レファレンス事例詳細

次の資料に「五十川中」という人物について記載がありました。

・『福岡県史　近代史料編[3]　三潴県行政』（西日本文化協会/編纂　福岡県　1984）
「博覧会物品録」（p.792-803）に、明治7年10月に旧久留米城で開催された博覧会の出品目録が掲載されています。
その中に次の記述がありました。
「英国伝信線属機を出品している五十川氏は三潴県中属（後大属）五十川中であろう。彼は天保12年（1841）沼津藩士の子として生まれ、明治3年から4年にかけて米国留学の経験があり、帰国後、明治5年湯島聖堂において文部省が主催して開催された博覧会にすでに出品者として名をつらねている。（中略）五十川中は三潴県では学務、市誌編輯等の任にあたり後東京商業学校（現一橋大学）嘱託となる。同校に彼の履歴書が残されている」（p.792）

・『幕末明治海外渡航者総覧　第1巻　人物情報編』（手塚晃/編集　柏書房　1992.3）
「原則として文久元年（1861）から明治45年（1912）までの間、日本から留学または視察のために海外へ渡航した人物」約4,200名が収録されています。
p.90-91に「五十川中」の項目があります。この資料では、名前のよみは「いそがわちゅう」となっており、1870年に自主渡航（私費留学）でアメリカに渡ったことが分かります。

〔事例作成日：2019年3月15日〕