- 掲揚
- プロトコール
- 県旗
- 団体旗
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査 事実調査
- 内容種別
- 一般
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000106778