レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2016年12月25日
- 登録日時
- 2021/04/18 09:58
- 更新日時
- 2025/03/14 09:58
- 管理番号
- 広瀬2016-17
- 質問
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解決
『広瀬川ハンドブック』の「4 昔の流域の村々」のp145、p147に「青獅」という記載がある。これは何の生きもののことを指しているのか知りたい。また、ふつうは「青獅子」と「子」をつけた表記をするが、ついてないのは何か意味があるのか知りたい。
P124に「荏種」という記載があるが、これが何を指すのかも知りたい。
- 回答
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1.青獅子に関する資料として、以下の資料に当たった。
資料1『宮城県史 15』
資料2『宮城県史 20』
資料3『日本方言大辞典 上巻あ~そ』
2.荏種については以下の資料を当たった。
資料4『マタギ語辞典』
- 回答プロセス
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1.「青獅」について
漢和事典で「獅」に何か他の意味がないか調べてみたが、ライオン以外の意味がなかった。また、百科事典や『宮城県百科事典』で「青獅」を引いても該当する項目がなかった。『宮城町史』『広瀬川物語』等の資料で宮城地区の動物について調べたが、特定できず、MY-NETで宮城県図書館に協力レファレンスを依頼し、回答を得た。
以下、宮城県図書館より回答。
「青獅」の記載がある資料は見当たらなかったが、カタカナ表記で「アオシシ」と記載が以下の資料にあった。
『宮城県史 第15巻』(1987)p48-49「猿とその他」の項
「奥羽山脈中にはサルやクマも棲み、又天然記念物となっているカモシカ、仙台でいうアオシシのすむなど、まだゝ有望である。(後略)」
『宮城県史 20』(1960)p95「マタギの言葉」の項
「(前略)マタギ言葉のシシはカモシカを意味し、別にアオ・アオシシとも呼び(後略)」
2.「荏種」について
漢和辞典で「荏」を引くと「えごま」とあることから、荏胡麻を指すのではないかと予想したが、明確な資料が探しきれなかったため、こちらも併せて宮城県図書館に協力レファレンスを依頼した。
以下、宮城県図書館より回答。
『日本植物方言集成』p90-91「エゴマ」の項
「えたね 山形」
『日本方言大辞典 上巻』p324「えたね【荏-】」の項
「植物、えごま(荏胡麻)。山形県一部」
- 事前調査事項
- NDC
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- 日本 (291 9版)
- 方言.訛語 (818 9版)
- 参考資料
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- 『宮城県史 第15巻』宮城県史編纂委員会/編 宮城県史刊行会 1987年
- 『宮城県史 20』宮城県史編纂委員会/編 宮城県史刊行会 1960年
- 『日本方言大辞典 上巻』尚学図書/編 小学館 1989年
- 『マタギ語辞典』板橋 義三/編 現代図書 2008年
- キーワード
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 事実調査
- 内容種別
- 郷土
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000297318