レファレンス事例詳細
- 事例作成日
- 2023年1月25日
- 登録日時
- 2022/12/22 17:15
- 更新日時
- 2023/02/27 21:00
- 管理番号
- 県立長野-22-175
- 質問
-
解決
満州国で義勇軍の教育に関わったという、永井正[本籍地 茨城県]氏の満州国にいた頃の職名の変遷を知りたい。
- 回答
-
確認できた資料を年代順に並べると下記のとおり。
<昭和7年(1932年)>
「洮南県自治指導員」
満州国が設立された昭和7年に該当する職員録は確認できなかった。
『満州紳士録 昭和12年版』1937 『日本人物情報大系 13』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/13】【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
p.229に「大同元年満州国設立渡満し洮南県自治指導員たり次で龍江省洮南県参事官となり」とある。
<昭和8年(1933年)>
「洮南県 参事官」
出典:『満州建国と奉天省に活躍する主要人物』1933 附録「奉天省主要機関職員名録」p.305 『日本人物情報大系 20』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/20】p.420 所収【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
<昭和9年(1934年)>
「洮南県参事官」
出典:『最新 満州国人名鑑』1934 p.302『日本人物情報大系 11』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/11】p.657 所収
<昭和11年(1936年)>
「突泉縣參事」
出典:『友邦満洲国に使して』国井通太郎 著茨城東海新聞社 1937 p.26(14コマ目)
<昭和12年(1937年)>
「満州帝国協和会指導部宣伝科長」
出典:『満州紳士録 昭和12年版』1937 p.840『日本人物情報大系 13』(前掲)p.229 所収【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
<昭和15年(1940年)>
「協和会通化省本部事務長兼総務科長」
出典:『満州紳士録 第3版』1940 p.70 「永井正」『日本人物情報大系 14』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/14】p.47 所収【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
<昭和18年(1943年)>
「協和会参賛、中央練成所長兼中央本部審査役」
出典:『満州紳士録 第4版』1943 p.1262「永井正」 『日本人物情報大系 15』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/15】p.339 所収【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
※回答プロセス中のウェブページの最終確認日は2023年2月22日
- 回答プロセス
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1. 次世代デジタルライブラリー
「永井正 満州」のキーワードで検索。
『友邦満洲国に使して』国井通太郎 著茨城東海新聞社 1937
14コマ目に「突泉県参事永井正氏」とあり、「永井氏は一ヶ月ばかり前に洮南より新京に移られ、満州帝国協和会中央本部指導部の幹部として重要な任務に著かれた」とあり。
國井通太郎氏の「はしがき」(3-4コマ目)から、同氏が満州を訪れたのは、昭和11年9月であることがわかる。
『現代中華民国満洲国人名鑑 昭和12年版』外務省情報部編 東亜同文会業務部 1937
2. レファレンス共同データベースで「満州 名簿」と検索したところ、下記の事例が確認できた。
「満州国の官吏の名簿」(神戸図-1296)
4. 人物事典を参照する
日本人の人名事典を多く含む分類【281.03】の付近の棚をブラウジングする。
・『人名事典「満州」に渡った一万人』竹中憲一編著 皓星社 2012【281.03/タケ】p.998「永井正」の項目が確認できた。
同書の参考資料に挙げられている『昭和12年版 満州紳士録』は国立国会デジタルコレクションで
「送信サービスで閲覧可能」の区分で公開されている。
・『日本人物情報大系 別巻[2] 満洲編被伝記者索引』芳賀登[ほか]編集 皓星社 2000【281.08/ハノ/ベツ2】から下記に同氏の項目があることを確認できた。
・『最新 満州国人名鑑』1934 p.302『日本人物情報大系 11』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/11】p.657 所収
・『満州紳士録 昭和12年版』1937 p.840『日本人物情報大系 13』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/13】p.229 所収
・『満州紳士録 第3版』1940 p.70 「永井正」『日本人物情報大系 14』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/14】p.47 所収
・『満州紳士録 第4版』1943 p.1262「永井正」 『日本人物情報大系 15』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/15】p.339 所収
・『満州建国と奉天省に活躍する主要人物』1933 附録「奉天省主要機関職員名録」p.305 『日本人物情報大系 20』芳賀登[ほか]編集 皓星社 1999【281.08/ハノ/20】p.420 所収
リンク先は「国立国会図書館デジタルコレクション」でいずれも「図書館・個人送信限定」の公開区分になっている。
5. 上記『満州紳士録』で「大同元年満州国設立渡満し洮南県自治指導員たり次で龍江省洮南県参事官となり」とあるため、「自治指導員」が職名なのかを確認する。
次世代デジタルライブラリーで「自治指導員」と検索したところ、下記で「自治指導員」という言葉が使われていることが確認できたため、これを職名として回答した。
『新東洋建設論』口田康信著 1933 建設社
p.179(93コマ目左頁)に「縣に派遣された自治指導員が、縣參事なる名稱に改められて」とある。
『満洲建設烈士遺芳録』満洲日日新聞社東京支社出版部 1942 p.53(31コマ目)
「自治訓練所は滿蒙各自治市縣に派遣されるべき自治指導員の養成を目的として設立され、」とある。
『満洲官民職員録 : 満州帝国、関東庁、満鉄、鉄路総局、電々会社、電気会社 昭和9年版』多田商会編・刊 1934 p.34(36コマ目右頁),p.37(37コマ目左頁)
<その他調査資料>
目次から同氏の名前は確認できなかった。
『日満信用録 : 附・満洲国政府職員録』東亜交信会編・刊 1935【国立国会図書館デジタルコレクション/図書館・個人送信限定】
『現代中華民国満洲国人名鑑 昭和12年版』外務省情報部編 東亜同文会業務部 1937【国立国会図書館デジタルコレクション/インターネット公開】
『日満信用録 : 附・満洲国政府職員録』東亜交信会編・刊 1935
「各県自治委員会・県公署・自治指導委員会一覧 大同元年3月5日現在」JACAR(アジア歴史資料センター)Ref.C12120171300、満洲帝国協和会史料 協和会史資料集 第1集(防衛省防衛研究所)アジア歴史資料センター
22コマ目「洮南県」の項目を参照したが、「永井正」の氏名は確認できなかった。
※回答プロセス中のウェブページの最終確認日は2023年2月22日
- 事前調査事項
- NDC
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- 人口.土地.資源 (334)
- アジア史.東洋史 (220)
- 参考資料
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芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 13. 皓星社, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005846272-00 , ISBN 4774402699 -
芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 20. 皓星社, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005846279-00 , ISBN 4774402699 -
芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 11. 皓星社, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005846270-00 , ISBN 4774402699 -
芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 14. 皓星社, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005846273-00 , ISBN 4774402699 -
芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 15. 皓星社, 1999.
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000001-I005846274-00 , ISBN 4774402699
-
芳賀 登/[ほか]編集 , 芳賀‖登. 日本人物情報大系 13. 皓星社, 1999.
- キーワード
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- 満州
- 満州帝国協和会
- 照会先
- 寄与者
- 備考
- 調査種別
- 文献紹介
- 内容種別
- 人物
- 質問者区分
- 社会人
- 登録番号
- 1000326255