レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2014年05月16日
- 登録日時
- 2014/07/17 17:28
- 更新日時
- 2014/07/30 13:52
- 管理番号
- 岩手-189
- 質問
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解決
明治初期(6,7年頃)に行なわれた社寺宝物調査について
① 調査の正式な名称
② 調査結果の報告書の所蔵先、閲覧方法
③ 岩手県の調査結果の写し等はあるか
- 回答
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『学制百年史』に「政府は(明治)四年五月、《古器旧物保存方》の大政官布告を発し、古器旧物の目録および所蔵人の詳細なリストの作成・提出を命じた」と記載がある。(p665)
① について
正式名称についての記述は確認できなかったが、Webサイト『e国宝』http://www.emuseum.jp/(最終アクセス 2014/7/17)に、次のような記述がある。
⇒データベース内資料「壬申関係資料」
明治維新後、世に有名な廃仏毀釈によって寺院の古美術や宝物が文字通り破却され、また貧窮した武士や大名家から多くの「文化財」「美術品」が流出した。このような現状を前にして明治政府は、明治4年(1871)、日本で初めての文化財保護に関する法令である「古器旧物保存方」という布告を出した。この布告を受けて明治5年に奈良や京都、滋賀、三重などの古社寺を中心とした宝物調査が行われ、その調査は干支から「壬申検査」と呼ばれる。
② について
『壬申関係資料』は上記データベース内で一部閲覧可能。(原本は国立歴史博物館が所蔵)
『社寺明細帳の成立』
⇒p9「本書の構成」に、本書史料叢書第七巻『社寺明細帳の成立』は、史料館所蔵史料の内、近代初頭からの神社・寺院の明細帳作製に関する14点の史料を選んで収録し、また関連の法令と当館(国文学研究資料館史料館)に所蔵されている神社明細帳・寺院明細帳・仏堂明細帳・寺院仏堂宝物目録帳の道府県郡市別の残存状況一覧表を附録としたものである、と記されている。
閲覧に関する問い合わせは国文学研究資料館
③について
『社寺明細帳の成立』
⇒p363「社寺明細帳道府県郡市別残存状況一覧表」に下記郡市区の寺院仏堂宝物目録帳の残存をしめす〇印がついている。
胆沢郡・磐井郡・岩手郡・江刺郡・上閉伊郡・北岩手郡・九戸郡・気仙郡・下閉伊郡・紫波郡・西磐井郡・西閉伊郡・西和賀郡・二戸郡・稗貫郡・東磐井郡・東和賀郡・南岩手郡
- 回答プロセス
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・「社寺宝物調査」をキーワードに検索サイトを検索。
・神社史関連資料をブラウジング。
・当館レファレンス用『岩手県関係文献目録』に、国文学研究資料館所蔵「寺院仏堂宝物目録帳」の文字を見つけ、国文学研究資料館編集資料を調査し確認した。
- 事前調査事項
- NDC
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- 神社.神職 (175 9版)
- 教育史.事情 (372 9版)
- 参考資料
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- 『学制百年史』文部省∥[編] 帝国地方行政学会∥出版 1972年 (http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001187329-00)
- 『社寺明細帳の成立』国文学研究資料館史料館∥編 名著出版∥出版 2004年 , ISBN 4626016898 (http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000007364748-00)
- キーワード
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- 社寺宝物調査
- 古器旧物保存方
- 岩手県
- 神社
- 照会先
-
- 国文学研究資料館
〒190-0014 東京都立川市緑町10-3
電話 050-5533-2900
- 国文学研究資料館
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介 所蔵調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000156445