レファレンス事例詳細

1. 質問者が小学生なので、フリーワード「和歌山」＋形態区分「児童歴史」で自館資料検索。次の資料を確認。
(1)『県別歴史シリーズ 30』（ポプラ社/1991.1)
…p9「『紀伊国（きいのくに)』と『和歌山』の名前の由来」の項に、「この地方は、北部は『木の国（きのくに）』、南部は『熊野国（くまのくに）』とよばれていました。大化の改新のときに、二つの国がいっしょになり『紀伊国（きいのくに)』となったのです」「713年に編集された『風土記』ではじめて『紀伊国』としるされました」と記載あり。児童書。
　
→以上より(1)の資料を紹介する。
　
2. 後日追加調査。請求記号「R210」の棚をブラウジング。
(2)『日本歴史大事典 1』（小学館/2000.7)
…p821-823に「紀伊国（きいのくに）」の項あり。「現在の和歌山県全域と三重県南部にあたる」「古くは木国（きのくに）と表記されたが慶雲～和銅年鑑（704～715）に紀伊国と改められた」「六、七世紀のこの地域には、紀国造りと熊野国造りが任命されており、それぞれが管轄する別々のクニがあった」「7世紀後半に国造制が廃止され、二つのクニは木国（のち紀伊国）一国にまとめられ、律令制による国が成立した」とあり。
　
(3)『歴史考古学大辞典 (小野正敏編/吉川弘文館/2007.3)
…p313-315「紀伊国（きいのくに）」の項あり。「『旧事本紀』によると紀伊国には紀伊国造と熊野国造が配されていた」「六四六年（大化二）の大化改新詔で、機内の南限が紀伊兄山（せのやま）に制定された」とあり。紀伊国略図あり。